進め!炊き出し企画( ;∀;)
炊き出し企画をアンナに乗っ取られた留美生です。貧民層はスラム街の掃除の労働に対し無料配布、一般層は低価格の炊き出しに決まった。最初は無料で配布しようと思ってたのだが、無料だと宗教関係の奴等が寄付金を集りに来ると姉が主張したので一般層にはお金を少額負担して貰う事になった。
「男衆は材料を集めてるからなぁ。うちら女は料理教室やで!!ってメニュー決めなあかんなぁ。」
ダイニングに女性陣を集め、炊き出しの料理は何が良いか!?意見を集める事にした。
「温かい汁物はどうでしょうか?沢山野菜のシチューが美味しかったです。」
ルーシーの提案に
「ヘルシーなのも良いけどガツンとしたお肉が食べたいわ。ステーキの串焼きはどうかしら?」
キャロル
「でもそれだと他の店も出しているのと変わらないですし、変わった物が良いです!生春巻きとかどうでしょう?」
マリー
「手頃に食べれて良いわね。それならクレープはどうかしら?スイーツから主食までレパートリー豊富だわ♪」
レナ
「私達はカレーが良いわ。」
「そうね、具沢山にしてライスとナンの二種類で楽しめるようにするのも良いと思うの。」
イーリンとヘレンはカレーライスを押した。
イザベラは?というと参加させてない。だって料理無理だし、ゲテモノ料理なら作れるだろうけど、死人は出したくない。
「皆バラバラやなぁ。手頃に食べれる物が良えしなぁ。カレーは見た目がな……受けへんしなぁ。」
一見ドロ?って思ってしまっても仕方ない見栄えのカレーは食べれば美味いのだが、食べるまで勇気がいるらしい。サイエスの女性側は現実世界に行った時は食べ歩きするそうで、舌が肥えてしまっている。
「う~ん、盛り付けする器は食べれるようにするつもりやし、一般層のカントリー等は留美生印でスーベニアとして配布する予定やからなぁ。サッサと食べれるのが良いんやけど、アンナはどう思う?」
隣にいるアンナに伺うと
「その前に一つ確認して良いでしょうか?スーベニアとは何ですか?」
スーベニアが通じなかったようだ。失念、失念。
「スーベニアはおまけやな。この商品を買うと一緒に付いてくるよーってやつや。炊き出しを少額で買うとスプーンとかが付いてくるよってこと。コストも掛からへん材料やさかいその辺は安心して良えで!」
「面白い考えですね。では、スーベニア目的で購入する人もいると考えるのも良いでしょう。」
「そ、炊き出し限定品にするからね。毎回デザインは変更するからリピーターは増えると思う。コスメの宣伝もついでにするのも良いし、その辺は自由にできると思うで?」
「分かりました。その案で炊き出しの方向に行きましょう。器は食べれるとのことですが、濡れて中身が零れるとかの問題は大丈夫でしょうか?」
流石アンナ、心配する所が他と違うのに感心するわぁ。
「大丈夫やで、今日の朝に出した器が食べれる器や。」
「そうなんですか?全く気づきませんでした!」
アンナを筆頭に女性陣がびっくりした声を上げた。
「カップメーカで作ったからな。作り方はパンジーに聞いてな。で、メニューやけど何が良えと思う?」
「そうですね…今の時期だと温かい物が良いでしょう。クラムチャウダーは如何ですか?」
「クラムチャウダーか、それは良えな。一応、皆の押しメニューを作って、採取的に決めようか!」
こうして、炊き出しの企画第一回目会議は終了したのであった。
炊き出しが「クラムチャウダー・カレー味」に決まったので、女性陣で料理の特訓を始めた。味も数種類試して、皆が納得のいくようにしたいものである。
ヘレンがカップメーカーにハマったのでヘレンがカップメーカー役に決まった。
「このカップに留美生印を付けたいですね!?」
出来上がったカップを手に取り、この辺に焼き印とか出来ませんか?って言ってきたヘレン。
「焼き鏝を作ることは出来るけど、そこまで印付けても誰も見いへんと思うで??」
私の言葉に
「ルミナ様は過小評価し過ぎです。スープを最後まで飲んでカップまで食べれるならおのずと容器を見ます!そこで留美生印がバーンと出たら印象に残ります。絶対です!!」
押しに押しまくるヘレンに私はアッサリと折れた。まぁ、焼き鏝ぐらい作るのは簡単なので別に良いけどね。
「じゃあ、カップは焼き鏝まで入れて制作って事にするわ。次はクッキーの味やな。プレーンで良えと思うけど、面白いのとかミックスにしてみるのも楽しいし、その辺はどうやろう?パンジーは何か作りたいのあるか?」
「野菜クッキーですね!特に貧民層は栄養失調な方が多いと思うので野菜クッキーで栄養を付けて欲しいです。」
パンジーは気遣い上手やねぇ。
ほっこりしながら
「じゃあ、クッキーは野菜クッキーにするなぁ。デザインとかは好きなようにしたら良えからな。ラッピングとかもパンジーに任せるからな!」
パンジーにラッピングの種類などをスマホで見せ選んで貰う事にした。焼いてラッピングまでがパンジーの仕事なので彼女の好きにさせたいと思う。
そんなこんなで炊き出し企画は進んでいったのである。




