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第2章 4「異世界にドラゴン」

「この国の法律決めてるとかに連れてってくんない?」

「まぁ構いませんが…何故急に法律を変えようなど思ったのですか?それも1日で」

「まぁ色々あって…」

 ユニアはまだこちらの方をジッと見つめている。

「話すよ、話しますよ…」

 そう言って今日あった出来事を話し始めた。死刑を取りやめたいという内容を。

「なぜ死刑囚などの肩を持つんですか?」

「なぜって」

 元いた世界の日本にも死刑というモノはあった。

 人を何人も殺したような重犯罪者が死刑にされていたイメージがある。

 昔はまるで他人事のように思ってそんな興味を示していなかった。

 しかし、実際に殺される人の表情を見たとき、絶望に満ちたあの目を放置してはいられない。

「人が人を殺すなんて間違ってるよ…」

 良い理由が思いつかない…俺が彼らを助けようとしている理由。それはきっと彼らが一体何をしてきたのか知らないからかもしれない…しかしそれでも人を殺すなんて間違ってる…そう信じたい。

「まぁ、とりあえず着いてきて下さい。そういう案件なら軍隊長に話すのが一番です」

「軍隊長?」

 きっと文字のとうり軍隊の隊長なのであろう。そんなザ・武力行使みたいな人になぜ法の話をしないといけないのか?

「この国の処刑などが記された刑法はこの国の軍隊長が決めているんです。まず直談判するのが早いと思います」

「で…その軍隊長はどこにいるの?城の中?」

「いえ…軍隊本部のあるザクトにいると思われます」

「ザクトってどこ?」

「ザクトはですね…ここからずーっと南に向かったところに位置する街です。ここから歩いて三日はかかります」

「三日?それじゃあ遅すぎる。明日までに法を変えないといけないんだ!」

「だから…確かに歩いたら三日かかります。ですが他の方法なら恐らく…三時間」

「三時間?それは一体?」

「着いてきて下さい」

 そう言われユニアに連れてこられたのは城の屋上。

 そこには大きな小屋が一つ。

「ホプス、仕事だぞ」

 ユニアがホプスと呼ぶその生物の正体は

「ど、ど…」

 異世界に来たら一度は見たい、前世界の幻、または伝説の生物

「ドラゴンだー‼︎」

「はい、これでザクトまで向かいます。それで…って話を聞いて下さい!」

 今まで見たことの無い未知の生物。

 見たことは無いが誰しも絶対に知っている。生物のドラゴン。

 そんな少年たちの夢と希望が今、俺の目の前にある。

 ユニアの話をほったらかしてドラゴンに夢中になってしまっていた。

「ごめんごめん。何だっけ?」

「はぁ…このホプスに乗ってこれからザクトを目指して行きます。ドラゴンは余り人懐っこくはありませんのでベタベタ触ることは余りおすすめしませんって、また人の話を聞いてない!」

 ユニアの注意を最後まで聞く前に俺はホプスと呼ばれる白いドラゴンとスキンシップを試みていた。

 触れると皮膚は余り硬くなく、鱗などは見当たらなかった。

 俺がホプスに触りまくっていると、顔がこちらに向けられた。

 未だ興奮冷めやまぬ俺は調子に乗ってホプスの顔の横を撫でてやった。

 するとホプスは俺の身体に顔を擦り付け戯れてきた。

「えぇ?」

 ユニアは呆れたような驚いたような声を上げ、こちらを見ている。

「可愛いなお前は良い子だ良い子だ」

 そう言いながらまたホプスの頭を撫で回す。

「め、珍しいですよ?私以外の人に好意を示すなんて…」

「へぇ、そうなんだ。今日はよろしくなホプス」

 そう言ってまた頭を撫で回すとキュルルとホプスが返事をした。

「もう、マサキ様。早くザクトへ行かないといけないんですから」

「おっとそうだった」

 ユニアがホプスに乗るのを真似て、ユニアの後ろに座る。

「しっかり掴まってて下さい!」

「セクハラとか言うなよ?し、失礼します」

 そう言ってユニアの腹の辺りに手を回し、密着する。

「さぁ行きますよ」

 そのユニアの言葉と同時にホプスは翼を広げ大空に羽ばたいた。

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