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帰り道

作者: 嵐鳥夢花

僕は最近恋をしている。

相手の名前とかは何も知らない。

けど、恋をしている。

その子は帰りの電車が同じになることが多かった。

良くある話だ。帰り道の電車が同じの知らない子に一目惚れをしてしまった。その子の彼氏になりたいな。

でも、彼氏とかいるのかな。

あんなに可愛いならいるよな。片想いでいいや。

実際、見ているだけで幸せだった。

そんなことをずっと考えていた。

正直友達にその話をしたら気持ち悪いなと言われた。

でも、実際に会ってみればお前もそうなると言い返した。

話しかけるタイミングがあればいつでも話しかけれるつもりでいた。


ある日、彼女が泣いていた。

電車の中で人目を気にせず泣いていた。

僕は悩んでしまった。話しかけに行くべきなのか、

それとも何もしない方がいいのか。

なんで泣いているか気になる。

でも、話しかけに行ってキモいと思われたら最悪だ。

タイミングがあれば話しかけに行けると思ったけど、僕にはそんな度胸も勇気も何もない。


何もできない僕はただただ携帯電話を見ていた。

ちらちらと彼女を見ていた。

その瞬間、彼女の方に駆け寄って行く人がいた。

僕のことを気持ち悪いと言っていた友達だ。

あいつはいつもこの電車を使ってない。

なんであいつがいるんだ。

そうか、注意しに行ったんだなと思った。

でも、違った、あいつが話しかけてから彼女は泣き止み笑い声が聞こえてきた。

僕は、あいつに気付かれないように顔を隠した。


その1ヶ月後、あいつは僕の一目惚れ相手と付き合い始めた。

心に大きな穴が空いてしまった。

あいつは何も悪くないと分かっているのに、

僕は恨んでしまった。

僕がいけないのに、分かっているのに心が追いつかなかった。

僕に度胸や勇気があれば変わったかもしれない。

また電車で一目惚れ相手を探そう……

次は絶対に邪魔はさせない。



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