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第5章 25「昼過ぎの起床」

「んん……」

 眠りについてから何時間が経過しただろうか?

「ぷふぁー」

 あくびをしながら身体を起こし、軽く腕を伸ばした。

「あ、おはようございます」

 俺が寝ていたベッドの横でユニアが読んでいた本から目をこちらに向けた。

「どれくらい寝てた?」

 窓を見るとまだ陽が傾く時間ではないようで澄んだ青空が広がっている。

 今が戦争中じゃなければどれだけ平和な一日を送れたことだろう……

「はぁ……」

 これからまたあの戦場に向かわないといけないのか……

 そう思うと憂鬱な気持ちが押し寄せてくる。

「現時刻は午後一時半です」

 とすると戦いが始まったのが午前三時、そこから六時間ぶっ続けで戦って午前九時だから四時間半ほど眠っていたことになるのか。

「そっかありがとう」

 とりあえず、血液が大量に付着していたシャツとかジャージとかは飛鬼が気を利かせて脱がしてくれたようだ。

 だから今はパンツ一丁で布団に入っている。

「あの、マサキ様……」

 そう言うユニアの方を見ると顔を本で隠し、目をこちらに向けようとしていない。

「なに?」

 そんな不自然な行動にに疑問を抱きながらそう聞いた。

 すると目でチラチラこちらを見ながら何か言いたげである。

「いえ、やっぱりいいです……」

 そう言うとプイッとそっぽを向いてしまった。

 内心驚愕である。

 何か悪いことでもしてしまっただろうか?

 いやいや思い当たる節はどこにもない……はずだ。

「それより一時間半後にはまた戦闘です。飛鬼さんから聞いた感じだとお風呂とかもまだですよね?汗まみれもアレなので入ってきたらどうです?」

 アレ?機嫌が直ってる?

 そう言うユニアは今度はしっかりとこっちを見て怒りなど微塵も感じさせない。

「あぁうん。そうするよ」

 お腹も空いているが今は空腹を満たすより、汗でベトベトになった身体を流す方が先決だろう。

 この状態で布団に入っていたと思うとシーツだけでも変えておいた方がいいような気がする。

「じゃあ行ってくるよ」

 シャツと短パンを履き、着替えを持つと俺はそのまま大浴場へ向かった。異世界でも共通の娯楽である風呂を存分に堪能すると、そのまま食堂に先にいたユニアと合流した。

 それにしても……ユニアはさっきなぜちょっと怒っていたのだろうか?

 未だにわからない謎をユニアに聞こうとするが何か野暮な気がして結局聞かずじまいになった。

 食堂はピークを過ぎた時間のためか、兵士たちが帰還直後に一気に群がったからか余り人はおらず、寂しいくらいガランとしている。

 そこで満腹にならない程度に腹を満たしたところで残り時間は三十分を切っていた。

「じゃあユニア、行ってくるよ」

「はい。お気をつけて」

 ユニアとの短い挨拶を終え、俺はまた戦場へと足を運んだ。

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