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第7章 32「作戦のシナリオ」

 小一時間くらい、いつできたかわならない城内の研究室にこもっていたニーナは一枚の紙を握りしめて再び俺たちのいる食堂へと戻ってきた。

「シナリオ完成しましたよ!」

 ニーナのシナリオに書かれていたのはさながら連続爆弾魔を思わせるような内容だった。

「なんでそんな爆発にこだわるの?」

 そう聞くとニーナは少しキョトンとした顔をして俺を見た、そして飛鬼を見た。

「マサキ、今回の牢獄を壊した犯人は牢獄を爆破したんです。一応、繋がりというか匂わせ程度に爆発を組み込んだ方がいいと思いまして」

 そういえば飛鬼から牢獄を爆破されたということは聞いていた。確かに同一犯と思わせることは可能かもしれない。

「なるほど、じゃあ脅迫状っていうのは?」

 ニーナのシナリオのラストには『マサキ宛に脅迫状が届く』という一文が書いてある。

「あぁ、それは脅迫状の中に『外国人どもを追い出さないと次は人的被害を出す』とか適当に書けばとりあえず外国人連中は安全第一で勝手に逃げ出してくれるかなって」

「天才かよ」

「いつもそう言ってるじゃないですか」

 俺とニーナの少々おちゃらけたやりとりを終え、実際の動きについて打ち合わせをする。

「とりあえず、えーっと適当なところを爆破させたいんですけど」

 発言だけなら警察行きだが、今回は国家公認のため全員で爆破する場所を考える。

「見せかけるだけなんだろ?」

 不意なミッダの発言にニーナはコクコクと頷く。

「別に爆発物が見つかったとか、魔法がかけてあったとか、未遂で終わってもいいんですけど出来れば爆発させたいですね。もちろん建物は魔法陣で守られていたなり、耐爆性能があったなり言って無傷のまま返却します」

 そう言われてミッダは大きなため息を吐いた。

「なら、場所は軍のサファラ基地でいいだろうよ」

「でも、軍に爆弾しかけるやつなんていますかね?」

 俺の質問にミッダはまたもや大きなため息を吐いた。

「国に標的を絞ってるのであれば民間の建物は狙わないだろ?なら、公的なそしてである軍なんか格好の的だろ」

「あら、面白いこと話しているわね」

 その声が聞こえた瞬間、俺と飛鬼とミッダが未知なる悪寒に犯され、背筋が凍る。

「あ、オルドさん」

 ユニアがそう呼ぶのは間違いなく……この際間違いで欲しいのだが、オルドリック・カールマン通称オカマだ。

「な、なんでお前がここにいる⁉︎」

 怒っているミッダにオルドは見るからにオヤジの顔面で片目を瞑り

「来ちゃった、ッテヘ」

 その場全員の背筋を凍らせ、顔から血の気を引かせる魔法を使った。

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