グランマリン攻略下準備
スコッティ領はハングリー精神旺盛らしい。姉は領主の見張り役を置いて戻って来た。
リオンやイスハパンなども引き上げてパナコッタ領へ移動してくる。私は神社の建設を指示し、移動式鍛錬所の設置をしていた。ついでに食料調達係と銘打ってレベリングに励ませたりしている。
「次は港を抑えたいなぁ。グランマリン領を落とせれば交易が出来るさかいなぁ。」
私は地面に腰かけてグランマリン領の詳細地図に駒を置いて考える。そんな私に姉が
「次は何の悪だくみしてんねん!?」
聞き捨てならない言葉を吐いた。
「ああ”ん”っ..出汁巻き卵やったれっ!!」
GO!と出汁巻き卵を嗾けると最近覚えた土魔法で姉を生首の刑にした。
私やリオンなどは姉を見てギャハハハハと大笑いする。紅唐白は咄嗟に姉の頭に潜り込んだので難を逃れていたのだった。姉を救出しようと姉の顔にビッタンビッタンと頑張って体当たりする紅唐白。中々助けられない事に苛ついたのか紅唐白は咆哮を上げた。その瞬間、紅唐白の身体がパーっと光り、姉に盛大に電撃を落としたのだった。哀れ姉、土から出られたは良いが、身代わり君を使って生還したのである。
紅唐白は一気に力を解放して疲れたのか気絶した姉の腹に居座って眠りこけるのであった。
私は神社建設の監督も終わり、気絶した姉を放っておいて家に帰った。勿論、リオン達も一緒である。
「ワウルはサスケとカスミを連れてグランマリン領へ偵察兼仲間集めな。何時もの通りで良えで!必要経費はいつものように姉に報告して出すんやで。あと移動式鍛錬所も持って行き。行く先々でレベル上げするんや!これは日課にするんやで。」
必要な物をアイテムボックスに詰め込ませて私は三人をグランマリン領へと送り出すのであった。
「ワウルから情報を来るまでは動けへんわ。リオンはレベル上げの為に神社にある移動式鍛錬所で修行な。怖くないで!自分のレベルより5~10上の影が出てくるだけやさかい。ブートキャンプより優しいで!」
私は良え笑顔で言い切るとリオン以下は胡散臭い顔をした。失礼である。
今後の事を色々と決めている最中にバンっと乱暴に扉が開かれた。髪型がクルクルパーになった激怒姉だ。
「留美生ぁああああああ!!キヨちゃん、0距離超感電やっ!!」
姉は紅唐白を嗾け、嗾けられた紅唐白は私に体当たりし全力放電しやがった。私はブッスブスと煙を出し、半殺しの目にあった。私が気絶から目覚めるまで回復なしに腹の上でどったんばったんと紅唐白が跳ね回っていた。
こうして紅唐白の封印が強引に解かれたのであった。




