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復縁屋へようこそ  作者: 薙 洋介
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復縁屋へようこそ

皆さんいかがお過ごしでしょうか。

学校が始まった方、そもそも休みなんてない会社員の方。笑

色んな方がおられると思います。

私も9月になり夏休みも終わった事で、再び自分の人生が動き始めた気がしています。

 肌寒さで目が覚めた。

(この時期は寝てる間に掛け布団どっかやってその寒さで起きるから嫌いや。)

 いつもと同じ朝が来た。テレビをつける。


 「それでは今朝のニュースをお伝えします。10月25日から行方不明のなっていた神奈川県出身の橘 つむぎさん18歳と思われる遺体が、昨夜23時頃茨城県日立市神峰山にて発見されました。発見に至った経緯として、橘さんを殺害したと思われるネットを介して親交を深めていた…」


 (また殺人か。しかもネット上で出会った人とのトラブル。世の中が便利になっていく反面こんな悲しいニュースも増えたな。まぁ、でもリアルの世界で友達1人も居らん俺もこういう手段でしか友達出来ひんかもな。)


パリッとしたスーツに着替えて再び会社へ向かう。


 「先パーイ!!おは…」


 瑞貴は昨日見かけた広告が気になっていた。

(もしあんなサービスが存在するとしたら、どんな人間が利用すんねんやろ。復縁屋って言うぐらいやから当然別れた人が行くんやろうけど需要あるんか?未練が無いから別れるんちゃうんか。男女のどちらかがまだ想ってたとしても、もう一方にその気はもう無いわけでどうやって復縁するんや。)

 周りの目も気にする事はなく怖い顔で自分のデスクに座る。瑞貴自身がこのサイトに興味を持ったのは私的な事ではなく、単に業務内容が気になっていたからだ。


 その時、後ろから低い声がした。

「林くーん。ちょっと来てくれるかな。」

(上司の真島だ。まずい、考え事をしてて挨拶しわすれた。)


 「どのような御用件でしょう。」


 「いやいや、そんな硬くならんといて。」

真島は不気味な笑みを浮かべそう言うと、後にこう続けた。

 「君は宮本君と付き合ってるんか?」


(なんや、そんなしょーもない事でいちいち呼ぶなよ。)

 「いえ、挨拶をするだけの関係です。」


 「なるほど、その挨拶すらされない私は彼女以下の存在という事なんやね。」


(しまった。これは完全に俺が悪い。でも一回挨拶忘れたくらいでネチネチ言ってくんなよ。)


 「あ、今たかが挨拶一回忘れたくらいでっておもったやろ?」


 「いえ、そんな事思っておりません。申し訳ありませ…」


 「林くん、君さぁ。早くこの会社辞めてくれへん?ずっと雑務ばっかり回してんのに気付かへん?この会社に居場所なんて無いのよ。でもウチらがクビにしたら、会社的にもイメージ悪いやん?だからさ、ねぇ?退職金弾むからさっ。」


 周りの冷たい視線が突き刺さる。今まで怖くて自ら触れられなかった事実をこうも真っ直ぐ告げられるとは、思いもしていなかった瑞貴の頭は真っ白だった。でも答えはすでに出ていた。


 「承知しました。今までありがとうございました。」


 「ほなっ!最後の給料振り込んどくからっ!」


その言葉を最後に瑞貴は会社を後にした。

(普通の人間やったらこれから先の不安で頭いっぱいなんやろうな。でも俺は、これで良かったって思ってる自分がいる。あーあ。明日から暇になるな。そうや。)



 「いらっしゃいませ〜っ!!ようこそ復縁屋へ。あなたはどんな恋をされてたんですか?ウチは3ヶ月、半年、1年プランの3つがありますけどどのコースにします?」


(年齢は30代ってとこか。結構肌綺麗やし俳優みたいやな。それにしてもほんまに存在するとは思ってへんかった。)


 「すいません。今回その要件で来たんじゃ無いんです。ここで働かせてください。」


その男は穴が開くくらいじっくりと、驚きを隠せないという様子で瑞貴の事を見つめていた。

ご拝読ありがとうございました。

ちょっとしんどい展開からの急展開。

続きを楽しみにしていて下さい。ではまた。

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