魔物を討伐しました
遅くなって本当にすいませんでした!理由はテストや他の小説を読んでいたからです!本当にすいません!
「はぁ!」
俺は木の剣を父さんに向かって振りかざす。
「うお!」
父さんはなんとか受け流すが、受け流された剣を下から上に斬り上げて追撃して後ろに下がる瞬間に足払いをしてこけたところで父さんに軽く剣を当てて止める。すると、父さんは両手を挙げて降参のポーズをとった。
「俺の負けだ」
「これで2勝ね」
まぁ、父さんに勝てるのは手加減してくれているからだけど。
「これくらい強ければ大丈夫だろう」
父さんは俺の頭をガシガシとなでながらそう言った。そういえば冒険者になれるのは10歳からだからなって良いか聞いてみるか。
「父さん」
「何だ?」
「俺、冒険者になって良い?」
「あぁ、いいぞ」
あれ?以外とあっさり。異世界だからこんなものなのか?
「でもしっかり母さんにも許可貰うんだぞ」
「うん」
そして俺は家に入って椅子に座っていた母さんに聞く。
「母さん」
「なに?」
「俺、冒険者になって良い?」
すると母さんは少し考え微笑む。
「別に良いわよ。ただ…」
「ただ?」
「一人でゴブリンを倒してきたら冒険者になって良いわよ」
ゴブリンか…
「分かった、じゃあ行ってくる」
壁に立て掛けてあった鉄の剣を持ってそう言いながら出ていった。
「やる気満々だな」
「まぁ手加減した貴方に勝てる位強いし大丈夫でしょう」
「そうだな」
◇
俺はゴブリンを倒す為に森に来ている。
「早速倒していくか」
俺は《気配察知》を発動して自分の周りに魔物が居るか探す。
「おっ?後ろに一体隠れてるな」
その瞬間後ろから緑色をした醜い顔をした魔物ーーゴブリンが飛びかかって来た。しかし、潜んでいる事は分かっているので横に飛んで避ける。
「残念、相手が悪かったな」
ゴブリンの背後はがら空きになり、そこに剣を振るった。
「グギャ!?」
ゴブリンは首を斬られたことであっさりと絶命した。俺はゴブリンの死体に近づいて剣で、胸の部分を斬り裂いた。
「うぇ…」
少し気持ち悪かったが俺は頑張ってゴブリンの死体の斬り裂いた胸に手を入れ、紫色のした小さな石を取り出した。
「これが魔石か」
ゴブリンから出てきたのは魔石という魔物の心臓の様なもので、様々な事に使えるらしい。まぁこの話しは置いといて俺は《ステータス吸収》でゴブリンのステータスを吸収した。しかしゴブリンのステータスは平均16~25だから微弱にしか強化されたのが感じない。ちなみにどんな感じで吸収するかというと、死体から魂みたい物が出てきてそれを身体に纏うような感じだ。
「塵も積もれば山となるって言うし頑張って沢山倒すか」
そう言って俺はさらに森の奥へ進む。そしてしばらくゴブリンや、たまに居るゴブリンメイジとかを倒しながら進むと《気配察知》で前方20メートルほどから気配が10匹ほど密集して、前に居る1つの何かを追いかけているかのようにこちらに向かって素早く移動していた。動物は反応しないようになっているからこれは魔物か人間か?すぐに何があっても大丈夫なように剣を構えて戦闘態勢になり待ち構えているとその逃げていたものは姿を表した。
「助けてくださいお願いします!」
こちらに逃げていたのは水色の綺麗な髪と黄色の目の身長が俺と同じくらいの可愛らしい少女だった。その少女は俺を見ると必死な顔で俺にそう言った。俺は彼女に何に追いかけられているのか問いかけた。
「落ち着いて、どうしたんだ?」
「魔物の集団が追いかけてくるんです!」
彼女がそう言った後にその子の後ろの茂みから魔物が飛び出した。
「ブヒュウルル!」
飛び出してきた魔物は豚の顔をした人型のような姿だった。ファンタジーとかが好きな人なら分かるだろう。そう、オークだ。こいつの冒険者ギルドでの危険度はゴブリンより1つ上だ。ステータスは平均40位でゴブリン約2体分の強さをもっている。それと今気付いたけど、ゴブリンからステータス奪うよりオークから奪った方が良かった。
ええい、こうなりゃ溜まったストレス全部こいつらにぶつけてやる。敵は4体、これならいけるな。
「俺がこいつらを倒す、君は下がってろ」
「分かりました!」
彼女はそう言うと素直に下がってくれた。そして俺はオーク共が警戒している隙に小規模爆発を起こす魔法を発動し、集団の真ん中に発射した。
「ミニエクスプロージョン!」
「グギャア!」
すると、全てのオークは爆発に巻き込まれてこんがりと焼けていた。そのあとオークが全員死んだのを確認してから呆然としている彼女に声を掛けた。
「大丈夫か?」
「…えっ?あっ、その、助けてくださってありがとうございました!」
彼女は俺の声で我に返ると慌てながらも勢い良く腰を曲げて礼を言った。
「別に良いから頭上げてくれ」
「分かりました!」
すると彼女は腰を勢い良く上げた…が、勢いが余り後ろにあった木に頭をぶつけてしまった。
「あたっ!?」
ぶつけた所がよほど痛いのか頭を抱えて座っていた。この子もしやドジッ子か?
「おーい、大丈夫か?」
「うぅ、痛い…」
「ほら、手を貸してやるから」
声を掛けると涙目で頭を擦りながら顔を上げた。それを見てさすがに可哀想だと思ったので手を貸して立ち上がらせた。
「すいません…」
「謝らなくていいから」
「はい…」
女の子はシュンとしていた。それにしても涙目が可愛すぎてヤバイ、抱きつきたい衝動にかられる。落ち着け俺、クールになれ、すぅーはぁーすぅーはぁー…よし落ち着いた。
「あの…どうかしましたか?」
「いや、なんでもないよ」
「そうですか」
「それよりもう夕方だけど大丈夫か?」
色々してたらいつの間にか夕方になっていて、この子は気づいてなさそうなので一応教えると彼女は空を見て慌て始めた。
「えっ?あっ!本当だ急いで帰らないと!」
そう言うと彼女は、オークに追いかけられてた時よりも速い速度で走って行った。彼女が見えなくなるまで走って行った方向を眺めた後オークから魔石とステータスを吸収していて気付いた。
「…名前聞いて無い」
そして俺は今から追いかけても無理だろうと諦めて帰路についた。
これからも頑張るのでおねがいします!