パナコッタ領の復興
荒野だろうが土地が回復するでぇ!の宝珠を使いまくってパナコッタ領の復興を始めた。
姉を含め水魔法を使える者達からスプリンクラー状態で水を撒いたり、飲み水用の水を出したりとせっせと仕事をさせている。
「建築ラッシュにせな!イスハパン返してーや。」
私が姉に言うと
「あかん!イスハパンはスコッティ領に居さるさかいなっ!」
猛反対してきた。ちなみに私には建築技術がない。仕方ないのでボソっと小声で経費からプレハブを買うと伝え、気もそぞろなOKの言質取って3階建てのログハウスと9階プレハブを一つずつ購入し複数コピーした。プレハブのコピーは石材を使っている。
私は素質が有りそうな奴等に組み立て方を説明し、ログハウスとプレハブの建築をどんどんさせていった。
姉がそれを見て
「どこからそんな金を出したんやー!!キヨちゃん、やったれぇえええ!!」
いつもの癖でタツノオトシゴバージョンの紅唐白が電気を発するも気持ち良いピリピリ電気だった。
「あんたが許可したんやん。」
「してへん!!証拠出せ!証拠っ!!」
ギャンギャンと吠える姉に私はボイスレコーダーを出して
「姉ぇー住宅建設用のプレハブとログハウスを見本で購入するでー……ふあぁ…良えよぉ...ブツブツ」
了承した所までを聞かせた。姉はガーンとした顔から直ぐに般若になって
「詐欺や!!バッチリ寝起きやん!!」
ブーブーと文句を言う。私は
「寝起きだろうと言質取ってるやん。」
と言い捨てた。
後ろでギャーギャーと言っているが私は無視だ。しかし姉は自分がされた事を私にもして私が後日泣く嵌めになるのだった。
姉は領主の館を改造して自宅にすると言い張った。リオン名義で没収した館をリオンから買い取り趣味の悪い内装をクラシックにリメイクした。姉の要望は度が過ぎる!と思っても私も寝起きで言質取られたので仕方なく働いている。
リメイク完了後、姉は私に
「ゲルド達に持たせるさかいスマホに代わる通信機を作ってーや。」
と言い出した姉に私は
「材料くれ」
手を出したら材料ホルダを解放してると言ってたので好きに使わせてもらう事にした。
「てか何個作れば良えん?」
「100個ぐらいかなぁ」
「んーじゃあ多めに見て200は作るわ。」
「分かった。その間にゲルドを連れてくるわ。」
姉はそう言ってサエルに行くのだった。
その間に私は魔力型スマホを作成に掛かった。以前、DLしたスマホの作り方を確認し、替えが出来る素材を使って試行錯誤してやっと簡易スマホが出来たのだった。通話一辺倒で他に機能が無いのだが仕方ない。通信機って言ってたから特に問題はないだろうと思い私は簡易スマホをコピるのである。
「たっだいまー腹減ったぁ。ご飯はー!?」
姉の自由奔放な行動に私は殺気立ち、姉の後ろにいる引き連れて来たゲルドの顔は盛大に引き攣っている。
「レーションでも食ってろ!さっきまでお前の要望のスマホを作ってたんやぞっ!」
怒髪天でガーっと怒ると姉は悪びれるわけでもなく
「なんや出来たんか!無理かと思ったわー」
とホッとしている。お前、最初から出来へんと思って押し付けたんかい!!私は怒りの魔力を込めて姉に右フックからの左フックにアッパーをお見舞いしてやった。紅唐白がパシーンパシーンと私に向かって雷を落としているが、私は痛くもかゆくもない。姉が盛大にひっくり返ってピクピクと気絶しているのだった。
気絶から立ち直った姉はゲルドのおっさんをパナコッタ領の領主代理をさせると宣言するのであった。




