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第4章 19「剣の皆さん」

「まぁとりあえず二日間か」

 何して過ごそうか…

 俺の姿が映し出されているモニターの中の自分はピクリともしない。

 このまま二日が過ぎるなんて考えつかない。

「何しますか?私とお話ししますか?ホノマルと遊びますか?サドルカさんにしばかれますか?」

 明らかに一つだけ危険な香りがするものがある。

「そうだ。なんで二人は一緒にいるの?」

 首を捻り、何を聞かれているのかわかっていない様子のアルムス。

「だからサドルカさんとアルムスさんってケンカしてたんじゃ…」

 その質問に答えたのは意外にもサドルカだった。

「最初のうちは少々話しづらかったが…こう毎日一緒にいると慣れてしまうものだ」

 そんなものなのか…

 神様たちの人間らしいところが見えた気がする。

「とりあえず、この二日間は私たち剣の特訓にあてるのが一番だと思いますけど」

 アルムスが自ら俺の二日間の予定を決めた。別に俺に何か反論することはない。

「そうか…特訓か!」

 なんだか少しだけ声のトーンが上がったように感じるサドルカは腰に付けている漆黒の剣を引き抜き一言。

「さぁ構えろ」

 なんでこう、みんなすぐに構えさせたがるのだろうか…

「構えろっても、俺には武器なんて…」

 なんといっても武器である方々が今俺の前に勢揃いしているのだ。あるわけがない。

 すると目の前に座っているホノマルが一度吠えてから見る見るうちに見覚えのある黒の大剣こと炎の神剣に変わっていく。

「おぉ」

 なんかアニメみたいだと驚愕し、感心し、感動した。

「剣はあるようだな。では行くぞ‼︎」

 地面に重々しく刺さる黒の大剣をいつものように持ち上げようとするも

「え⁉︎あれ?」

 持ち上がらない?

 その間にサドルカは重装備を物ともせずに走って来る。

「え、ちょ!ちょっと待って‼︎」

「戦ごとに『待て』は存在しない‼︎」

「んな、殺生な」

 サドルカが思い切り振り切った魔剣に身体を斬られ、鮮血を吹き出しながら空高く飛ばされる。

「えっぶ」

 吹き飛ばされたままに落下したため着地は背中からとなった。

「おっ、おぉぉ……」

 腹を抉られ今度は死を覚悟するが、致命傷を受けた時の何か身体から抜けていくような感覚がない。

「ん?」

 不思議に思い、自分の傷口を見るもそこにあったのは見慣れた自分の肌だった。

「あ!説明してませんでしたね。この世界は魂だけなので傷は受けても即完治です。じゃんじゃん怪我してください!」

 じゃんじゃんって…

「まぁ痛いものは痛いんだけどね」

 どう見ても血は出てたし、痛みは肉体で受けたことのあるそれだ。

 でも、なんで黒の大剣を持たなかったのだろう?

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