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第4章 46「異端な存在」

 ニーナの言葉に同様の表情を見せるユニア。

「まぁいいです。移動しながら説明しましょう」

「ちょ、待て移動するって?」

 俺の疑問にキョトンとした顔のニーナは口を開いた。

「そりゃあなた達の城に決まってるじゃないですか?」

「あぁなるほど」

「ちょっと待ってください。この人たちを城に連れて行くんですか?」

 今日ハンヌが泊まること、ニーナがこの国に滞在することをユニアはまだ知らない。

「まぁまぁとりあえず行こ」

 ユニアを宥めてニーナ、ハンヌとともに歩く。

「で、私がなぜ魔法を使えるかでしたっけ?」

 町並みを見ていたニーナは忘れていたようで素っ頓狂な顔をしてから思い出してハッとしていた。

「そうでしたね。えっと、何から説明しましょうね」

「なんでもいいですから」

 少し焦りの色が見えるユニア。

「わかりました。まず魔力を持ち魔法を使える人がいるのはこの国の人間だけ。そこはいいですよね?」

 そう言われユニアを含め俺とハンヌも頷く。

「昔、この国の人間を捕まえて強制的に人を産ませて魔力のある人間を作ろうと言う実験が行われました」

 ニーナが言うその歴史を聞いて少し背筋が寒くなった。

「で、結果は当然そんな人間できなかったんです」

「できなかった?」

 ユニアの疑問も無理はない。それは自分の存在に対する疑問なのだから。

 ユニアの疑問にニーナはコクリと頷いた。

「魔力っていうのは絵具の白みたいなものなんです」

「白?」

 今度は俺の疑問だ。ニーナの比喩に少し疑問を覚えたのだ。

「えぇ、ようは私たちの国のような人間黒なんです」

「黒?」

「あなた達の国の人間の魔力という白を塗り潰す黒」

 わかりやすい表現に納得する。では本当にユニアという存在はなんなのだろうか?

「つまりユニア、あなたの存在は異形です。この国……いえ世界にとってね」

「そんな……では前魔王は私に嘘を教えたと?」

「そうなりますね」

 ユニアは少し絶望したかのような表情が目に見える。

 信じていたことが違ったのだ。天地がひっくり返るような思いだろう。

「じゃあ私の親は……」

「可能性があるとすれば」

 少し考える時間をとってからニーナは口を開いた。

「私たちの黒を覆い隠すほどの白ってことですね」

 覆い隠すほど……

 ユニアは何か察したように頭を抱えているが俺とハンヌはさっぱりだ。

「つまりどういうこと?」

 疑問を堪えきれず、俺はついニーナに問いた。するとニーナはニッと笑ってからこう言った。

「この国で一番魔力を持っていたであろう人間……魔王とかですかね?」


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