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始まりの村と檜の棒

「俺、たぶんすぐ死ぬけど」


『イエス。マスターはすぐ死ぬと思います。そこで、スキルの獲得をお勧めします』


「でも、俺来たばっかりだから[エル・ドラードシステム]への供物はないぞ」


『イエス。その通りですが、エルちゃんは優しい()ですから、入社ボーナスをつけてくれるんです。マスターカムイ』


「マジかよ!どれどれ」


 システムで現在の取得スキルを確認。


■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■


<錬成術>

【生体錬成】⇒生体を作成する為の[魔核(まかく)]作成。

       基本は、魂の無い人型。個体名は、[無名(むみょう)]。

       主要素材により、作成時間が異なる。


<魂魄術>

絆魂(はんこん)】⇒錬成で作成した個体について、情報を共有する事ができる。

          脳への負荷は無く、他の魔術発動に不利益はない。

【入魂】⇒魂の無い個体に、魂を入れる事ができる。1つの個体に、1つ。

【滅魂】⇒【入魂】した魂を消滅させる事ができる。


<紋章術>

【刻紋】⇒あらゆる物質に、紋章を刻む事ができる。

     刻む事による対象物の機能低下はない。


<神術>

【曖昧な捧げもの】⇒TP獲得について、千未満は切り上げ。


■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■


 視覚の横にスキル獲得画面を表示する。




TP(テクニカル・ポイント)200,000pt


<錬成術>

 【生体錬成・身長変更】5,000pt⇒身長変化。


 【生体錬成・性別変更】5,000pt⇒性別変更可能。口調変化。


 【生体錬成・特徴変更】5,000pt⇒目や鼻の特徴を変更可能。性能変更では無い

                  ので、能力に影響はない。


 【生体錬成・現身(うつしみ)】15,000pt⇒身体的特徴を、一度会った人と

                        同じようにできる。ベースにして

                     身体的特徴を変更可能。


<魂魄術>


 【魂の杯】100,000pt⇒3つの魂を【入魂】できる。


 【屍の魂】10,000pt⇒死体(破損度の少ない)へ【入魂】可能。生前の能力維持。

               (アンデッド系にマイナス効果のあるものは使えない)

               日の光に弱くなる。日中は徐々に崩壊していく。


 【魔術師の魂】10,000pt⇒無属性の攻撃魔術を得意とする。


<紋章術>


【紅蓮の紋章】10,000pt⇒炎属性の強化。

【紫電の紋章】10,000pt⇒雷属性の強化。


残りTP30,000pt



『イエス。どうですか?』


「全然強くなった気がしないんだけど――」


『イエス。マスターカムイ自身の能力が上がったわけではありませんので、実感はないでしょう。それでは、[魔核]を作って、私に埋め込んでください。願うだけで、魔術は展開できます。初回使用は、エルちゃんの配慮でチュートリアル設定になっています。TPを使用しないで展開できます』


 【生体錬成】最近見た綺麗な女の人を頭に浮かべる。当然、秘書さんの顔を思い浮かべる事になった。特徴変更で、髪の色や、目の形などキャラメイキングの感覚で自分の好みの身体に近づける。そして、一通りの特徴作成が済んだところで、[魔核]を作成した。


 [魔核]は、マナの塊。大き目のビー玉くらいのサイズはある。それを、マナダイトに触れさせる。そうすると、マナダイトの中に、核が溶けるように入っていく。


「これでどうだ?」


『……』


 マナダイトは、完全に機能停止してしまったようだ。支配のマナキューブの作成もできない。失敗してしまったのか、はたまた時間が掛かるのか分からないので、保存する事にした。


 人型になる場合、あまり小さい場所で保存すると上手くないだろうと考え、教会の奥の部屋にある棺桶の中にマナダイトを入れた。肉がほしいと言っていたので、肉屋で肉でも買おうかと思ったが、お金が無い事に気づいた。


 [エル・ドラードシステム]で、お金が無いのか確認したが、全くない。本部への問い合わせの仕方も分からない。どういうことだよ。経費請求できないのかよ!


 しょうがないので、自分で肉を調達するしかないか――。


 町の外にでて、檜の棒を担いで、町付近の魔獣狩りに向かう。そう、向かったんだ。しかし、傷だらけになった。町の周りなんて、雑魚ばっかりだと思ったが、とんだ勘違いだったぜ。


「かかってこいやーー!」


 ラージドッグを2匹ほど狩りとった。服がボロボロになっている。しかも、動物とはいえ生物を殺害するのは、非常に後ろめたい。これも生きる為だ。許せ。


 そして死骸を棺桶に入れる。戦いに疲れて、教会の長椅子で寝てしまった。全くだれも来なかった。

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