不死鳥の体
よろしくお願いします!
話がひと段落したことで一息ついていると、ハトは気になっていたことを思い出した。
「あ、そう言えば気になってたんだけど、もう一つ何か考えてなかった?」
「む?もう一つとは?」
「さっきブツブツ言ってたじゃんか。なんか、やはりだとか違うだとか」
「うぐっ……随分と耳聡いのだな」
「いや、無視されてたから何考えてるのか気になるし」
それは、ショウがハトを無視して考え込んでいた時のことであり、ハトは断片的ではあるがショウが何かもう一つのことを考えているのを察していたのである。
これに対してショウは少し渋い顔をし、中々言い出そうとしなかった。ハトが自分を無視していたときのことを指摘すると無言になったうえで渋い顔がさらに深まり、形容し難い表情になっていた。
そして、ショウは観念したかのように息を吐くと、
「……それは、ハトが神獣に数えられる不死鳥の姿に酷似している理由なのだ」
と、低い声でそう言った。
「……!あぁ……やっぱりそういう存在なんだね、僕。それで、なにがわかったの?」
自分が神獣などという存在と似ていると告げられ、いくら予想していたとは言えどもハトは少なからず衝撃を受けた。そして、神妙な顔でショウへと詳細を訪ねる。
しかし、返ってきた答えはハトの想像するものとは全く異なっていた。
「うむ。まぁ、本物かどうかはわからないが、関わりがないとは言えないのだ。そして、本当に恥ずかしい話であるのだが、はっきり言って何でこうなったのか何にもわからなかったのだ。ここまでくると笑えてくるほどなのだ!」
ハトが不死鳥に酷似していることはわかった。しかし、続くショウの話は全く役に立つものではなく、決して胸を張って堂々と言えるものではなかった。だと言うのに、ショウは胸を張って手を腰に当てながら堂々とそれを言い放った。
「……それ、胸を張っていうことじゃないと思うよ」
「うぐっ……知識に自信があると言った手前、ちょっと恥ずかしいのを誤魔化しただけなのだ……そんな冷たい目で見ないでほしいのだ……」
ショウの突然のハイテンション。それは、ショウがハトの姿が不死鳥に酷似していることについて全くわからなかったことを恥ずかしがり、誤魔化そうとしたものだった。ハトが思わず呆れて冷たい目をしてしまったことで、ショウはそのことを素直に白状したのだった。
「そ、そんなに気にしないで。そのことはとりあえずいいからさ。いや、よくはないけど……考えても意味なさそうだし。もし、何かわかったら教えてよ」
「それはもちろんなのだ!我は約束を守るのだぞ?」
直前まで恥ずかしいからという理由で誤魔化していたショウが、自信ありげにハトへとそう返答する。
気にしないでとは言ったものの、ここまで立ち直りが早いショウに対してハトは思わず白い目を向けた。そして、純粋な目を装ったショウに対して、
「都合が悪いからって、誤魔化すのもなしだからね?」
と、釘をさした。
「ふぐっ……!?な、なんで、わかったのだ!?もしや、不死鳥にそんな能力が!?」
ショウは自身の隠し事をする能力に謎の自信があったらしく、それを見破られると驚きと共に不死鳥の能力とまで疑いはじめた。
「いや、さすがにあからさますぎだよ!?もうちょっと隠してよ!!別に対等な取引のつもりもないから、隠し事くらいしてもいいけどさ!僕にバレないようにやってよ!さすがに気になってしょうがないよ!?」
「むぅ!?そんなに、なのだ……?ぜ、善処するのだ……」
しかし、そんなはずもなく、ショウはハトにそれを否定されてしまい、落ち込みながら今後の改善を約束したのだった。全く期待できそうにはないが。
ショウのあまりの落ち込みように、ハトは何とかして空気を変えんと話題を捻り出した。
「……あ、そういえば、神獣について教えてよ。それと、霊術のことも。霊術って魔法みたいなもの?魔法みたいなことができる機械は見たけど、それのこと?あとは……」
一つ思い浮かぶと次から次へと知りたいことが浮かび、ハトはそれを羅列していく。これに対してショウは、落ち込んだことで逆に少しだけ冷静さを取り戻しており、ハトの疑問を静止した。
「む?まぁ、待つのだハトよ。お主は転生者。つまり、この世界のことは一般常識からして知らないということなのだ。なので、その辺りを一から説明するのだ。そっちの方が早いのだ」
ショウがハトを止めた理由、それは、ハトがこの世界について知らないことの方が多いことにあった。ほぼ全くの無知であるならば、一から説明した方が早いと判断したのだ。ハトはこれに納得し、同意した。
「たしかに……うん、教えて!」
「よしきたのだ!」
ありがとうございました!
もし、面白いと感じたり、これからも読みたいと思ったりしていただけましたら、ぜひこの下にある☆評価やブックマークなどで応援していただけると嬉しいです!




