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「回転」

 僕と晴矢は両手で砂をすくい、スイカの横に寝そべっているはっちゃんの体にそれを落とす。

 その作業をかれこれ5分間ぐらいだろうか。僕達はただひたすらに繰り返していた。

 はっちゃんは顔だけを残し、体のほとんどが砂の中に埋もれている状態だ。


「ほーら、良かったな。お望みどおりスイカの元に案内してやったぜ」


「はっちゃん……いい加減学習しようよ……」


 はっちゃんの体を埋め終わった僕達は彼を見下げながら言った。

 隣にいる晴矢の顔は呆れを通り越し、哀れみの目をはっちゃんに向けている。


「だーかーらー! あれは事故なんだって! 俺が止まった時にふらついていたの見ただろ⁈ 本当に目が回って転んだだけだっつーの!」 


 はっちゃんは唯一砂から出ている部分である顔を激しく振り回しながら無駄な言い訳を叫ぶ。

 俺をスイカの元に案内してくれい! そう言った直後に僕と晴矢に取り押さえられた彼は、スイカの横に連行されて埋められるまでの間、あれは事故だとずっと言い張り続けていた。


「その言い訳を通すのは無理があるって……。はっちゃんは自分で気付いているかは分からないけど、勢いよく跳びついていたからね? しかも、両腕を広げて抱きつきにいくような格好で」


「転けそうになったら前に手を突き出すのは人間の防衛反応だろ! なんですか⁈ ゆっちゃんは転けそうになっても手を前に出さないんですか⁈」


「そりゃあ出すけど、はっちゃんのあれは――」


「いや、聞くまでもなかったなぁ! だってゆっちゃんの顔面は手を出して守らなくてもいいぐらいに頑丈ですもんね! 羨ましい限りですわぁ!」


「え? 何? もしかしなくとも馬鹿にされてる?」


 追加の砂を両手に持って、はっちゃんの顔面に投げつけてやろうとするも、晴矢が僕の肩を掴んでそれを止めた。

 その彼の目は「俺に任せろ」と語っている。


「翔……」


「な、なんだよ……。神妙な顔して急に名前を呼びやがって……はっ⁈ さてはあれだな! 人とは思えねぇような酷い事をして、罪を無理矢理認めさせるつもりだろ! 痛いのとか苦しいのは嫌なので勘弁して貰えませんか⁈」


「俺の中のお前は中々に酷いものだと自分でも思っているが、お前の中の俺も大概だな」


 晴矢は「少し傷付く」と付け足し、怯えたはっちゃんを見ながら頭を掻き、苦笑する。


「じ、じゃあ、何をするつもりだよ?」


「安心しろ。お前が思ってるような事は何もしない。暴力だの拷問だのそういったこと無しで、ただ普通の言葉でお前に罪を認めさせるだけだ」


「ハンッ、そういう事ならもう何も恐れる必要はないな。なんたって、俺のあれは事故なんだからなぁ! 罪を認めるも何もねぇよ!」


 晴矢が物理的な危害を加えないと分かった瞬間、先ほどまでプルプルと震えていたはっちゃんは一変、まるで水を得た魚のように強気な姿勢を見せた。


「そうか……。お前はぐるぐるバットをしてた時、引きつるような笑い声を出してたし、『ウッヒョオオオオオオォォォォォォウウッ!』と叫びながら俺に当たりに来た訳だが…………本当に故意ではなかったんだな?」


 晴矢のその言葉に、僕とはっちゃんは呆気に取られたような表情をして固まる。

 彼が口にしたそれは純度百パーセントの真っ赤な嘘だった。

 あの時、はっちゃんは笑い声なんて一切出していなかったし、奇声を上げながら晴矢に突っ込むということも勿論していない。

 それをあいつは平然と、まるで本当にあった事のように口にしたのだ。

 いくらはっちゃんが興奮状態であったにしても、流石にその嘘を通すのは無理があるんじゃ……。


「えっ……マジで……?」


 しかし、本人は晴矢の嘘を信じたのか、驚愕の表情を僕にへと向ける。

 僕はここぞとばかりに嘘に便乗し、無言で頷く。


「さあ、どうする? まだ言い訳は出来るぞ。スイカ割りが楽しみ過ぎて笑っていたとか、スイカが好き過ぎて飛びついてしまったとか……。だが、よく考えることだな。スイカに狂喜乱舞とも言えるような状態で突っ込もうとしたド変態に成り下がるか、女性に突っ込もうとした、ただの変態に成り下がるか。お前はどっちに成り下がりたい?」


 成り下がる事は決定事項なんだ。


「ふっ、何言ってんだはるちゃん。片方は成り下がるも何もないだろ。いつもの俺じゃねぇか」


 はっちゃんはそう言ってから誇らしげな顔を見せる。

 どうしてそこでそんな顔が出来るのか、その神経は僕には到底理解が出来ない。


「それじゃあ、あれが故意だったって事を認めるんだな?」


「あぁ……認めるよ。それにしてもあれだなぁ……。飛びついたっていう自覚はあったけど、まさかそこまでの失態を犯していたなんてな。うーん……俺は気持ちが先行し過ぎて体が言う事を聞かない時が多々あるけど、自覚がない程とか……」


 はっちゃんは表情をしかめ、思い悩むように唸った。


「どうにかしないとな……こんなんじゃ、いつまで経っても俺は女の子と触れ合う事が出来ねぇ……」


 軽く再犯予告をしているあたり、反省の色は全く見えやしない。


「一発でもいいから強めに殴られた方がいいんじゃないかな……」


「同意見だ……」


 晴矢と僕は未だにぶつぶつと何かを言っているはっちゃんを見ながら言う。

 僕たちの表情からは既に哀れみなんてものは一切なく、蔑みしかなかった。


「待てよ⁈ よくよく考えたら、女の子に殴られるとかご褒美なのでは⁈ これ大丈夫か⁈ 罰になってなくない⁈」


「……陸。コイツはこれをガチで言っていると思うか? ここまでくると、この状況から抜け出すための演技に思えてくるんだが……」


「どう見たってガチだろうな……。喜びが抑えきれなくて、空腹状態で餌を目の前に出された犬みたいなキラキラした顔してるし……」

 

 僕たちの気持ちは一周回って呆れるところまで戻って来てしまい、2人で大きなため息を吐いた。


「一応言っとくが、俺ら男もいるからな」


「げっ⁈ 最悪だ! ただの罰じゃねぇか!」


「はぁ……さっぱり分からねぇもんだな……男に殴られるのと女性に殴られる違いなんて力の差ぐらいしか無いと思うが……」


 晴矢はうんざりした顔をしてそう言うと、はっちゃんから背を向けた。


「とりあえず俺たちはもう戻るから。そこで大人しくしてろよ」


「待ってくれ!」


「なんだ? 今更になってまた何か言い訳でもするのか?」


「そうじゃない。ただこれだけは教えて欲しいんだ。なんで、にっちゃんとはるちゃんの立ち位置を交代していたのか」


 僕たちが振り返るとはっちゃんは真剣な表情をしていた。

 そして彼はその表情のまま言葉を続ける。


「女の子は全員で5人。俺が女の子に突っ込む事が分かっていたにしても、他の所に突っ込む可能性もあったはずだ。だけどお前らは5分の1の確率を引き当てた。それがどうしてなのか、いくら考えても分からなくってよ」

 

「そうだなぁ……色々と言いたいけど、まずは一つ。みんなには念のために、僕と晴矢の後ろに避難させておいたから立ち位置を交代していた訳じゃないよ」


 僕のその答えに、はっちゃんは安心したような、少しがっかりしたとも取れるような表情をして、ほっ、と一息をつく。


「なんだ。運悪く偶然はるちゃんに当たっただけか」


「それは違うぜ。俺が元々日光さんが立っていた場所に移動していたのは、お前がさっき言ってた通り、日光さんを狙うだろうという目星を付けていたからだ」


「なっ……」


「お前が何もないところに飛び込む間抜けな姿も見て見たかったが、陸と話し合った結果、俺とぶつかるようにした方が面白いのと、他の知らない人とぶつかるのを避けるためにだな」


 その晴矢の言葉を聞き終えたはっちゃんは僕の方にへと勢いよく顔を向けた。


「ゆっちゃんも俺がにっちゃんを狙うって分かってたのか?」


「まぁ、なんとなく?」


「ど、どうして……」


 はっちゃんは明らかに困惑した表情を浮かべる。


「どうして、って……なぁ?」


 晴矢は僕に目を向ける。

 僕は彼が何を言わんとしているかを察知し、軽く微笑む。


「あぁ、なんたって僕達は――」


 僕と晴矢はお互いに次に出る言葉が何か分かっていた。

 僕達は同時にはっちゃんの方を向く。

 そして、口を揃えてこう言った。


「「親友だろ?」」


 はっちゃんはその僕たちの言葉に狼狽えるような表情をするも、すぐにヘヘッと照れくさそうに笑った。

 しかし、それも一瞬。


「いや……そういう言葉ってもっと感動するような場面で使うべきなんじゃねぇの……絶対今じゃねぇよ……」


 はっちゃんは言い切ってから口を尖らせ、不満そうな顔をする。


「仕方ねぇだろ。長年の付き合いでの予測としか言いようがねぇんだから」

 

「そうそう。はっちゃんの性格やら趣味趣向やらから色々と考えた結果、なんとなしに日光を狙うだろうなぁって思っただけだしな。ただの勘みたいなものだ」


「だったらそう言えよ。わざわざ親友って言葉を使うんじゃねぇ。そういうのはちゃんと使いどころってもんがあってだな、いずれくるであろう大切な場面まで取って置くもんなんだよ」


 はっちゃんは真面目な顔をして説くように言った。

 下心が抑えきれずに暴走した挙句のはてに砂へ埋められた人間とは思えないほど、その顔は凛々しかった。

 確かにはっちゃんの言い分も、分かるには分かる。

 だが、所詮はただの変態。その言葉は僕たちにはこれっぽっちも突き刺さらない。


「いずれくるであろうその時なんて僕たちにあると思うか?」


「まず親友でなくなる可能性もあるしな。言える内に言っておかねぇと」


「うっわ……酷え。お前ら本当は親友だなんて思ってないんじゃねぇの?」


 僕たち3人は笑い合う。

 それは互いが言っていることが冗談だと分かっているからこそ、起こった笑いだ。

 他の人とではきっとこうはいかない。

 この3人でないと成せない、なんとも居心地のいい空間がここにはあった。


「あ、そうそう。俺が言ってた、引き笑いと奇声を上げながら突撃してきた件。あれ全部嘘だから」


 晴矢のここにきての和やかな雰囲気をぶち壊す唐突な告白。

 黙っていればはっちゃんは何も知らずに丸く収まったであろうに……わざわざネタばらしをするところは本当に容赦がないと思う。

 うん、本当。いい性格してる。


「はぁ⁈ 待て待て待て! お前には血も涙もないのかよ⁈ ふざけるな! 無理やり自白を強要されました! あれは事故であってやっぱ俺は無罪です!」


「もう手遅れだろ……。あとな、何も抵抗せずに埋められ、出ようと思えば出られるのに今もそこから動かない。その時点でお前は自分で罪を認めている証拠なんだよ。それに、女性に殴られるのはご褒美なんだろ? 良かったじゃねぇか」


「ぐっ……」


 はっちゃんはそこで何も言うことが出来なくなってしまい、唇を噛み締め押し黙った。


「それじゃあ、俺らはもう戻るからな」


 はっちゃんは観念したかのような表情をして「分かったよ」と言った。

 それを見た僕達はスイカ割りのスタート地点に戻るために歩き始める。


「それにしても……あんな馬鹿みたいな嘘をまさか信じるとはなぁ」


 戻っている途中で僕は言った。


「人は自覚があったり覚えていたりすれば否定できる。でも自覚がなかった、つまり無意識に行ってしまった事は強くは否定できないようになってるものなんだよ。まぁ、これは本人が、自分ならやりかねないって思っていることに限るけどな」


「ふーん……そういうものなのか……」


「あぁ、そういうものさ。そうだな……」


 晴矢はそこで言葉を止め、何かを考え込む様子を見せた。

 少しの間、僕たちは無言で歩き続ける。


「タイミングもタイミングなんだが……学校の休み時間でお前が俺と2人っきりの時、遠目で水仙さんを見つめながら『可愛いな……』って呟いている時がごく稀にあるが、あれは無意識か?」


「はぁ?」


 僕は身に覚えのないカミングアウトに素っ頓狂な声をあげ、隣を見る。

 晴矢と目が合った。

 彼はニヤリと笑う。


「その反応を見るに多分無意識なんだろうな。まぁ、この話を信じるか信じないかはお前次第だが」


 話の流れからして嘘である可能性は充分に高い。

 しかし、自分ならやりかねないと思ってしまっている僕もいる。

 ある休み時間に、ふと瑞稀さんの方を見た時、真剣な表情をして本を読んでいる彼女の、耳に髪をかけるという何げない仕草とかに、可愛いと感じていた僕が確かにいたのだ。


「それって冗談だよな?」


 あれがもしかして言葉に出ていたのかと不安になり、僕は晴矢に答えを聞いた。

 そんな僕を見て晴矢は楽しそうに笑う。

 そして彼は目をつぶり、空を仰ぎながら「さぁって、どうだかな」と言うと、急にみんなの元にへと走り出した。


「あっ、ちょっと――」


 僕も晴矢の背中を追って走る。

 そして、僕が晴矢に追いついたのは、彼がスタート地点に着いてから数秒経ったあとだった。

 

「説得するのに時間がかかってしまってな」


 晴矢ははっちゃんの事をみんなに説明している最中。


「おい、さっきの……」


 僕はそこまで言って言葉を飲み込んだ。

 好きな人の目の前であの話を持ってくるのはマズイ。

 たじろぐ僕を見て、晴矢は鼻で笑った。

 僕がさっきの真相聞けなくなる今の状況を見越した上で、こいつは急に走り出したのだ。


「そういやぁ、次はお前の番だったな」


 晴矢は僕に目隠し用のタオルを投げた。

 僕はそれをキャッチしてしまう。


「頑張ってね」


 瑞稀さんは笑顔でそう言うと、持っていた木刀を僕に差し出した。

 こうしてあっという間に、流されるがままスイカ割りの準備が整ってしまった。

 晴矢は「早くやれ」と言いたげな顔をし、顎をくいっと上にへと動かす。

 僕はそんな彼に対し「ちゃんと後で教えてくれよ」とアイコンタクトを送り、目隠しをした。

 遮られた視界にうっすらと太陽の光だけが感じられる。

 木刀の先端を握る手の甲に額をつけ、ぐるぐるバットの要領で木刀の周りを僕は回り始める。

 

「いーち、にーいっ、さーんっ――」


 それにしても、こんな動きをするなんていつぶりだろう?

 回っている最中にそんな事が頭を過ぎった。

 幼稚園児の頃に意味もなく、ぐるぐるとその場で回って目をまわして遊んでいた記憶はおぼろげながらもあった。

 目をまわし難い体質だったのか、当初は多少目を回すことはあってもよろけるほどではなかったはず……。

 歳をとれば目をまわし易くなると聞くが、僕はいったいどうなっているのだろうか?

 まぁ、薊も瑞稀さんもよろけていたし、なんだかんだで僕も目をまわし易くなっているかもしれない。


「きゅーうっ、じゅう!」


 10秒間回り終えた僕はピタリと止まる。

 よしっ、まだ自分は目をまわし易くはなっていないな、そう思った瞬間だった。

 一気に耐えきれないほどの目眩が襲いかかった。

 足と足が絡まる。

 バランス感覚を失った体が流されるように地面にへと向かおうとしているのが分かった。

 木刀を持っていない方の手を咄嗟に前にへと突き出す。

 

「危ないっ!」


 どこからか聞こえた瑞稀さんの叫び声。

 その直後、何か柔らかいものが顔と左手にへと当たった。

 当たったそれは手を、顔を、沈むように包み込んでいく。


「んっ……」


 頭のすぐ上から嬌声の様なものが聞こえた。

 僕は自分の手と顔が、誰の何に当たっているかを察してしまい、体をすぐに離した。


「ご、ごめん!」


 咄嗟に出たその言葉に僕自身は後悔した。

 当たったのが彼女だと察しているならばその言葉を言うべきではなかったのだ。

 

「だ、大丈夫だよ。気にしないで……あっ…………」


 目の前から聞こえた瑞稀さんの声。

 それは、僕が触れてしまった人物が誰なのかを明確にさせてしまうに等しい行為だった。

 きっと、瑞稀さんも言ってから気付いたのか「あっ……」という声を漏らしていたし……なんにせよ、黙っていればなんとか誤魔化しようがあったのに、素直な彼女は僕の謝罪に反射的に反応してしまった。

 かなり長い沈黙。

 波の音と蝉の鳴き声だけが僕の耳にへと入ってくる。


「………………って、さっきりっくんとぶつかった人が言ってたよぉぅ……」


 瑞稀さんが口に出したそれは、あまりにも苦しすぎる誤魔化し方だった。

 言った本人も、言いながらそう感じていたのか、次第に声は弱々しくなっていき、最後の部分に至っては薄っすら涙混じりになっていた。


「よ、良かったわね銘雪。ぶつかった人が寛大な心の持ち主で」


「隣にいた大柄な体格の男の人は陸のことすっごく睨んでたけどね」


「あれは怖かったなぁ……」


「えぇ、でも何事も無くて良かったです」


 瑞稀さん以外の各々が、彼女のあの苦しい誤魔化しを全力で後押しをする。

 顔を赤くして固まっている瑞稀さんを中心に、周りでわたわたとしているみんなの様子が、目隠しをしていて見えないはずなのに容易に想像出来た。

 なんだろう……とても心が痛い。


「晴矢」


「な、なんだ……」


 名前を呼ばれるなんて思ってもなかったのか、動揺を隠しきれていない声で晴矢は返事を返した。

 僕は晴矢の声がした方に向かって、出頭する犯罪者の如く両手を差し出す。


「まさか……お前……」


 僕のこの行動が何を意味するかを分かってくれたのか、晴矢は重々しく言葉を出した。

 僕のあれは、はっちゃんのと違って紛れも無い事故だ。

 みんなもそれを分かってはくれている。

 このまま何もなかったことにしてスイカ割りを続ける事は出来るだろう。

 しかし、あれをなかったことに出来るほど僕の心は強くはなかったし、押しつぶされそうな程の罪悪感がそれを許さなかった。


「行くぞ……」


 そう言ってから晴矢は僕の両手を引っ張り、移動を開始した。

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