就職難なら就職先を斡旋しよう!
姉が良え笑顔で
「ニートに就活させんで♡(馬車馬が欲しい)」
宣言した。
また何かすんのかと私達はスンとした顔をしたが気にしない。どうせグランマリンが拠点になって活動していく事になるんだからね。
「どうでも良えけど私は神社の建設や学校、自宅の建設ラッシュな上に住民票作ったり、財産を明確にしたりと色々とすんことがあんねんけど?」
暗に手伝えよ、お前と圧を掛けたら姉はケロっとした顔で
「一緒にしたら一石二鳥やん♡」
勝手に一緒に作業すると言い出した。
凄い嫌な予感がするが私は
「大人しくしてなー」
と返事をするのだった。
建設中の神社の前で簡易社務所を建て住民の氏名や財産、スキルなどを確認している。壁に張り出ししている職業に興味を示す者や姉がヘッドハンティングしたりと色々と忙しい為ノートパソコンが活躍した。
「やっぱり男は船員が多いわ。女子供はMINELに就職希望かぁ。建築系に回ってくれる男性陣は思ったより少ないな。」
統計を出す私に
「こっちは交易で使えそうな人材がおったわぁ♡」
お銭々(おぜぜ)と歌う姉を残念そうな目で私は見た。
「言っとくけど交易のイロハを殿下に教えるように伝えてるんやろうな?」
私の言葉に
「ちゃんと伝えたで!でも恐れ多いですって言っとたけど大丈夫やろw」
スゲー楽観的な言葉を吐く姉。
姉の膝から脱出してその辺の人達に餌付けされてる紅唐白を見て私はしょっぺー顔になった。お前等フリーダム過ぎるやろ。
「おい、俺を用心棒として日当金貨10枚で雇え!」
偉そうに物を言ってくる30前後のおっさん。
レベルは私達が育てた連中よりも低くレベル41とペーペーに毛が生えたぐらいである。まぁ、一般よりも強いけど私達が育てた連中は三桁越えなので却下である。
私はお断りして帰って貰おうとしたら姉が
「ふっざけんじゃねー雑魚がっ!!」
おっさんに喧嘩を吹っ掛けていた。
最近色々とエミルの悪戯とか紅唐白発狂事件とかが続いたせいかストレスが溜まってたのだろう。獲物を見る眼をした姉。
「お前なんかの三下以下に守られるなんて恥やわ。絶対にブートキャンプで一番に脱落するわ。シッシ!」 犬を追い払う仕草をする姉に逆上する三下。
「このガキっグエン様が護衛をしてやるって言ってるんだぞ!」
ギャンギャン吠えまくるおっさんに姉が
「自分よりもレベルの低い奴に守られたくないわ。てかチルドルよりも弱い奴に護衛なんかさせるかっ!馬っ鹿じゃねーの!?」
罵詈雑言にこき下ろした。
「じゃあ、そのチルドルって奴を呼べや!俺の方が強いって証明してやるぜ!もし俺が買ったら慰謝料に白金貨1枚と護衛として雇うこと。その時の日当は金貨50枚だ!ガハハハハハっ!!」
自信満々なおっさんに私達は呆れた顔をして後日、腕自慢のお祭りで親善試合として勝負する事を約束させたのだった。




