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王様の放浪日記

湖のある景色

作者: 東雲 一鞠

 夕日が水面に溶けていく。空のキャンバスの上で、オレンジと水色が混ざる。地平線を境に、世界が反転する。生温い風が湖の表面をそっと撫でては、水面が震えた。波紋が広がるように、空の上を、雲が広がる。

 地平線に消える夕日が、ひときわ強い光を放つ。向こう岸には、薄らと灯りが見える。薄暗い青を少しだけ汚して、太陽は見えなくなった。また風が吹く。細波が押し寄せてくる。

 夏の夕暮れは、なかなかに良いものだ。蒸すように暑い昼間とは違って、過ごしやすい。耳に突き刺さるような蝉の声も大人しくなる。沈んでいく太陽の優しさも、下りてくる夜の帳の温もりも、俺の心をやわらかく包む。

 対岸にあるらしい街から、賑やかな声が聞こえてくる。今日はどうやら、祭らしい。

 

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