私は婚約破棄されて婚約させられたらしい
初投稿故ご容赦下さい。
「ルーシェ!婚約破棄されたぞ!
そして俺と婚約してくれ!」
此処は、王族とその身内である公爵家、侯爵家のみのお茶会。
そこで何大声で言い出しちゃってるんでしょう、このバカ王子は。
まぁ、今度の誕生日パーティで10歳となる王子のことだしまだ許されるだろう。
10歳にしてはかなり優秀だし。
というか、何さらっと人の婚約無くそうとしてるんでしょうか。
「王子、私の婚約は隣国の小国とはいえ王太子との婚約。そう簡単になんてなくなりませんよ。」
たしかに、私の婚約者様はクズだ。
今も、この国に遊学に来て女にうつつを抜かし、まともに勉学に励んでいない。
将来は愚王確定だろう。
臣下候補達もも揃って我が国のハニートラップに引っかかってるし。
そんな隣国に有能と名高い私が王妃として実権を握り、我が国の支配下と置く。
援助の名目で事実上の国の乗っ取りを企んでいるのだ。
私の役目は愚王の妻として、我が国の属国となる国の王妃となること。
もし、実権が握れなかったり王や家臣に寧ろにされるようならそれを理由に宣戦布告し我が国の配下とする。
そんな大事な婚約を無しにしようとか、まだまだ王子はお子ちゃまですね。
「余裕ぶって笑うなルーシェ!お前だって俺と3つしか変わらないじゃないか!
というか、お前が嫁ぐはずだった国はもう滅んだから婚約も何もなくなったぞ!」
…は?
「彼奴にハニートラップを仕掛けたことは知っているだろう?
あれによって我らがの国の機密を漏らしている貴族を連座で処刑したのが昨日のことだ。
これを機に攻め込もうとしたら向こうで圧政に苦しんだ民衆が我々を受け入れてな、民衆の手によって向こうの王侯貴族は皆殺しに。
今は我らの軍が隣国に行って今は統治を行っている。
税とかもだいぶマシになるはずだから、不満も減るだろう。
向こうの愛国心とかあったもんじゃないからな。」
…え?聞いてないよ?
「ただ、隣国はまだ不安定だから隣国で知名度が高いアンマモン公爵に行ってもらうことになった。
まだ幼い子供達を連れていくのは不安とのことでアンマモン公爵夫妻のみで向かうこととなるがな。
そうなると、気になるのが1人娘であるルーシェだろう?
だから、予定を前倒しにしてルーシェは王宮に住んでもらうこととなった。
大丈夫、いつでもルーシェが住めるように部屋も整えてあるから。
ちなみに俺の隣の部屋な。」
…お父様が?というか隣って婚約者じゃないんだから。
「ふぅ、長々と説明してしまったな。
本来アンマモン公爵が伝えることなのだが、俺とルーシェの婚約が正式に決まった。
これは父上の承認も受けている。
後は俺がルーシェを落とすだけだからさ、
これからも末永くよろしくな!」
ルーシェ アンマモン
公爵令嬢。才女。自分が嫁ぐつもりだった国について話を聞いているついに殆どついてけなくなったら。
未来では王妃になった。
第一王子
名前も出ない可哀想な人。
隠れ腹黒でルーシェがずっと好き。
ルーシェと結婚したくて隣国の民衆を先導して隣国滅ぼしちゃった人。
ヤンデレ予備軍。
アンマモン公爵
娘が離婚前提に結婚するのが嫌でそれを命じた王家も嫌いだった。
第一王子の策にのり、隣国を滅ぼした実行犯。
反乱軍にはこの人の私兵がかなり紛れ込んでた。
隣国を領地に丸ごと加えて娘も王妃にした一番儲けた人。