──*──*──*── 廊下
連続強姦魔の共犯者Gさんを取り調べ室に残してを出るとセラッピド捜査官が待っていた。
セロフィート
「 ティーバンさん、彼は【 連続強姦魔事件 】の犯人ではないです 」
ティーバン・セラッピド
「 何だって!?
じゃあ、誤認逮捕をしたって事か? 」
セロフィート
「 彼は犯人ではないですけど、【 連続強姦魔事件 】の共犯者です。
逃走しないように拘束してください 」
ティーバン・セラッピド
「 あ、あぁ…分かった。
独房へ入れておこう。
取り調べは上手くいったのか、ホームス 」
セロフィート
「 上手く聞き出せたのです。
依頼は果たせました。
取り調べで判明した情報を纏めた資料です 」
そう言ってセロは〈 テフの源みなもと 〉を構こう成せいして作つくった資し料りょうをセラッピド捜そう査さ官かんへ手て渡わたした。
セラッピド捜そう査さ官かんは手て渡わたされた資し料りょうを見みて目めを丸まるくしている。
セロフィート
「 ワタシのマオが書かき纏まとめてくれました 」
マオ
「 えへへ(////)
頑がん張ばっちゃった 」
──はい、嘘ウソです。
オレは資し料りょうなんて1行ぎょうも書かいてない。
資し料りょうの文ぶん章しょうはオレの直じき筆しつになってはいるけど、オレは全まったく携たずさわっていない。
なんだけど、セロの話はなしに合あわせて、エッヘンと胸むねを張はって威い張ばってみせた。
ティーバン・セラッピド
「 ワトスン君くんの資し料りょうには何い時つも感かん服ぷくしているよ。
有あり難がたく使つかわせてもらおう 」
マオ
「 うん。
捜そう査さに役やく立だててもらえてオレも作つくり甲が斐いがあるよ! 」
うぅ……良りょう心しんが痛いたむぅ…。
セロフィート
「 依い頼らいは終おえました。
マオ、おいとましましょう 」
マオ
「 うん 」
【 連れん続ぞく強ごう姦かん魔ま事じ件けん 】の共きょう犯はん者しゃはセラッピド捜そう査さ官かんに任まかせて、セロとオレは警けい察さつ署しょを出でる事ことにした。
マオ
「{ セロ、警けい察さつ署しょを出でたら本ほん当との連れん続ぞく強ごう姦かん魔まの所ところへ行いくのか? }」
セロフィート
「{ 当とう然ぜんです。
彼かれ氏しが誤ご認にん逮たい捕ほされて油ゆ断だんしている今いまが好こう機きチャンスです。
逃とう走そう出で来きないよう逃にげ道みちを断たってます。
急いそぐ必ひつ要ようはないです }」
マオ
「{ セロに目めを付つけられたら犯はん罪ざい者しゃは悲ひ惨さんだよな〜。
同どう情じょうは出で来きないけど、御ご愁しゅう傷しょう様さまって祈いのりたくなるよ… 」
セロフィート
「{ ワタシは有あり難がたいです。
誰だれにも気き兼がねする事ことなく大たい量りょうに拉ら致ち出で来きますし }」
マオ
「{ 良よく言いうよ!
昔むかしは犯はん罪ざい者しゃじゃなくても人にん間げんなら誰だれでも見み境さかいなく拉ら致ちしてたろ〜〜〜。
大だい体たい、誰だれかに気き兼がねした事ことなんか今いま迄までに1度どでもあったかよ }」
セロフィート
「{ 酷ひどい事こと、言いいますね。
今いまのは心しん外がいですし、傷きず付つきました }」
マオ
「{ 傷きず付つくような心こころを持もってたのかよ? }」
セロフィート
「{ マオ…君きみ、何い時つから毒どく舌ぜつになりました? }」
マオ
「{ 毒どく舌ぜつって…。
セロの影えい響きょうだと思おもうけどな!
セロだって結けっ構こうな────まぁいいや。
オレはさ、拉ら致ちるターゲットを犯はん罪ざい者しゃだけに変へん更こうしてくれたセロの優さやしさが何なによりも嬉うれしいよ }」
セロフィート
「{ そうです?
駆く除じょ対たい象しょうの人にん間げんに優やさしくした覚おぼえはないですけど…。
犯はん罪ざい者しゃは減へるる所どころか増ふえる一いっ方ぽうですし、人にん間げんが存そん在ざいする限かぎり犯はん罪ざい行こう為いは無なくなりません。
お蔭かげでガッポリも出で来きますし当とう分ぶんの間あいだはこ・の・ま・ま・でも良よいです }」
マオ
「{ セロがど・う・言いおうとオレは大おおきな進しん歩ぽだと思おもってるよ! }」
セロと一いっ緒しょに警けい察さつ署しょを出でたオレは、左ひだり手てを額ひたいへ当あてて眩まぶしい太たい陽ようの陽ひ射ざしを遮さえぎって両りょう目めを細ほそめた。
【 連れん続ぞく強ごう姦かん魔ま事じ件けん 】の真しん犯はん人にんは一いっ体たい全ぜん体たいどんな女おんななんだろう……。
想そう像ぞうも付つかないや。
◎ 此処まで読んでくださり、有り難う御座います。
「 これから連続強姦魔の真犯人を逮捕しに行くぞ! 」という所で終わりましたが、あくまでも「 セロフィートが犯罪者の取り調べをしたらどんな感じになるのかな? 」を目的に書いた作品なので、続きはありません。
連続強姦魔の真犯人が、どうなったのかは読者さんの御想像にお任せ致します。