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第1章 12「舐められし魔王様」

 一回戦の第三試合。

 名前が呼ばれ、闘いの舞台に上がった。

 対戦相手は剣士のようだ。

 軽装で鎧などは着用していない。

「おいおい魔王様を泣かすなよ」

「ちゃんと手加減しろよ」

 色々な声が上がっている。

「おいおい魔王様、手加減してやるからさっさとリタイアしてくれよ。あまり痛めつけたくはないんでね」

 バカにするようなニヤついた顔でこちらを見てそう言ってきた。

「優しいんですねお兄さん」

 腹が立ったので嫌味ったらしくそう返す。

「おぉ?生意気だね。手加減できなくなっちゃうかもよ?」

 相手もイラついたらしい。

 そして開始の合図がなった。

 相手が腰についている剣を抜きこちらを見た。

「行くよ魔王様!」

 そう言って相手の剣士が走り出した。

 こちらも大剣を出し、炎を出して剣を安定させる。

 あれ?遅い?

 相手は走っているがミッダや飛鬼ほどの速さはない。

 相手の剣士の剣を持っていない方の手に剣を向ける。

 突っ込む‼︎

 そう考えた瞬間、剣が加速する。

 相手は俺が突っ込んで行くのに戸惑って動けていない。

「おりゃあ‼︎」

 手は勢いよく飛んで行く剣を掴むので精一杯なので足を横に出し相手の腹に向かって思い切り蹴りを入れた。

「おっぶ…」

 相手は観客席下の壁に勢いよくぶつかり、そのまま倒れ気を失った。

 剣の炎を消し減速させて着地する。

「あ、ああ」

 観客の皆様は状況が把握できず唖然としているようだ。

「審判、結果は?」

 試合の結果をコールする審判に呼びかけた。

「勝者マサキ‼︎」

「うぉおおおお‼︎」

 審判のコールが終わると観客達が一斉に叫んだ。

 その歓声をあとに控え室に戻った。

「よぉ魔王様、一回戦突破おめでと!」

 そう言って近づいてくるのはツノ二本の鬼、飛鬼だ。

「飛鬼さん魔王様ってのはやめてください。マサキでいいですよ」

「おう!そうか、じゃあマサキおつかれ」

「飛鬼さんは終わったんですか?」

「おう!楽勝だぜ」

「じゃあ決勝で会いましょう!」

「おう、会えたらな。頑張れよ」

 飛鬼は少し残念そうな顔をして控え室から去って行った。

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