第4章 8「四本目」
『三日前に消された』
なんで?と、聞いてみたが詳細はわからず、エレクスタルとの戦争中に突如失踪したそうだ。
その後、程なくして俺たちは庭園の件のことを自首するべく、いわゆる管理人さんのところへ向かった。
そこでこっぴどく怒られ、ただひたすら二人で謝り倒した。
「ふぅ、まさか一時間も正座させられるとは…」
「普通、魔王に正座なんかさせないですよね」
何か違うところに怒っているユニアさんだが、悪いのは庭園を荒らした俺たちなのだから正座もなんとなく受け入れた。
俺たちが階段を下っていると下からユウラとロウネの顔が見えた。
「あ、二人とも」
声をかけると、二人はこちらに走り寄ってきた。
「こんちわっすマサキさん」
ユウラとはまるで学校の先輩後輩のような感覚で話している。
「この国にはもう慣れた?」
俺の質問にユウラは苦笑を浮かべつつ答えた。
「えぇ、まぁ」
「悪いな、あんな事件に巻き込んじゃって」
「気にしないでください。俺たちの仲間の仇です。マサキさんには感謝してます」
『影の獣』にユウラの仲間たちが惨殺された事件とルーナやドゥラルートの起こした事件は恐らく、一連の騒動だったのだろう。元『影の獣』には刑罰が下っているはずだ。
「次は君らを国に返さないとな」
「そうだ。ユウラさん、マサキ様と戦ってたときのアレって…」
アレ?というか俺はユウラと戦った記憶なんてないのだが…
「あぁ、あれはですね」
そう言ってユウラが腰から抜いた蛮刀を鋭利な岩で加工して見せた。
「??」
ユウラはこの国の人間じゃないから魔力はないはず、ならこの剣はなんだ?
「ユウラさん、それもしかして…」
「多分、マサキさんや飛鬼さんと同じ類の剣です…」
「それって!」
「『地』の神剣です」
なんで行方知らずの『地』の神剣をユウラが持っているのか?
どうして使えているのか?
俺と同じで魔力を使わず体力を使っているのだろうか?
謎は多いがまずは
「それどこで手に入れたの?」
「それがなんかよくわからないんです」
「わからないって…」
ユニアが続ける前にユウラが先に話し始める。
「実はこれ、ロウネが使えって持ってきたんですよ」
「ロウネさんが?」
女子と話す時に名前の後に『さん』が付いてしまうのは女性慣れしていない男子高校生からしたらあるあるなことだろう。
俺たちがロウネの方を向くとロウネはコクコクと頷く。
「ある人に渡されたの。君が一番、信頼できる人にこれを託せって」
「んー?」
思わず疑問の唸りを上げてしまった。




