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第4章 2「引きこもりの魔王様」

 コンコンっとドアをノックし、部屋の主の名を呼ぶ。

「マサキ様!」

 しかし返事はない。

 昨日マサキと光明寺で別れてから一度も顔を合わせていない。

 耳をドアに当てて中の音を聞こうとするが、何も聞こえない。

 あんな顔、今まで一度も見たことなかった。

 今までどんなキツイことも苦しいことも乗り越えて来たマサキだから何も心配などしていなかった。でも、今回のは何か絶望しきったような表情をしていた。

 朝になったら元気になっていると思い、昨日はそっとしておいたが…

「無理だったみたいね」

 後ろからそう言うのは未だ寝間着のままうろついているテニーだ。

 その言葉に渋々頷く。

 昨日のマサキは余程誰とも会いたくなかったらしく、今まで一度もマサキの部屋への侵入に失敗したことのないテニーですら入れずに何故か私のベッドにいた。

「いつもはどこから?」

「日によるけど…大体天井から」

 天井と言われマサキの部屋の天井を思い浮かべるが取り外しができるような部分があるとは思えない。

「どうやって入ってるの?」

「あぁ天井に穴を開けて…イッタ!」

 天井に穴を開けたということについ手が出てしまい、頭を叩いてしまった。

「はぁ…何やってんのよ」

「まぁまぁ」

 そしてまた開かずの扉に目を向ける。

「マサちゃんごはんとかは?」

「ごはんは昨日の朝から食べてませんよ」

「えぇ…身体壊しそう」

 そのことに関しては私も納得だ。

 食欲がないのか…食べる気力が無いのか…

「まぁ仕方ない…」

 そっとしとくという無難な言葉がテニーから飛び出すのかと思いきや

「ドア壊そっか」

 何を言ってるんだろうかこの娘は…

「さぁ善は急げよ。さっさとやっちゃいましょ」

「あ、ちょっと」

 私が止めるのも聞かず、テニーはナイフを両手に構えて目にも留まらぬ速さで扉に攻撃を入れていく。最後に一蹴りすると、扉はパズルのようにバラバラに壊れていった。

「おぉ」

 あとが怖いと思いながらもテニーとともにマサキの自室へと入る。

 中は真っ暗で何も見えない。

「マサキ様」

 呼びかけても応答はない。

 なんだろう…少しだけ焦げ臭い?か。

 仕方なくドンドンと前へ進んでいく。今まで幾度となく起こしに来たルートだ。目を瞑っていても歩ける。

 カーテンまでたどり着き、一気に太陽の光を部屋に入れる。

 部屋は光に溢れ、私たちは部屋の惨状を目にした。

「何やってるんですか⁉︎」

 部屋の至る所に剣の斬り傷、焦げなどがある。

 床には炎の神剣を片手に握ったままのマサキが倒れている。

「マサキ様‼︎」

 テニーとともに駆け寄り男の顔を見ると顔は蒼白で具合でも悪そうだ。

 この部屋の惨状はマサキが暴れまわったということなのだろうか?

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