第5章 52「ガラクタ部屋」
言われた通り俺はこの城になぜか存在しているニーナの研究室へ向かった。
「お、待ってましたよマサキ」
俺を出迎えたのは研究室の主であるニーナだ。
「とりあえず、こっちに来てください」
そう言われ案内された丸椅子に腰掛ける。
部屋にはそこら中にガラクタ……いや、俺の目から見たらガラクタにしか見えない使用用途不明のモノが転がっている。
「これってニーナが作ったの?」
俺は手近なガラクタを一つ手に取った。
「えぇ、まぁ」
そういえばニーナにもらったマメ一号はどこに置いたんだっけ?あとで探しておこう。
今回の戦争で使い慣れない道具を使うわけにもいかず、マメ一号は部屋の隅に置いておいた気がするのだが……
部屋に帰ってから捜索しようと考え、本題に移る。
「そいえばハンヌさんが心配してたって」
するとニーナは紅茶を一つ差し出しながら言った。
「そうなんですよ。ハンヌが戦争終わったら連絡しろって言ってたんですよ」
ニーナは俺たちだけでなく自国の王に対しても呼び捨てなのか。
「でも連絡するって……」
俺の疑問をよそにニーナは自身の腕時計をいじり、目の前にホログラムを出現させた。
「ちょっと待っててください……あ、出た」
黙って見ているとそのホログラムにルナラナの国王、ハンヌ・アルルーナが映し出された。
「おぉ」
近未来って感じがしてかっこいい!
そんな少年の好奇心をくすぐるアイテムで二人は会話を始めた。
「ニーナ、待たせたな」
「お久しぶりです。ハンヌ。とりあえず戦争が終わったのでマサキを連れてきましたよ」
ニーナに手招きされ、隣まで移動する。
「お久しぶりですね。ハンヌさん」
「元気そうで何よりだよ。マサキ」
ハンヌに一通りの戦争のことを話すと大変驚かれた。あの魔王殲滅部隊ブレイブを全滅させたことが信じられないらしい。だが、俺がその間気を失っていたことを話すと面白そうに笑っていた。
「そういえば一つ、聞きたいことがあったんですよ」
話を区切り、気になっていたことを尋ねる。
「ブレイブの人がなんか俺がハンヌさんから情報を聞いてたこと知ってたんですよ」
特に何を隠す工夫もせず、ありのままに気になっていたことを尋ねた。
「ほぅ、知らぬな。まさかエレクスタルにバレてるとはな……」
ハンヌがこの件を誤魔化しているのかは俺には判別できない。
「そうだ。ユウラは?」
話を切ろうとユウラのことを聞くとハンヌは険しい顔をして言った。
「ユウラは……今、この国におらぬ」
どこへ行ったのか尋ねる前に答えは返ってきた。
「今、エレクスタルにおる」
「エレクスタルに?」




