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第4章 24「これでも俺は」

「貴様が魔王だと?」

 そう言われまたコクリと頷く。

 そして明らかに動揺している様子の男は俺を見て何やら考えているように見える。

「戦う気は?」

「一切ない」

 キッパリと即答された質問の後何かまた機械を確認する。そしてまた訝しげな表情をする。

「戦意もなくただ和平を結びに来た。と、そういうことか?」

「ええ」

 短い肯定にまた少し考えてから通信機と思わしき機械を取り出す。

「こちら三六七五号室。先程捕らえた侵入者なのですが……」

 そこから先は上手く聞き取れなかった。

 通信機での会話が終わると男は再び俺に向き直った。

「貴様を今からこの国の国王に合わせる」

「やった!」

「ただし、」

 俺の喜びを遮り、一つの条件を提示してきた。

「念のため対魔鉄の手錠は着けてもらういいな?」

「ええ、もちろん」

 椅子の拘束から解放され、両手に手錠をつけられた状態で先程乗せられたのと同じと思われるエレベーターに乗せられた。

 恐らくこのビルの一番上と思わしきところで降ろされた。

 そこは今まで見たどの階より立派でキレイだった。床には赤いカーペットがしいてあり、廊下には絵や壺が飾られている。

 いくつものドアの前を通り過ぎ、一つの大きな扉が見えた。

「ここだ」

 そう言い男はその扉を開けた。

 扉の先にいたのは何人もの黒服の男と一人だけ椅子に座っている白髪混じりの男、恐らく国王と思われる人物。

「入れ」

 人の数に圧倒され踏み込むことすら躊躇してしまう。一度深呼吸をして思い切って一歩を踏み出す。

 白髪混じりの男と対面した先の横までたどり着くと相手の方から声をかけてきた。

「君が魔王と?」

「え、あぁはい」

 いきなりの質問に少し反応が遅れてしまった。

「まぁ座りたまえ」

 促され椅子に座る。この国に来てから一番上質な素材の椅子は俺の体重を柔らかく受け止め、沈み込む。

「はじめまして、私の名はハンヌ・アルルーナ。この国を治める王をしている」

 どうやらハンヌという名らしい白髪混じりの男にならってこちらも自己紹介をする。

「はじめましてハンヌさん。僕の名前はマサキ。僕も一国を治める王です。あなた方が言う魔王です」

 するとハンヌは俺を品定めをするように上から足先までジロジロと見ている。

「失礼だが、年齢は?」

「えっと十七です」

「ほぅ」

 驚くように自らのアゴを触るハンヌ。

「年齢より全然若く見える」

 褒められているのか貶されているのかよくわからないが、身長も低ければ顔も童顔なため実年齢より若く思われてしまったのだろう。

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