貿易をしよう!
あれから姉とリオンは各領主との会談に挑んだ。勿論、敵方のスパイもいたわけでポックリと死んだのも仕方のないことだと思う。姉からリオンの顔が引き攣ってたで、と報告されても困るんだが…
協力する領には人員を派遣し神社を建て、食料などの物資を融通したりと忙しかった。が、此処で問題が発覚する。そう…軍資金を稼いでなかったのだ!いくらMINELが負担しているとはいえど、少しはリオンが率先してお金を稼いで欲しいものだ。
「と言うわけでリオンお金稼いで来い。」
姉の一言に
「と言うわけって何だよ!!」
ギャースと吠えるリオン。紅唐白が力加減をしてリオンに雷を落としていた。アバババと感電するリオンに
「財政難じゃ!コーネルに貿易のイロハを教えて貰い!ほれっ」
姉は元手の金貨100を渡した。
「これで金を増やすんやで!コーネルには授業料白金貨1枚渡してんねんから頑張って身に着けーよ!!」
姉は鬼やな。
「交易って俺の仕事かよ!!?」
これ以上の仕事は嫌だと喚くリオンに
「お前が頭なんやから自分で金稼ぐ事も覚えなあかんで。」
私はポンと肩を叩いて慰めたら更に落ち込んでしまった。解せぬぅ。
「先ずは生活の必需品である塩か砂糖を買い占めるのがお勧めや!勿論、交易の噂を重視してやで!領によっては買取金額がちゃうさかい此処で買ったのを高く売りさばける所で売る!また値崩れとか高騰とかがあるから値崩れの場合は注意するんやで!高騰した時はサクっと売り飛ばしてしまい。」
リオンに助言をしてコーネルの下に送り出した。
「姉よ、リオンはものになるんかなぁ?」
ややお飾り軍主になっているリオンを立派な軍主にするために頑張っている。
「白金貨1枚も授業料で支払っているんや!絶対に使い物になって貰わんと困る!!」
ふんすふんすと鼻息の荒い姉。
「一応、私達も貿易せえへん?」
リオンだけだと心もとない。
「えー面倒臭い。」
バッサリと面倒と言い切る姉に
「ディーネちゃんの行方も探さへんとあかんし、貿易で馬鹿王子達の動向も一緒に探ったら良えやん。」
私の提案した。
「う~んそれもそうやな。貿易はあんたがしてや!」
姉の必殺技丸投げをしてきた。
「何でやねん!お前はMINELの会頭やろ!お前がせーやっ!!」
ガルルルと出汁巻き卵を差し向けるぞと睨めば紅唐白が臨戦態勢になった。相変わらず可愛くない神使である。
「私は忙しいねん!交易ぐらいあんたがしなよっ!!」
ゴリゴリのゴリ押しをする姉に
「見返り寄こせ!」
素材クレクレしたらスゲー嫌な顔をされたが
「しゃーない、ボックス一つ空けたるからそこにある素材を使い。」
ボックスを一つくれた。
「私、知ってんねんで!花令がガメてるお宝があるやろ。それクレ。」
姉が素材アイテムを選別して保管しているのをつい此間知ったのだ。是非とも私にも分けろと言えば
「そんな事ないもん!」
白を切る姉。私は
「じゃあ、あんたに渡した血液採取用のキットを使うわ。嘘吐いたらイチコロリやからな。」
血液採取用のキットを手にしたら姉の顔が青ざめた。
「ちっ...しゃーないな!!しょーもない物を作りやがって...」
姉がボソっと舌打ちしたのを見て出汁巻き卵がガルルルと威嚇し始めた。出汁巻き卵につられて紅唐白が先にプッチン切れたようだ。私と出汁巻き卵に電撃を食らわせるも耐電性と装備品で無効化されている事に矛先は姉にうつった。今だに耐電獲得してない姉は身内(紅唐白)の攻撃によってアバババと感電し大仏ヘアーリターンになった。
私と出汁巻き卵は冷めた目で姉と紅唐白のコントを見るのであった。
「キヨちゃん!私に電撃落としたらあかんって何度も言ってるやん!」
ベソベソと泣きながら姉は紅唐白を叱るも紅唐白はプイっとそっぽを向いている。姉よ、威厳がねーな。私でも出汁巻き卵は言う事を聞くんだけどな。
「紅唐白の教育モロ失敗してんな。」
と言えば
「失敗してへんもん!わぁーーんっ!」
紅唐白に抱き着いて泣き出した。私は姉に
「早くアイテムボックスのロック解除しーや」
どさくさに紛れてロックの解除をさせ超レアなドロップアイテムをがっぽりと頂くのであった。後に正気に戻った姉と紅唐白に復讐される事となる。




