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第1章 18「緊張感で眠れない」

 月と太陽が入れ替わり、気づけば決勝戦の朝になっていた。

 日が昇り、朝になったと自覚した瞬間ベッドから飛び起きた。

 実際眠れた時間はそう長くないが、あまり深い眠りにつくことが出来ず。

 今日の決勝戦の相手、ミルドについて考えてしまった。『樹』の神剣とはどのようなものなのか一切予想がつかないが想像を止めることができなかった。

「んんんん…はぁ…」

 伸びをしてベッドから立ち上がった。

 今は朝五時、決勝戦の開始時間は正午。

 残り時間は七時間。

 長くはないが、短くも感じない。

 ベッドに腰かけ、今日も夜中に忍び込んできたテニーを見てみる。

 肌は白く透き通っており、まさに美少女という顔をしている。

「ヨダレ垂らしてなかったら、さらに良かったんだけどな…」

 だらしなくヨダレを垂らす少女を見ていると、いつものようにいきなりドアが開いた。

「おはようございます!マサキ様‼︎」

 その声の主は金髪の少女、ユニアだ。

「今日は早いんだね」

 いつもは大体七時くらいに起きているか確認に来るためいつもに比べて二時間程早い。

「いやぁ緊張して全然寝られなくて…」

 そう言うユニアの目の下にはクマができていた。

 前日、十八時には寝ていたため俺はそんなに疲労や眠気を感じない。

 ただ興奮しているだけかもしれないが…

「では、試合までなにして過ごしますか?」

 七時間、簡単に潰れてくれる量ではなさそうだ。

 それに緊張感から時間の流れを感覚的に遅く感じる。

「まぁとりあえず朝食食べて、できるだけいつも通り過ごすよ」

「了解です」

 あまり変わった行動を起こして調子を狂わすのも嫌なのでいつもと同じように過ごすのが一番だと考えた。

 朝食を食べ、庭園で少し身体を動かしてもまだ時間はたくさんあった。

 ならば早めにコロシアムへ行こうと出発した。

 いつも変装なしで歩いていたのだが、ここ最近はかなり人から声をかけられるようになった。

 大半は

「かっこよかったよ!」

 とか

「見かけによらず強いんだね君!」

 などだ。

「ここまで有名になると」

 とユニアに言われ、今日だけはローブを着て闘技会決勝戦の舞台へ向かった。


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