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琴陵姉妹の異世界日記if  作者: ガンバル。
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留美生式、巫女・神薙部隊の教育


 ブートキャンプした彼等が平均レベル350になったのを見て、アンナが一言

 「もっと増員したら良かったです。」

ボソっと一言呟いた。一応、今回の事の顛末がまだ未解決なので私達姉妹は足止めを食らっている状態だ。

 出汁巻き卵を一撫でし、私はアンナの無賃馬から逃れる為に

 「私は巫女・神薙部隊を連れて下町と貴族街のお祓いに出かけてくるわ。」

シュタっと手を上げると姉が

 「あ、私も!」

追随しようとするもアンナが

 「レン様は書類整理があります。」

バッサリと言い切った。

 「絶対に嫌や!!大体、私等はCremaクリマを退社してんねんで!!絶対に留美生についていくさかいなっ!!」

 断固書類整理しないと姿勢を見せる姉。私はそそくさと今回連れて来た巫女・神薙部隊(約30名)を連れて下町の神社に向かったら後ろから姉が追いかけてきた。

 神社にて巫女さんが

 「レン様に留美生様、よくおこしになられました。レン様は本日は相談を開かれるんですか?」

 巫女の言葉に姉が

 「せやねーどうしようかなー」

と言ったが巫女さんが

 「本日は紅唐白べにとうきよ様がいらっしゃらないんですね。」

珍しいとばかりに爆弾を放った。

 姉の顔が固まり

 「キヨちゃんは、うん…今、不在やねん。」

タツノオトシゴ風になった紅唐白べにとうきよを見て苦しい言い訳をしとった。とうの紅唐白べにとうきよはガーンとした顔をして姉の顔に張り付いた。

 姉の顔面を小さくなった身体でビチビチと殴打している。

 「ブッフ……」

 私はその間抜けな姿に笑いが漏れてしまった。それを聞いた姉が紅唐白べにとうきよを引っぺがし、私を睨みつけて来た。紅唐白べにとうきよも私にピシャーンピシャーンと電撃(笑)をしかけているが効いてない。

 巫女は何を思ったのか和菓子の可愛い羊羹をタツノオトシゴバージョンの紅唐白べにとうきよに差し出した。紅唐白べにとうきよは和菓子が大好きなので踊り食いをしている。唖然としている私達に巫女さんが

 「やっぱり??あの…レン様、間違ってたら大変申し訳ないのですが、紅唐白べにとうきよ様でしょうか?」

 巫女の言葉にギックゥと固まる姉。隠し通せないと思ったのか

 「せやで…ほんま、色々と色々と(しょーもない事が)あって今はこの姿やねん。」

滅茶苦茶ドスの聞いた声で説明する姉。

 ビビる私に姉は良い笑顔で笑うのであった。

 「…あ、せや、お祓い物件あればあるだけ紹介してくれへん?」

 私の言葉に

 「分かりました。此方にお越しください。」

社務所へと案内してくれた。

 社務所にはそこそこのお祓い物件があった。数にして20件近くである。

 「う~ん、前はもっとあったけど20件かーミレイヤを呼んでくれるか?」

 「畏まりました。少々お待ちください。」

 彼女は社務所を立ち去りミレイアを呼びに行った。

 呼ばれたミレイアは走って社務所に来て

 「レン様、留美生様ぁああ帰って来たんですねぇえええ!!」

突進してきたので姉を盾にして逃げる。

 姉は私が避けた事によってミレイアに熱~い包容をされて苦しそうだ。途中グエっと蛙が潰れたような声を出していた。姉が昇天すると面倒なので

 「はいはい、ミレイア久しぶりやな。ねーちゃんを放したってや。」

ミレイアに姉を放すように言うとパっと姉から離れた。

 「すみません、レン様。」

 「…あーうん、別に大丈夫やでぇ……」

 最後にボソっと腰折られるかと思ったけどと宣う姉に私は笑いそうになった。

 「そうそう、お祓いの物件が20件あったさかい私達が滞在中にそっちの巫女・神薙部隊と混合でうちの奴等をしごいてやってや。レベルだけは高いから魔法の使い方とかも指導してやって。」

 私は移動係にジョンとレナを付けると言ってお守りを納付して貴族街の神社に赴く事にした。姉も何故か着いてくる。

 



 「レン様、留美生様お待ちしてました。」

 ベリックが出迎えてくれた。

 「情報が早いな。」

 私の言葉にベリックが

 「情報が命ですからな。して今回はどのようなご用件で?」

用事を尋ねて来た。

 「うん、貴族街の除霊依頼の物件を回して欲しい。今いくつぐらいあるん?あと礼儀作法も叩き込んで欲しいんや。」

 「そういう事でした。依頼は31件です。こちらも手古摺っているので大丈夫でしょうか?」

 「大丈夫や。レベルだけは高いからな。指導員を数人付けてくれ、手当は出すで。」

 「礼儀作法という事ですが、こちらも報酬は出ますか?」

 わぁー商売人の顔やんけ。チラっと姉を見ると

 「せやね、指導員には危険手当金貨5枚、礼儀作法は金貨1枚出すわ。」

スラスラっと姉が答えた。後でミレイアにも伝えておこう。

 「分かりました。その方々はいつ頃こちらへ?」

 「う~ん、下町の方で修行させてるさかい、もう少し時間掛かるわ。3日ほど待ってくれへん?」

 「では礼儀作法は4日後から始めて、合格次第に指導員を付けてって事で良いでしょうか?」

 ベリックの提案に私と姉は任せると言った。

 「あ、これお守りの在庫なー」

 お守りの在庫を渡して私は次の学術都市ルテゥに行こうとしたらまたまた姉が付いて来た。どんだけアンナが怖いんや!?

 学術都市ルテゥにて私はアベル君の神社に行って危ない物件シリーズと指導員の確保、お守りの納品を済ませた。そして学園を見学するのであった。そこで面白そうな人材を姉がナンパして捕まえて来て一悶着があるのだった。

 

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