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琴陵姉妹の異世界日記if  作者: ガンバル。
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ダンジョン攻略


 私は5人一組のパーティを組ませ、最下位とブービーのチームにはハンスとレナが付き添いとして同伴させてダンジョン攻略に挑む。因みに私はティムクインテット+出汁巻き卵の過剰パーティである。

 私が先頭で瀕死の状態にしてから20組のパーティで順番にフルボッコにするのだ。勿論、モンスターが落としたアイテムは片っ端から拾ってアイテムボックスに突っ込むという作業を繰り返している。

 「此処まで順調やと何や怖いわぁ。」

 出汁巻き卵の頭を撫でながら呟くとハンスが

 「レン様もこっちに来ているんですよね?」

不思議そうに問いかけてきた。姉のことだ行けるとこまで行くスタイルで奥まで進んでいるんやろう。

 「せやね。てか姉とどっかで交流せんとあかんしなぁ。ちょっと念話してみるわ。」

 私は姉に早速念話した。

 《姉ぇ、今どこにおんの?私等はダンジョンの4階におるでーどっかで合流せえへん?》

 《何や遅いな。10階におるから早よ来いや~》

 《分かった。私が到着するまで10階で待っといてーな。どうせモンスターリスポーンするんやろ?こっちも今日中にそっちに行くさかい。》

 《りょ》

 姉の言葉を聞いて私は念話を切った。

 メガホンで皆に

 「今から10階まで片っ端からモンスターを殲滅して行で!殲滅の手段は自分らの好きなようにして良えよ。怪我したらちゃんと回復かポーション使う事!魔力切れを起こす前にポーション飲むんやで!此処でケチケチしたら死ぬからな。色々と試して新しいスキルが出たら報奨金が払われるさかい試行錯誤して頑張るで!!」

 私の言葉に雄叫びが上がる。

 私達はサクサクとはいかなかったが姉が待つ10階まで誰一人欠けることなく到達するのであった。途中、数名ほど新しいスキルを取得したようで、お金の話で盛り上がっていたのは仕方ない話である。





 「姉、此処がセーフティスペースかいな。入らへんやん。」

 私を見た姉が

 「何や、ちゃんと来たんやな。で、後ろのがブートキャンプの奴等か?多くない?」

人手が多いと文句を言う。

 「しゃーないやん。だって彼等は全員パナコッタに送り出す奴等やしな。最低でもレベル100は欲しいさかい。あと数名が新たにスキル取得したで。こっちはまだ鑑定してへんからこの原因をボコった後にでも確認してーや。」

 「…ええけどな。てかセーフスペースには入らへんし、夜警しつつ巡回ってところやな。」

 姉の言葉に

 「マジか…」

私は愕然とした。姉が率いるブートキャンプメンバーはざっと150人前後らしい。私の103人+αは完全に入らないとなると寝床確保せんとあかんのか…面倒やなぁ。

 「入れへんならしゃーないわ。取り合えず、此処まで強行軍やったさかい今日は休ませて、明日出発って形で良えか?」

 「良えで。にしても何が原因になってるのか調査もせんとなぁ。」

 「ほんまにな。アーラマンユが関わってたりして(笑)」

 私の言葉に姉はそれはないと笑い飛ばし、各々の仕事に戻った。

 私は引き連れて来た奴等にテントを建てさせて、周囲には魔物除けの聖水と鬼のトラップを張っておいた。

 翌日、トラップに結構な数のモンスターがウジャウジャと蠢いていたのだ。気持ち悪いことこの上ない。

 殆ど瀕死の状態だったのでレベルの低い順からトドメを刺すように指示した。レベルを平均にするのも難しいものがある。

 モンスターが消え、ドロップアイテムがワサワサと出てきたところで私は罠を解除してドロップアイテムを拾い集めた。

 拾い集めたアイテムの中で特殊アビリティ『分捕る褌』があった。鑑定したところパーティ内でこれを身に着けた者がいると倍率が高いアイテムが入手しやすくなるらしい。私はこれを主戦力側の姉に持って行き

 「これ着けて戦いや。ドロップアイテムが入手しやすくなるらしいで!」

手渡したら褌で私をしばく姉。酷い…

 「何で私やねん!!お前が着けーやっ!!」

 怒りMAXな姉に

 「先鋒はあんたやん。私の所は罠を張るために階を周回して上に上がるし、また段階差はおのずと開くやろ?」

扱く全うな事を言えば凄く嫌そうな顔をした。

 「ちっ…」

 舌打ちする姉に

 「良えやん。アイテムがっぽりやで!あとコレも良え奴やったし渡しとくわ。」

青ネギの剣を渡した。

 「何やねんコレ!!?」

 ギャグと思われても致し方ない青ネギの剣に姉は笑えば良いのか、怒れば良いのか困った顔をする。

 「それ幻想級のレアアイテムやで。ステータス視なや。滅茶苦茶暴力的やもん。」

 そうこの青ネギの剣、あのティムクインテットが作った作品に匹敵するチート級の武器なのだ。

 「名前は変やけど使い方次第で夢が広がるで!」

 姉は私の言葉にああ、うんなど適当な言葉を返し青ネギの剣を持つのだった。

 紅唐白べにとうきよにはコレとアクセサリーを見せて紅唐白べにとうきよの胴体に取り付けた。パアーーと輝き、光が収縮するとタツノオトシゴぐらいの大きさの紅唐白べにとうきよが居た。

 「ふっこれで狂暴さが無くなったわ。」

 私は良い笑顔をすると姉が怒り狂った。

 「何すんのじゃー!糞妹っ!!さっさと紅唐白べにとうきよを元に戻せ!てか紅唐白べにとうきよは神の使いなんやで!!罰当たりぃいいいいいいい」

 給料ストップしたるーとか喚く姉に

 「だって狂暴やんコイツ。巻き添え喰らいたくないし、紅唐白べにとうきよがいなくても何とかなるやろ。」

私はキッパリと断ると発狂する姉。

 お前が紅唐白べにとうきよを甘やかすからあかんのや。紅唐白べにとうきよもタツノオトシゴモードは嫌なのか弱い威力でピシャーンピシャーンと威嚇しているが痛くもかゆくもない。

 「留美生ぁあああ」

 怒号を上げる姉から私はスタコラと逃げるのであった。

 ダンジョン攻略の結末で私が冗談で言ったアーラマンユが関与してスタンビートが発生しているのを知った時、姉の目がマジでアーラマンユ潰すと公言するのはもう少し後の話である。

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