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第6章 17「河原の坂の雑談」

 ドゥラルートはコホンと咳き込んでから改まって言った。

「確かにサドルカの剣を使う以外にシャグルー化が可能とは思えないが……」

「が?」

「歴代最強の闇の力を持った『グラリール=ガルガレド』ならもしかしたら……」

 そう言うドゥラルートだが、その人も過去の人間だと思われる。

「その人はもう死んでるんですもんね」

「そうだな」

 俺の疑問をドゥラルートは肯定した。

 この場にいる全員が腕組みして考えるが、もう何も浮かんでこない。

「とりあえず、まだ原因不明ということか」

 そう言うドゥラルートに同意する。

「まぁ仕方ない。それで?今日はどうする?」

 一瞬、言葉の意味が理解できず頭がフリーズするが俺より先にそのフリーズから解き放たれたユニアが答えた。

「そうですね、時間が時間ですし」

「泊まっていくか?」

「では、お言葉に甘えて」

 少し考えてから理解する。現時刻はもう夕方、今から戻ると着いたら夜更けだ。

「では、宿は用意しておく。後は街でもブラついていればいい」

 というドゥラルートとの会話から数十分後。

「何します〜」

 満腹感に満たされ少々の眠気に襲われながら俺は飛鬼に聞いた。

 周りを見渡せば黒褐色、黒髪のエルフ耳が数多く……というか皆そうだ。

「そうだな〜」

 同じく満腹なのか飛鬼もそんな脱力した声で言った。

 ドゥラルートの謁見の間から出た後、ユニアたちは女子同士で出かけるということで俺は飛鬼とともに前世界でいうところのピザのようなパンの上にチーズ的な何かが乗っかった食べ物で夕食を済ませた。

 黒エルフの郷を一体何と言うのか知らないが、何もすることがない。あるのはレストランやカフェみたいなお店ばかり、この世界に来て初めて友人との暇という暇を手に入れ、娯楽がないことに関する不自由さを感じるが、せっかくのファンタジーワールドにカラオケやボーリングがあっても台無しだと思って飛鬼とただただ約束の七時半まで近くにあった河原で三角座りしてお互い色々なことについて語り合った。

「二人で何をしているんですか?」

 三角座り二人組の男を何怪しむこともなく、ユニアはそう聞いた。

 後ろにいる女子二人は何か引いているようだが。

「お互いの夢とかについて話してた」

 俺が今までしてきた中で一番穏やかだと思われる顔でそう言って、俺たちはドゥラルートの元へ戻った。

 そしてドゥラルートに案内されたのは前世界の和室に似た二部屋。もちろん一つは女子でもう片方が男子。ということになる。

 修学旅行や野外活動、お泊りに似たワクワク感に俺は襲われた。

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