表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
130/316

第4章 27「いざ出発空の旅へ」

「ここからルナラナまで大体どれくらい?」

 マサキの出発からそろそろ丸二日が経とうとしている。

 彼の危なっかしい性格からしてジッとしてるとは考えづらい。せめて海で溺れ死んでいなければいいのだが。

 頭を振って不穏な考えを振り落とす。今考えるべきはマサキ救出、その一点だ。

「飛竜っすもんね。でも、半日くらいっすかね」

 半日の間空を飛ぶのか。なんとなく不安になるが一人でいたマサキの方がきっと不安だったと思い手綱を握る。

「行くよホプス!」

 愛竜ホプスは元気の良い返事でそれを返した。

「飛鬼さん。こういうのもなんですけど……本当に大丈夫なんすか?」

 ユウラの不安は先程飛鬼に一撃決め込んで見せた飛竜『嵐雲』のことだろう。

 嵐雲はホプスとは違う種であるためホプスにはない鱗がある。黒光りする鱗はほぼ全身を包み込み、眼は黄色く輝いている。

「そんなの俺が聞きてぇよ」

 いつになく力のない飛鬼の発言を聞くとあまり嵐雲と仲良くないのだろう。

 この手のドラゴンもまたマサキが喜びそうだ。

 ホプスとすぐに打ち解けたマサキなら嵐雲とも仲良くできるかも、と考えたがまずはその張本人を助けないといけないのだと本質を思い出す。

「本当に大丈夫なの?」

 私の背に掴まっているテニーがそう言うのもわかる。

 嵐雲は今から戦闘でもするかの如く血走った眼をして荒い息を吐いている。

「だから俺が聞きてえっつうの!」

 頑張れ飛鬼‼︎

 と、心中でささやかな応援をしてホプスに出発の合図として身体を叩く。

 キュルルルと、大きな声を上げ羽を広げて走り出す。

 隣にいた嵐雲はというとギュラララ!と、咆哮のような声を上げてとてつもないスピードで飛び出した。

「ありゃりゃ」

 顔は見えないがきっと引きつった顔をしてるであろうテニーがそんな声を漏らした。

 ここから半日、空の旅というのはそこまで悪くもない気がする。

 アレ?

「ねぇテニー」

「ん?なに?」

 私はふと思いついた疑問を口にした。

「飛竜って基本二人が上限じゃない?」

「そうね」

 今いる飛竜は二体。乗っている人間は合計四人。上限である。

「あのさ、マサキ様を連れて帰るよね?」

「その予定だけど」

「マサキ様ってどこに乗るの?」

 その質問に自信満々に応えようとしているテニーだが、嫌な予感がする。

「これなーんだ」

 そう言われ見せられたのは出発前にマサキに飲んでもらったモノと同じと思われる。

「強体剤……」

 まさか……でもその場合、マサキに意識がないと成立しない。

「せいかーい!じゃあこれは?」

 そう言われ出されたのは緑色の液体。

 今まで見たことのない知らないものだ。

「わからないでしょ。これはねクラン特製の!」

 なんだか嫌な予感がする。

「これはね、人の意識を無理矢理覚醒させる薬、クランは『意識覚醒剤』略して『識醒剤』って呼んでたわ」

「おぉ」

 嫌な予感が的中し、なんとも言い難いものの。

「そうなんだ」

 という無難な一言で終わらせた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ