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第4章 35「お着替え」

 起床後すぐに朝食を済ませ、身なりを整えるということで衣装部屋というところに案内された。

「この格好じゃダメなの?」

 前世界からの愛用品、ジャージを引っ張りながらそう聞くがユニアは真面目な顔でこちらを向き応答しようとするのを見てユニアが口を開く前に自分で否定する。

「ダメですね……すみません……」

「全国民に見られるんですよ?なんならドュラルートさんとかも見てるんです。恥を晒すわけにはいきません」

 そう言い、ユニアが取り出した服は前世界の学ランに近いような全身が紺色で左胸に金で剣のマークが刺繍された服だった。

「では、上を脱いでください」

 淡々と言うユニアに言われたとうり、ジャージの袖から腕を抜き、シャツに手をかけるとまた新たな指示が出た。

「シャツはそのままで」

 ワイシャツとかそういうのはなしに上に羽織るだけらしい。ユニアから学ランのような正装を受け取り着てみるとサイズがぴったりで着心地はとても良い。

「ユニア、この服って」

「マサキ様専用に作ってもらった正装になります」

 片腕を回したりして身体を動かすが違和感は一切ない。

「次はズボンです」

 ユニアに悪気が無いのはなんとなく伝わってくるがそれでも下を女子の前で脱ぐのは……

「ユニアさん……」

「はい?」

 急な『さん』付けに疑問を覚えたらしく首をかしげる。

「一度後ろを向いていてもらっていいですか?」

「え、あ!あぁ‼︎」

 そこでユニアも自分が淡々としてきたことを恥ずかしく思ったらしく、顔がドンドン真っ赤に染まっていく。

「す、すみません!」

「全然大丈夫だよ」

 ユニアは真っ赤にした頬を両手で抑えて後ろを振り向いた。その瞬間にジャージを脱ぎ、渡されていた服に着替える。

 ズボンの前を締め、上着のボタンも閉めた後声をかけた。

「いいよ」

 未だ顔の火照りが治らないらしいユニアは一度息を吐いてからこちらを向いた。

「似合ってますよ!」

「ありがとう」

 ズボンのポケットに手を入れたまま、そう受け答える。

「あのさベルトとかって……」

 ユニアから渡されたズボンはポケットから支えていないとすぐに重力に負けて俺の下着を露わにしようとしてくる。

「あ、渡してませんでしたね」

 そう言って渡されたベルトをズボンに通してようやく安心した。

「さてと、通告鏡のやつって何時くらいから始めるの?」

 そう聞くとポケットから手帳のようなものを取り出し、パラパラとページを開く。

「十時からを予定してます」

 近くの時計から現在の時刻を確認すると九時半……

「あと三十分⁉︎」

 まだ、話すことや作法なんかを何一つ知らないのだが‼︎


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