イザベラの意外な素質
姉よ、まだか…
まぁ、私も書類整理とかで忙しい。仕事を押し付ける相手がいないとは…
「あー暇や」
ボソボソと呟きながら書類整理をしているとイザベラが執務室に入って来た。
「ゲーム全部やった。他にやることないの?」
暇だと言い出すイザベラに私は
「お前は何か特技はないんか?」
イザベラに直接聞いてみる事にした。ハッキリ言ってイザベラって特技になる物を持っているのか?と思うほどだ。グータラでゲーマーで痛々しい腐女子に進化している彼女に特技は全く期待してない。
「変身出来る!」
真面目に聞いているのに変身ってお前はっ!!
ゴゴゴと私の怒りを察したのか、イザベラは
「結構完成度高いもん。ちゃんと服も自作してるし!ちょっと待ってて!」
それだけ言い残して脱兎の如く執務室から退散したのだった。
数分後、執務室の扉が開き帝国軍の軍コスをしていた。
「イザベラ少尉、ただいま出頭しました!」
ビシっと敬礼をするイザベラにどこぞの軍人だよっと突っ込みを入れたくなった。
しげしげとイザベラを見れば、手の凝っているコスプレ衣装に完璧な所作に私は唖然とした。
「イザベラ?」
「閣下、何でしょうか?」
私が閣下かーい!!
「いつものようにして良えで。てかその衣装と口調はどうしたん?」
「自作した。口調はアニメで勉強した。」
「そ、そうか…再現度高いな。」
「忠実に再現するのがレイヤーだから!」
えっへんと威張っているが、何の役にも立たないのでは??と思ってしまう私もいる。
「ん?ちょっとその衣装鑑定させて貰うわ。」
イザベラのコスプレ衣装を鑑定したけっか、物凄い特技を見つけてしまった。
防御+3500、魔防+10000、火属性無効化と高度な付与がされている。
「マジか…」
縫製もしっかりしており、高性能な付与がされている事にビックリした私は、携帯にDLしていた陰陽師の動画をイザベラに渡すことにした。
「この卑弥呼ちゃんの衣装を作るんや!そしてコスしてーや!?」
私は欲望のままにイザベラに卑弥呼ちゃんのコス衣装をねだるのだった。
後に姉がイザベラの才能を無駄遣いしてっと紅唐白ちゃんの雷(物理)を落とすのであった。




