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第1章 21「反撃」

 天才との圧倒的な差を自覚し始め、自分と相手の差を埋める一手を考える。

 今までの動きはとても単調だ。

 相手を翻弄してから蹴ったり、ただ突っ込んで蹴ったり。

 もっと…もっと何か複雑で、それでいて実現可能な作戦が欲しい。

 作戦を練る時間を相手がくれるはずもなく、何か攻撃をしてこようとしている。

 見ると、相手の右手がどんどん巨大化していっている。

「…冗談だろ?」

 相手の拳の大きさは俺の身長ほどある。

「さぁ…終わりにしようか」

「ッチ…」

 舌打ちをして剣を前に向ける。

 ミルドは何食わぬ顔でその大きな右手を持ち上げ、こっちを狙っている。

「終わりだ!」

 この試合で初めて、ミルドが感情的な声を上げる。

 それと共に大きな右手は加速し、こちらに迫ってくる。

「おおおおおぉ‼︎」

 右手を剣で受け、減速させようとするが少し速度が落ちただけで一向に止まる気配がない。

「っぐは…」

 そのまま壁に叩きつけられた。

 しかし、気絶するほどではない。

 まだ意識はある。

「…っく」

 立ち上がろうとすると痛みを感じる。

「…まだ、意識あるのか」

 巨大化した右手がまたこちらを狙っている。

 あの拳は剣でも受けきれない。

 だからといって相手に自分の攻撃は通用しない。

 攻撃に幅が欲しい。

 …せめて炎が出る剣が二つあれば

 不意にそう考えた。

 すると手元からッパキという何かが折れたような音がした。

 それは剣が左右対称に真っ二つに分かれた音だった。

 両方の剣にはしっかりと柄も付いている。

「…まぁいいか」

 今はあまり深く考える時間は無さそうだ。

 片手に一本ずつ剣を持ち、左の剣を前方に向け、右の剣をそれより少し後ろに構える。

「…なにそれ?」

 相手も剣の変化に気づいたようだ。

「…まぁ二本になったところでって話だけどね」

 相手はそう言ってまた右手を加速させる。

 二本の剣は元の大剣より一回りほど小さくなっている。少し重いが炎を出さなくても持ち上げることはできた。

 左手の剣を天に向け、炎で加速する。

 間一髪のところで右手を避けることに成功した。

 そのまま右手の剣を相手の方に向け加速する。

「てりゃあ‼︎」

 大声を上げ、ミルドへ突っ込む。

 するとまた巨大な掌のような形をした木が現れた。

 勢いよくその掌に右手の剣が突き刺さる。

 相手は指の間から剣でこちらを狙ってくる。

「それはもう見たんだよー‼︎」

 叫びながら左手の剣で掌の形をした木の五指を切りながらミルドの剣と衝突させる。

 ミルドは剣の勢いに負け、飛ばされた。

 地面に剣を突き刺し、減速している。

 俺は右手の剣を肩に背負い、左手の剣をミルドに向けて言った。

「反撃はここからだ‼︎」


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