自動車免許合宿中
アンナ班が無事運転免許証を取得出来て帰宅した。
「全員合格しました」
「一発合格おめでとう。次は、私の班やね。アンナ、キヨちゃんの面倒見てくれんか」
「何で、そこは私ちゃうん??」
何でアンナなん?そこは妹の私の出番やん!!と主張したら
「だって、お前キヨちゃんにウザがられてるやん」
バッサリと切り捨てやがった。
ウザがられてへん!照れとるだけやと主張しても
「そんなことあらへんもん!」
「いや、今まさに嫌がられてるやん。雷落とされてるし」
聞く耳持たず。雷はスキンシップに決まってるやんけ!!
「キヨちゃん抱えながらは、流石に私も免許取得は無理やしな。アンナ、お世話お願いな」
「分かりました。紅唐白様、どうぞこちらへ」
姉は紅唐白ちゃんをアンナに渡そうとする。紅唐白ちゃんはキューッと鳴きながら足で服を掴んで離さない。
そこは私の場所やのに悔しいぞ!!
「キヨちゃん、服が破れるから離してや」
「生まれたばかりですから、一緒に居た方が良いと思います。紅唐白様も嫌がってますし」
マリーの言葉に、一番最初に見たのが姉って刷り込みされてるからしゃーないわな。
「キヨちゃんには、隠密の取得して貰って一緒に合宿をこなすしかないか」
「私が面倒見て上げるのにぃぃい」
上げ膳据え膳で構ってあげるのにぃいいい!!
「お前は、キヨちゃん自身が拒否ってるんやから止めとけ」
カモンと両手を広げるも姉共々無視された。悲しい。
「キヨちゃん、大人しくしとくんやで?」
「じゃあ、ジョン・マリー・イスパハンは私と一緒に免許合宿や。アンナ、留美生が暴走せんように見張っておいてな! 留美生、留守中に面倒臭いこと起こすなや。起こしたら、給与30%カットやからな!!」
「何でやねん!」
「トラブルメーカーが何口答えしてんねん。面倒事は起こされたら、尻ぬぐいするんのが面倒臭い」
私をトラブルメーカー扱いするの止めてくれませんかね!?トラブルが私に這いよって来るんですぅ!!
「緊急連絡はスマホにしてくれ。キャロルとルーシーは、引き続き実務頑張ってや。アンナは、庶民版の神社で私の代わりに人生相談しておいて。相談料は銀貨1枚な」
「キャロルとルーシーは分かりますが、何故私が人生相談をするんですか?」
「ステータス鑑定に来た人の中から青田刈りしようと思って始めたら、何か人生相談になってもうて……。良い人材が居たら唾つけられるし、悪くはないと思うで」
「ああ、そういう事でしたか。分かりました。やってみます」
「ありがとう。助かるわ」
姉よ、見通しが甘いぞ。アンナに任せたら青田刈りしてブートキャンプするで、と思ったが先ほどの無礼に私は口を噤むのであった。




