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第5章 7「タイムオーバー」

「これ作るのにどれくらい時間かかった?」

 するとユニアはすぐに指で四を表現した。

「四ヶ月です」

「……」

 四ヶ月、ブレイブ襲撃が一週間後に迫っているため必然的にこの案は没か……

「まぁ一旦ここから出ようか」

 そう言ってユニアにこの空間からの脱出を行ってもらう。

 眩い光に包まれ目を開くと先程までいた食堂に戻っていた。

「いい案だと思ったんだけどな」

 ドヤ顔してまでの提案だったため失敗した時のダメージもそれなりに大きい。

「面白い案ですねダンジョンボックス」

 ニーナは顎に手を当て何か考えるように箱を見つめている。

「ユニア、この箱作ときは一人でやったのですか?」

「えぇまぁ……」

 ユニアの返事にニーナがニヤッとする。

「ダンジョンボックスを作るのは一人でないといけないのですか?」

「いえ、ただ複数人で違う思想の元作ると完成度が下がります」

 ユニアの解説にニーナは何か合点がいったようだ。

「マサキ、今回作るのはブレイブ襲撃の間、民を守れればそれでいいんですよね?」

「あ、あぁ」

「じゃあこうしましょう」

 そう言ってニーナはどこからか取り出した紙にペンで何か書き出した。

「『硬い』ものとだけのイメージで、完成度は高くなくていいです。ですがとにかく硬いダンジョンボックスを一人で四ヶ月なので……二十人、いえ二十五人で作ってもらいましょう」

 急なニーナの提案についていけない。

「ちょ、待ってニーナ。二十五人って言ったら相当な人数だ。この城の人たちじゃ……」

 その俺の言葉にニーナはポカンとしている。

「マサキはバカなんですか?」

「へ?」

 いきなりの罵倒に唖然とした。

「ちょ、魔王に向かってそんな言い方……」

 先程まで口を噤んでいたクランが俺を庇うようにそう言った。

「バカにバカって言って何が悪いんです?」

「……」

 反論してくれよクラン!

「別にこの城の人たちを使うなど誰も言ってませんよ」

「へ?」

 これまた意外な言葉に唖然となる。

「作るのはその地域の人たち自身。自分の身を守る物です、自分で作ってもバチは当たりませんよ」

「なるほど」

 でもそのダンジョンボックスの作り方はどうやって……

「ユニア、その箱作るのって難しいの?」

「そうですね、法書を入れてたような工夫を凝らしたものはそりゃ難しいですけど、この箱は単に魔力の塊なので」

 魔力さえあればいくらでも作れるということか。

「じゃあ早速通告鏡を使って……」

 食堂から出ようとすると背後から何やらそれなりに質量を持った物体が俺の後頭部に直撃した。

 カランカランとうつ伏せに倒れた俺の前に落ちたのは金属のレンチだった。

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