第4章 13「謝罪の意を表したい」
全然全くどうしたらいいのかわからない。
どうするかだけで言ったら和平を結びに来たのだが…
現在地がどこかと聞かれてもよくわからない。いや、それも違う。
一応地図をユウラからもらったが、この国の地図であって俺のいるところのピンポイントの地図ではない。
「はぁ」
先が思いやられる…
まずはこの国の最高責任者と思われる人を探すべきかな?
あ、でも首都わからないとそれも見つからないか。
日も十分昇り、人も増えてきた。
そろそろ本格的に捜査されてもおかしくないな。
やはり、物陰に隠れながら地道に進もう。
派手に動くのは危険すぎる。
「キミ」
「はい‼︎」
バレたか?
後ろから聞こえる声に返事をして、ゆっくり振り向く。そこにいた男が先ほどの制服を着ていないことを確認し、そっと息を吐く。
「どうしたの?こんなところで」
「えーっと」
自分が外国人だとバレないように必死に地面と睨めっこし、何を話すか考える。
「迷子?」
「え?」
容姿と声と身長が年齢に見合わないためか、そんな疑問を持つ男。
「そ、そうなんです」
「そっか、どこに行きたいの?」
どこに行きたいの。これまた難しい質問だ。
こんなことならもっとユウラ達に色々聞いとくんだった。
「え、えっとそれが…街の名前がわからなくて…」
「え⁉︎そうなの?」
驚きを隠しきれていない男だが、まぁ前世界なら俺も同じような反応をするだろう。
自分が行きたい街の名前もわからないとは、記憶喪失もいいところだ。
待てよ、記憶喪失か!
「実はなんで自分がここにいるかも、わからなくて…」
限りなく心細く聞こえるであろう声で話しかける。
「え、それって…」
そう。そうなんです。
「記憶喪失ってこと?」
俺は首を縦に振り頷く。
「とりあえず、君がわかってることを教えてくれないか?」
状況を理解し、快く助けようとしてくれているこの好青年に良心が痛む。
「えーっとデッカいとこにいて、それと王様?みたいな人も…」
「デカイ街…王様…もしかして『ワンデア』かなぁ…」
「ワンデア?」
「そう。この国の王様達が住んでるとこで、この国の中心部だね」
なるほど、首都の名前はワンデアと言うのか。
「そこ…かも」
「そっか」
青年は少し考えるそぶりを見せてからこちらを見る。
「うん。今日は学校も休みだし、ワンデアは近場だから連れて行ってあげるよ」
「ホント!」
ごめんよ。好青年…全て終わったらちゃんとお礼するから…
「うん。じゃあ行こうか、僕の名前はジヨ」
「ジヨ…僕の名前はマサキ」
「マサキか、よろしくね」
俺は笑顔でよろしくと返し、脳内で土下座した。




