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おかしなダンジョン探検記  作者: 戦闘力3
1/4

初めてのダンジョン、1階層

初投稿です。


  ゴクッゴクッ

「ぷはー、やっぱり綾鷹を選んでよかったわ。」


高校の帰り道、喉の渇きを感じて駆け込んだコンビニで綾鷹を買い、

綾鷹の味に舌鼓を打つ。


「よし、帰るか。」


と、その時。


   ______ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


「うわっ!」


 すぐ近くをブルドーザーが通ったような揺れに襲われる。

その直後、目の前が暗黒に染まり、自分が落下したような感覚がやってくる。


「な、な、なんだよこれ!」


「ちょっと、ヤバいって!」


下を見てみると、遠くに見える、ごつごつとした岩になっている地面を見る。

そして思う、この速度で落ちたら自分がどうなってしまうのかを。


「親父、良太、マジでごめん、さようなら!」


   _____ボヨン


「え?俺、生きてる?」


下を見てみると、岩のような地面が、トランポリンのようになっている。

そして次第に、跳ねるのが弱くなっていき、尻餅をついていたが、しっかりと体勢を立て直し、立つ。


「ふう、なんかわかんないけど、生きててよかった。」


動揺している頭のスイッチを切り替え、辺りを見回す。

周囲には、重厚な石の扉と、いろいろな種類の武器などが置かれていた。


「なんかいろんなのがあるな。」


その武器の置かれている場所へと歩み寄る。

そして、手ごろな1mほどの剣を手に取る。


「これって、ブロードソードって言うやつだよな。」


手に取った剣を軽く振ってみる。


「ちょっと振り回すのには重いな。っと、これなんかどうだろう。」


そして、柄の長さが130cmほどの、先端に小さな三角形のついた槍を手に取り、

軽く振り回す。


「おっ、ちょっと重いけど突くのは出来るし、これでいいかな。」


そして、今まで思っていたことを試してみる。


「ステータス!」


===========================================

 名前:杉田祐樹    性別:男


 Level:1


  固有スキル:韋駄天Lv:1

  

    スキル:ステータス鑑定Lvmax


 魔術:なし


  称号:最速

===========================================


「やっぱりか、わかっててもちょっと驚くな。っていうか、固有スキルの韋駄天ってなんだ?ステータス鑑定で分かるのかな?」


そして、韋駄天にステータス鑑定を使う。と頭の中で言う。すると、


===========================================

 固有スキル:韋駄天


 効果:パッシブスキル;スキル所有者のスピード+1000% オンオフ可能

    アクティブスキル;瞬歩

===========================================


「ほう、結構強いな。瞬歩の効果も調べてみよう。」


===========================================

 アクティブスキル:瞬歩


 効果:一定の距離を一瞬で移動する。限度300m。クールタイム3秒

===========================================


「これも予想できていたけど、かなり強いぞ。」


スキルを確認し、スキルの検証をしようとする。


「よし、じゃあ、韋駄天、オン!」


その瞬間、周りの物すべてがスローモーションになったような感覚を覚える。


「スゲー!」


そこで、槍を振るなどをし、その感覚に慣れる。それを暫くして、


「韋駄天、オフ」


そして、石の扉の前に立ち、覚悟を決めて、


「よし、いくか。」


と、一言だけ言う。

そして、その扉を押す。それだけで、重厚な扉が開いていく。

まるで、すべてが自分をその先の見えない迷宮(ダンジョン)へと誘っているかのように。











 その石の扉を開けた奥には、山を削って作ったような洞窟に、木で作られた柱が等間隔に並んでいる、坑道のようなものがあった。


 慎重に、前を確認しながら進む。

 すると、目の前に不自然なレンガがあるのに気づく。


「これ、なんだ?」


 警戒しながら近づく。

5mほどまでに近づくと、レンガが動き出し、人型を作っていく。

そして、そのレンガでできた人型が、動き出す。


「なるほど、____ゴーレムってわけか。」


そのゴーレムが、見た目どうりの鈍重な動きで近づいてくる。

韋駄天をオンにした途端に、その動きがさらに遅くなり、まるで風船のような動きになる。


「のろまな石像なんかに負けるかよッ」


そこで俺は、ゴーレムの腹を槍で突く。

しかし、流石に石に突きは相性が悪かったようで、逆に槍を持つ手がしびれてしまった。


「クソッ、どうすりゃいいんだよ!」


そこで閃く、背後から突けばバランスを崩して倒れるのではないか?と。

素早く後ろに回り込み、右足の膝裏を槍の柄の部分で思いっきり突く。

すると、予想どうりバランスを崩しただけではなく、右膝が砕け散る。


「よっしゃ!普通に勝てるぞ。」


自分でも勝てるとわかり、気分が高揚する。


「オラオラッ、この野郎がッ!」


倒れたゴーレムの頭を突く、突く、突く。

そして、ゴーレムの頭が砕け散ると、バタバタと抵抗しようとしていたゴーレムが脱力して、そのまま光の粒子になり、後に残ったのは小さな紫色の石と、50cm四方の紙だけだった。


「よし、勝ったぞ!」


と、俺は勝鬨を上げる。

高揚を抑え、ゴーレムが落としたドロップを確認し、


「ん?これはなんだ?」


 と、小さな紙を拾い上げると、そこには、


 《オリハルコンスキルスクロール》


と、書かれていた。


「これって、多分スキルを手に入れるためのものだよな。なら、勿体ぶってても意味ないし、使うか。」


スキルスクロールを手にもって、使う、と念じる。

すると、


  <スキルスクロールを使用しますか?>


という文字が眼前に浮かぶ。

そしてまた、使う、と念じると、


  <スキルを入手しました。>

  <入手スキル:収納、まりも、鍛治、魔術の教典、神聖魔術>


「かなり興味深いスキルだらけだな。収納とかテンプレだし、魔術も手に入った。というかまりもってなんだよ。100%ふざけてるし、まあ、ステータスを1回見てみるか。」


 前回は口に出したが、今は念じるだけでできた。


======================================

 名前:杉田祐樹      性別:男


 Level:2


 固有スキル:韋駄天


   スキル:ステータス鑑定Lvmax、収納Lv1、まりもLvmax、鍛治Lv1、


 魔術:魔術の教典、神聖魔術


 称号:“最速”、“魔術師”、“鍛冶師”

=======================================


「称号が増えたな、魔術師は魔術を手に入れたからで、鍛治師は鍛治でか。まあ、いまはダンジョンを探索するか。」


そして、ゴーレムは最初の戦法で安定して倒せるようになったので、大して脅威になることは無く、そのまま進んでいった。


「これって……ボス部屋だよな。」


 目の前にある4m程の石扉を眺めながら言う。


「後回しにしてたスキルの鑑定するか。収納はもう知ってるから、まりもと鍛治の鑑定だな。」


=====================================

 スキル:まりも


 効果:水を吸って大きくなる。 限度は直径30m。

=====================================


====================================

 スキル:鍛治


 効果:鉱物系の素材を消費し、武具を創り出す。設計はスキル所有者が行う。

====================================


「鍛治はかなり便利だな。素材ないからできないけど。次は魔術だな。」


====================================

 魔術: 魔術の教典


 効果:魔力の練り方、魔術の使い方が書いてある本を召喚する。

====================================


====================================

 魔術:神聖魔術


 効果:神聖魔術の素養を得る。

====================================


「すごい説明が雑だな。とりあえず、魔術の教典出してみるか。」


魔術の教典を出すように念じる。すると、


______ボン


「うおっ、ビビった。こんな感じなのか。まあ読んでみよう。」


「ふーん、へー、なるほど。大体わかった。」


魔術の教典には、こんな事が書いてあった。


魔力を練る時は、楽な姿勢で腹の辺りを触り、集中しましょう。

そうすれば、魔力を感知することができます。そしてその魔力を動かしてみましょう。

ぐるぐると全身に魔力を行き渡らせることができるまでにしましょう。


魔術を使いたいときは、自分に素養のある属性の魔術をイメージしましょう。

そのイメージが固まれば、魔術を使う準備は万端です。

イメージが固まらないのならば、詠唱して、口に出せばイメージが固まりやすくなります。


「やってみよう。」


そうと分かればさっそく実践だ。と言わんばかりに俺はさっそくあぐらを組み、腹に手を当て集中する。するとすぐに、腹に温かい感覚が現れる。そしてそれを動かそうとするが、中々最初は動かず、3分ほど格闘していると、かなり滑らかに魔力が動くようになってくる。

そうして2,3回体にぐるぐると行き渡らせるとかなり魔力が馴染んでくる。

そうなってからあぐらをやめ、立つ。


「全てを滅する光の刃よ、顕現せよ。」


  _________シュンッ

  _________スパンッ


「うわっ!火力高いな」


魔術を使った壁に、大きな斜めの切れ目が出来ていた。


「よし、ボス、いくぞ。」


大扉を開けた先には、普通のゴーレムの2倍程の大きさの、エメラルド色の光沢をしたゴーレムが大きな広場の真ん中に佇んでいた。

 その中に入ると、普通のゴーレムとは違い、大きく跳躍してくる。

そして、その着地地点に自分がいることに気づく。


「やばいっ!」


その場で大きく回転し、距離をとる。


 ________ドスンッ


と、着地したところを、


「瞬歩ッ!」


 _________ガキンッ


 _________バキンッ


最初の甲高い金属音は槍とゴーレムがぶつかった音、

その次の何かが折れる音はまさか……


「う、嘘、だろ…ッ」


槍が、半ばから折れていた。


「こいつ、どんだけ固いんだよ......」


だが、もう自分に攻撃方法がもう残っていないという事実が、自分を恐怖に陥れる。


(やばいやばいやばいやばいどうすればいい、このままじゃ死ぬ。いやだ死にたくない。じゃあどうすればいい、あいつをどうすれば倒せる、魔術じゃだめだ、まて、魔術?そうか!)


「消えろ、消えろ、全部全部消えちまえッ!!」


掌に全ての魔力を込めていく。


(準備は完了。こいつをあのでかぶつに当てるだけだ。)


再度ゴーレムがジャンプする。

その着地地点はもちろん俺だ。

それをまたローリングで回避する。そして、着地の瞬間に、


その魔力を解き放つ。


「終わりだァッ!!」


 ________パシュン


と、ゴーレムの頭が消え去り、ズン、とゴーレムの体がうつぶせに倒れ、光の粒子となって消え、

残ったのは、



エメラルド色の金属の塊5個と、スキルスクロール、バスケットボール程の紫色の石だった。


「この金属は収納して、この石は魔石だな。まあこれも収納だな。で、このプラチナスキルスクロールは使うか。」


 <スキルを入手しました。>


 <入手スキル:コンビニ>


「ふう、次に進むか。」


ボスを倒したら現れた階段を見ながら言う。


そして、階段を降りる。



《続く》


  


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