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第5章 48「自殺する決意」

『止まれ!止まれよ!』

 オレは俺の意思に反して突進を続ける。

『まずい!ユニア逃げてくれ‼︎』

 嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ……嫌だ!

「ユニアァァァ‼︎」

「はい、なんですか?」

 気づくと俺はベッドの上で身体を起こし、右手を伸ばしていた。

「ユニア……良かった……」

 と、すると今のはやはり夢だったのだろうか?

「大丈夫でしたか?」

「え?」

「随分と魘されてたみたいだったので」

「あぁ、いや大丈夫だよ」

 荒れた呼吸を整えるため深呼吸をしてからユニアに向き直る。

「あれ?戦争……っていうかブレイブは?追い払ったの?」

 するとユニアは視線を泳がせてから俯いて言った。

「はい、全滅させました……」

 全滅か……凄いな、俺なんてあの狂戦士一体にも手こずっていたっていうのに……

 そこで身体に一つ違和感を覚えた。

「そいえば……」

 そう口にしてからシャツを脱いだ。

「やっぱり」

 そこにはあるべきモノがなかった。

「どうしたんです?」

「ないんだよ……」

「何がですか?」

「傷口……」

「傷口?」

 俺は確かにあの戦艦の前で心臓にサドルカの剣を突き刺して……あれ?

 その後どうなったんだ?

 記憶がない。まぁ気を失っていたとしたら当然なのだが……

「なぁユニア」

「はい」

「俺さ死のうと思ったんだ……」

「え?」

「死のうと思った。テニーが目の前で殺されて、それは自分のせいだってそう思って自暴自棄になってたんだ。それで白衣の男に俺が死ねば戦争が終わるって言われたの思い出して……死のうと思った」

 そう言うと横目に見えたユニアはプルプルと腕を震わせている。

 きっと怒っているのだろう。

「なんで……死のうなんて思うんですか?」

「え?」

「貴方は友人を一人失っただけで生きる希望を失うのですか?」

「それは……」

 俺の反論より早くユニアが続ける。

「私は今までも何人もの人が死んでいくのを見てきました……その度に涙してきたら、いつの間にか慣れてしまいました」

「……」

「だから……貴方も慣れてください。人の死に……これから友人知人の『死』などいくらでも経験する機会が来ます。その度に今回みたいに自殺してたら次は死んでしまうかもしれません」

「そうだね」

「私は貴方は……貴方には死んでほしくないんです。生きていて欲しいんです。だからお願いします。もうそんな真似絶対にしないと約束してください」

 俺が顔を上げるとユニアは目に涙を浮かべていた。

「あぁ……ごめんユニア。わかった。約束するよ……これからは絶対そんな真似はしないって」

 そう言うとユニアは俺の胸に顔を押し当てて泣き始めてしまった。

 そして俺は右手でユニアの髪を撫でながら

「ごめん……本当にごめん」

 と、何度も謝り続けた。

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