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第7章 30「裏・下剋上」

「『この世界』ってのはどういう?」

 ヴァルドの言った『この世界の人間ではない』というのにガルガは疑問を覚えたらしい。俺もだが、ヴァルドは首を横に振った。

「それが、よくはわからないんですよ。ただあの魔王が自分でそう言ったってだけで……」

「この世界の人間じゃない……か」

 ガルガは下を向き、少し考え込んでから再び顔をあげた。

「まぁわからない話じゃないか……」

「どういうことだ?」

 この世界?それはここ以外にも世界があるということか?どこに?宇宙か?海の底か?それとも違う次元の話か?

「魔王マサキが違う世界の人間というのなら、彼が魔力が無いのにも説明がつく」

 なるほど確かにマサキは黒髪でありながら魔力を持たず、魔法を使うことができない。

「それに血液の中に魔力が無いから、闇の力を取り込んでサドルカの剣を使うのかも知れない……うん、そう考えれば辻褄があうな」

 一人納得したようにガルガがブツブツ呟く。

「なら、魔王の座を奪うのも簡単そうだな……僕に考えがある。みんな聞いてくれる?」

 全員が無言の肯定をし、ガルガが話し始めた。

「多分、今回の騒動でマサキはまず、この国にいる外国人に一時撤退をするをさせると思う。この国で被害が出たら、もしかしたら国際問題にまで発展するかもしれないからね。てことは闇の力が効かないのは神剣持ちの飛鬼、ミルド、マサキ。あと外国人のニーナ、なんかわからないけどユニア、あとは黒エルフと一部の魔族ってとこか」

 何を基準そう言っているのか俺にはよく理解できないが、そこを突っ込む気もしないので何も言わない。

「まぁこれくらいなら問題ないな。他の人間全てに闇の力を流し込む。僕はシャグルーを操作できるんだけど、それってシャグルーの闇の力に呼びかけて動かしてるわけ」

 そう言われて少しゾッとする。ガルガは確かに俺たち全員に闇の力を流した。つまり、最終手段として俺たちの操作も可能ということか?

「まぁ君らにする気はないよ安心して。でだ、闇の力を流し込んだ人を洗脳する。『マサキは魔王なんがじゃない。敵だ』ってね」

「なんとなくわかったが、その闇の力ってのはどうやって流すんだ?まさか、お前が一人一人に握手でもするつもりか?あまりに途方も無い時間がかかると思うんだが」

 俺の疑問は解決済みだったらしく、ガルガはすぐに応答した。

「そこが今回の君らのミッションさ」

 どんな指令が下されるのか全員が身を身構える。

「サドルカの剣の奪取。それが今回のミッションだよ」

「サドルカの剣?それは闇の神サドルカのってことか?」

 そう聞くとガルガは首を縦に振った。

「それがあれば今回の作戦は成功するのか?」

 それにもガルガは首を縦に振った。

「まぁ、わかった。で、そのサドルカの剣を奪取するための作戦は?」

 そう聞くとガルガはニッと笑った。

「それは今から考える」

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