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第4章 22「質疑と応答」

 乗せられたのはエレベーター?だろうか、身体が少しだけ浮くのを感じる。

 そして再び無言で歩かされ、

「ここだ」

 そう言われて目隠しが外された。

 少しだけ安堵を覚え、ゆっくりと目を開く。

 そこにあったのは単純に一つの椅子。

「そこに座れ」

 指示された椅子に座らされ、手錠が一度外されるがまた椅子の手すりにくくり付けられる。

「あの……」

「お前に今から質問をする」

 言葉を遮られ強い口調で発せられたためドキンとした。生唾を飲み込み口を開く。

「答えなかったら?」

 そう言って出てきたのは机の上に揃えられた拷問器具の数々。

 背筋が凍り、身体の震えが抑えられない。

「わかるな?」

 コクコクと頷き、質問を待つ。

「まずは貴様がこの国に来た目的はなんだ?」

「え、えっと、この国の偉い人と話して仲良くしようって思ったから…です」

 俺の目の前に立つメンインブラックみたいな黒スーツの男は何か機械を確認すると訝しげな顔をした。

「嘘をついていない…か」

 もちろん。嘘はついてなし、つく気もない。あんなモノを見せられたら嘘をつく勇気なんて湧いてこない。

「では次だ」

 男は写真を二枚取り出した。そこに映るのは炎の神剣の首飾りとサドルカの剣。

「この剣は一体なんだ?」

「なんだと言われたら僕にもよくはわかりません」

「嘘をつく…な?」

 男は俺が嘘をついていないことを確認すると眉間にシワを寄せた。自身の所持物さえ把握していない俺を不審に思っているのだろう。

「この鞘に入った剣を持ったうちの人間が気を失った件については?」

 少しだけ考えたがすぐに答えを出した。

「それを持つにはちょっとした体質が必要なんです」

 これも嘘ではない。闇の力を体質と言い換えただけだ。それに体質っちゃ体質だし…

「そうか…」

 男は少し考えているようだ。本当は全然口を開かない相手に拷問しながら問い正そうと思っていたのだろう。

 でも、こちらは別にやましい気持ちでこの国に入ったわけでは無いので聞かれたことには次々答えられる。

 調子狂ってるんだろうな…

「では貴様は何者だ?」

 ここに来て一番の難題だ。

 もし正直に答えたとしても殺される可能性は高い。魔王がすぐ殺せるところにいれば殺すのは至極当然なことだろう。

 俺がRPGの勇者側なら当然そうする。

 だが、嘘をついたとして恐らくバレる。

 ここは腹をくくるしかない。

「魔王」

「なんだと?」

 男は信じられないと言わんばかりの顔でこちらの顔を見てくる。

「だから、魔王です」

「ま、魔王だと?」

 俺は首を縦に振り、肯定した。


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