ACT45 トラブルは湧いてくるもの
私と宥子とアンナでショッピングに行くことにした。契約カルテットは家でお留守番である。
随分ブーイングを貰ったが、外で放し飼いするつもりはない!
宥子がカルテットのメロメロボディにやられそうだったが、私が許さなかった。
「ミオンモールで買い物するぞぉ!!」
財布をガッチリ握りしめミオンモールへ突撃した。
私と宥子とアンナで、先ずはアンナの服を探す事にする。戦う時の服は私が作るけど、日常の服はきちんと揃えないと!!特に下着!
「最初は下着だよね。宥子も下着買う?」
「買う!!」
宥子よ、食いつきが良いな。
「じゃあ、アンナにお金の使い方も知って貰う為にそれぞれに今日の買い物代金渡すね~」
アンナには15万、宥子には3万を渡した。
「使い方が分からなかったら、私か宥子に聞いてくれたら良いからね。後、最後にスマホの契約にも行くから。」
「スマホって何ですか?」
アンナの疑問に
「これ!使い方は遠くに離れた人に連絡が取れたり、調べものがその場で出来ちゃう優れ物なのだ!」
スマホを見せた。
「使い方は追々説明するね。色々とデザインや機能が違って来るから好きなのを選べば良いと思うよ。」
こうして私達は買い物を満喫するのであった。
私達が買い物を満喫している頃、置いてきぼりにされた契約カルテット。
<外のお買い物ぉ~サクラもぉ、行きたかったのぉ~>
<せやな。わい等も一緒に行きたかったわぁ>
<美味しいもん食ってるんやろうなぁ~>
「キシャシャ!!」
散々な愚痴三昧を零す彼等は
<アトリエで遊ばへんか?此処でゴロゴロするよりもアトリエで遊ぼうや!!あっちにある四角い箱にお酒とか色々入ってたで!>
<マジか!?>
<サクラ達でもぉ~開けれるのぉ???>
ガッチリ欲望に走っていた。
<ダメやったら作れば良えねん。>
赤白の言葉に紅白が
<材料ないで?宥子に禁止されたやん。>
うへぇと言った感じで赤白に言えば
<宥子の素材はあかんのやろ。容子の素材使えば良えねん。>
紅白は、えっへんとばかりに言い切った!
<早速行こか!!>
契約カルテットは我さきにとばかりに容子のアトリエへ遊びに行くのだった。
<酒、酒が飲みたい!!>
<お菓子ですのぉ~>
<おつまみや!>
「シャシャシャー」
各々が好き勝手に冷蔵庫に群れるが開ける事が出来ない。
<開かへんな……>
期待して此処に来たのに冷蔵庫の扉は開いてくれない事に凹む契約カルテット。しかし彼等はめげなかった!
そう、彼等の悪癖が発症したのである。
<便利な道具を作れば良えやん!>
赤白の言葉にハっと気付く彼等。
<材料持って来るわ!>
サササっと容子の素材置き場から強奪しに行く紅白。誰も止める事なく、持ってきた材料を各々が選別していった。
<何でも盗れる孫の手とかどうや??>
<センス悪ぅですぅのぉ!山賊の手ですのぉ!!>
<どっちもどっちやんけ、好きな物GET出来る手でどうや?>
上から紅白、サクラ、赤白と続くがどれも同じぐらいネーミングセンスが酷い。
誰が良い!?と最年少の楽白に詰め寄る三匹。楽白は
「キシャーシャシャシャ」
上下に触手を動かし自己主張を始めた。
<えー楽白は幸運の手が良えの?>
<皆バラバラですぅ、此処は公平にくじ引きですのぉ!!>
籤を持ったサクラにワラワラと籤を引きに来る契約ちゃんズ。
<山賊の手に決まりましたのぉ!!!>
ガッツポーズを決めるサクラにOZRになる三匹。
<しゃーない、山賊の手を作るでぇ!!>
復活した三匹はワラワラと素材に集まり、あーでもない、こーでもないと試行錯誤を繰り返しながら山賊の手を作るのであった。
契約カルテットによって山賊の手が作られ、冷蔵庫を漁れている頃、私達三人に危機が訪れていた。そう、アンナがナンパされて宥子が激おこしているのだ。
そして山賊の手のステータスに宥子共々愕然となる未来が直ぐそこに訪れるのである。




