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信長公斬魔録~転生帰蝶ちゃんは急にダークファンタジー死にゲーみたいになった戦国日本をナーロッパにしたい~  作者: simopo


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35/45

第35話「つよつよイケメンのママもつよつよ」

3月嫌い。

一日空いて水曜日なので第35話です。



「強くなったというならば、お前のカラテを見せてみよ」


みたいなことを土田御前ノブマッマが言ったので、


「できらあ!」


と叫んでみたら土田御前ノブマッマとなぎなたで試合をすることになった。

レベルが上がったスーパー帰蝶ちゃんがレベル上げしていない土田御前ノブマッマに負けるわけがないっしょ!!

という考えで挑んだ結果、私はあっさり敗北した。

信長ノッブは「だから言ったのに」と言わんばかりに頭を振ってため息をついている。

犬千代くんはキラキラした目で土田御前ノブマッマを褒めたたえてるし、イナリちゃんはあんぐり口を開けてる。

慶次はニヤニヤ。君は私の護衛じゃなかったのかな!?

後で聞いたんだけど、土田御前ノブマッマは若いころからなぎなたを初め武芸百般を相当鍛えてた達人級なのだとか。

そういう事はもう少し早く知っておきたかった。

私はもうちょっといろいろ情報を集めた方がいいような気がする。


一応試合を振り返ってみるけれども、私がドヤ顔で対小鬼用必殺技の

「ウルトラ帰蝶ちゃん竜巻烈風突き(なぎなたを振り回してフェイントで突きを繰り出す例のアレ)」

を繰り出したら、なんか知らぬ間にひっくり返されてた、としか言いようがない。

あかん、この技鬼太郎(糞ゴブリン)にも普通に利かなかったからもしかしたら全然ダメダメ技なのかもしれない。

新必殺技特訓の流れだなこれは!

雪山で転がってくる雪玉に命を懸けて立ち向かったりとかしなきゃダメなんだろうか?

正直勘弁してもらいたい。

私は頭脳派のはずなのだ。多分。いやきっと。


後でおさきに聞いたら突きを普通に絡めとられて投げ飛ばされたらしい。

ほえー、何されたか全然わからんかった。

んで、訓練用の木製なぎなたを私の鼻先に突きつけた土田御前ノブマッマ


「この程度ですか」


と言う。

一気に頭に血が上る私。

やっぱり戦国に影響されたせいで喧嘩っ早いよ!

ちくしょう私がマムシの娘だからちくしょう!

突きつけられた木製なぎなたを払いのけて立ち上がり叫ぶ。


「まだまだです!次こそは美濃の本気をお見せします!!」


「ほう?それは楽しみですね」


ニヤリと笑う土田御前ノブマッマ

私もニヤリ。

そして私は試合をはらはら見守るおさきを指刺し再び叫ぶ。


「そこのおさきが!!」


「えぇっ!?」


心底びっくりした顔で叫ぶおさき。

何驚いてんの!君は私よりも強い姉弟子みたいなもんでしょうよ!

妹弟子の仇を取るのは姉弟子のお役目です!

私とおさきのやり取りを見て眉を吊り上げた土田御前ノブマッマ


「どういうことです?」


「申し訳ありませんお義母さま。私の技が拙いせいでレベルアップの有効性を示すことは叶いません。ですがこのおさきならば、私よりもはるかに強いのでご理解いただけるかと」


「……その者も迷宮に潜っていたのですね?」


「その通りです。

私の姉弟子のようなもので、美濃ではなぎなたで右に出る者のいない腕前でした!もう少しレベルアップすれば大鬼だって殴り倒せるはずの女武者でございます!」


「ひ、姫様!さきはそのような者では……!」


「とか言いつつ準備始めてるくせに何言ってるのおさき」


ホントはつよつよ土田御前ノブマッマと試合したくてうずうずしてること、私にはわかってるんだよおさきさんや!

お前さんが脳筋だってことは私には丸っとお見通しだ!

そんなおさきの様子を見て、すっと目を細めた土田御前ノブマッマ


「良いでしょう。お手合わせ願いましょうか。来なさい」


こちらも獰猛な意思が漏れ出た優雅な笑みで応じたのだった。




おさきと土田御前ノブマッマが試合の準備をしている間、私は信長ノッブの隣に座って話している。


「帰蝶、いくらお前がレベルアップしたからって母上に勝つにはちと技が足りん。だからやめとけと言ったんだ」


「いやあ、いけると思ったんだけどね。お義母さまがあんなに強いなんて知らなかったのです、はい。……あれ、もしかして私が弱い?」


「安心しろ、帰蝶は普通からすりゃ十分強い。

その辺の女子おなごが小鬼4~5匹を同時に相手取れるわけねえだろ?母上が異常なんだよ」


「相当鍛錬積んでるよねぇ……」


「達人と言っていい。若い頃から相当やったそうだ。

……こう言っちゃなんだが、親父もたまにぼこされてる」


「織田家最強はお義母さまだった……!」


「いや、今はさすがに俺の方が強いと思うが」


「お義母さまがレベルアップしたらどうなっちゃうんだろう……」


「やめてくれ、ちょっと考えたくない」


などと話していると


「聞こえていますよ。帰蝶殿はなぎなたの鍛錬も日課に追加です」


とか言う土田御前ノブマッマ

藪蛇な結果に慄く私におさきが声をかけてくる。


「姫様、お方様。準備が整いました」


「うん、ではお義母さま、よろしいですか?」


「勿論です。かかってきなさい」


「わかりました。では……行け、おさき!キミに決めた!!」


「きちょーはたまにわけわからんこと言うのう」


イナリちゃんの気の抜ける感想が試合開始の合図となった。



中段の構えのまま一気に距離を詰めるおさき。

なんか縮地とかそういう感じに見える。

ぎょっとした顔をする土田御前ノブマッマ

今日は驚かせっぱなしでほんとごめんなさい。

鋭い気合とともに突き出されたおさきのなぎなたを土田御前ノブマッマが受け止める。


「ほう……あれを止められるのか。さすが母上」


横から見てるのに早すぎて何やってんのか私にはよくわからない。

鋭い突きや払いをおさきが繰り出し、土田御前ノブマッマは悉く受け止める。

振り切ったなぎなたをレベルアップした腕力で無理やり引き戻してまた攻撃を繰り出すおさきに土田御前ノブマッマは目を見張っている。

そうなんだよねえ。レベルアップ後の腕力だと普通は無理な軌道の攻撃ができるんだ。

振り切って伸びきった状態から鞭をふるうように払いに移ったり。

これ本当ならあちこち痛めるはず。でもなぜか大丈夫なんだよね。

体が丈夫になったからだろうなあ。

そして、土田御前ノブマッマは見たことがない類の動きのはず。

なのに、それでも対応してるんだから土田御前ノブマッマほんとすごい。

でも、これクリーンヒットしたら土田御前ノブマッマ死んじゃわない?

止めた方がいいような気がしてきた。

ポーションはおさきの荷物に入ってるからとりあえずは大丈夫……って土田御前ノブマッマはレベルアップしてなかった。当たり所によっては即死しかねない。

おさきは楽しくなってきたのかすごい笑顔でなぎなたを振り回している。

ヤバい、止めなきゃ!

と、声をかけようとしたら。


おさきが突きを繰り出したのをすっと避けた土田御前ノブマッマが下段から鋭く切り上げを放つ。

直撃コース!だけども!

おさきはさっと突いた姿勢のままバックステップで避ける。紙一重だ。

驚愕の表情を浮かべる土田御前ノブマッマ

おさきはその姿勢のままなぎなたを振り上げて、土田御前ノブマッマの頭へ振り下ろして……


「そこまで!!」


信長ノッブの静止の声がかかる。

おさきのなぎなたは土田御前ノブマッマの眼前で止まっている。寸止めだ。

すっげえ。



お互いに礼を行い、身支度を整えて修練場の板間に車座になって話し合っている。

土田御前ノブマッマ


「迷宮での鍛錬での効果がよくわかりました。

確かに、人外の力を手に入れることができるのでしょう。

……おさきの技は拙いにも関わらず、まるで見たことのない動きと膂力に翻弄されました。武芸そのものの形が変わる必要がありそうですね」


と総括する。

確かに、人外の動きが可能ならそれに合わせた武術が必要なんだと思う。

私はその辺ちっともわからないんで誰かうまいことまとめてくれないだろうか。

宮本武蔵みたいな武芸者がいてくれるといいんだけどなあ。

あの人もう少し後の時代だっけか。関ケ原に参戦してたらしいしまだ産まれてもないよねえ。

そんな事をつらつらと考えていると信長ノッブが話す。


「武芸に関しては、心当たりがある。関東から落ち延びた者で相当腕の立つ者がいてな。

小鬼に襲われていた村を刀一本で守り切った剣豪よ」


「へぇ、そんな人いたんだ。なんて人?」


「上泉伊勢守信綱とか名乗っていた。上野の国人で故郷が襲われ、一族を連れて避難してきていたようだ」


「えっ嘘マジで!?上泉信綱!?」


すごいビッグネームが出た。

「剣聖」上泉信綱じゃん!!

ちょっとビクッとした信長ノッブが聞いてくる。


「知っているのか帰蝶?」


「詳しくは知らないけど、前世では剣聖とまで言われた剣豪だよ!ノッブ、絶対家臣にすべきだよ!剣術指南役にしなきゃ!」


ぜひレベルアップして対魔物用剣術を編み出してもらわなきゃ!

なぎなたもそうだけど、今までは無理だった動きに合わせた武芸を開発しなきゃ!

剣聖といわれた上泉信綱ならそれができるはず!

たしかなんか流派起こしたらしいしそういうの出来るでしょ多分!

興奮する私をよそに、土田御前ノブマッマはふむと考え込んでから言った。


女子おなご向けの薙刀術も考案する必要がありますし、腕の立つ剣豪に術理を考えてもらうのは必要な事ですね。私からも殿(信秀)に進言しましょう。

三郎殿、上泉伊勢守殿になんとしてでも織田家へ仕官してもらいなさいませ」


おお、土田御前ノブマッマも乗り気だ!

信長ノッブは大きく頷く。


「わたくしも含め、早急に迷宮での鍛錬を開始すべきですね。術理はそれからです。

おさきだけでは何がどうなって何ができるのか、わかりません」


うおお、土田御前ノブマッマすっげええ!

この人すっごい頭いいのかも。科学的検証をものにした考え方だ。


「さすがですお義母さま!!私もレベルアップしてますので検証はお手伝いできますよ!」


「帰蝶殿は奥の事や作法の鍛錬が先です」


「えっ」


「あなたは基本がなっていません。これから忙しくなりますよ。覚悟なさいませ」


「えぇ~」


いや私は兵の鍛錬方法や魔法の検証があってですね……

そういったことはまた今度でもいいんじゃないかなぁ。

みたいなことを言ったら延々とお説教された。

やらなければならない事を自ら増やしたのだから自業自得だ、みたいな感じの事を延々と。


で、できらあ!帰蝶ちゃんはやればできる子なんだからね!!(涙目)


土田御前ノブマッマは帰蝶ちゃんの天敵。

お姑さんはこわい。世の真理なのかもしれませんね。


今回も最後まで読んでくださりありがとうございます。

よろしければブクマ、感想、ポイント何でもよいのでリアクションをくださると大変励みになります。

次回もよろしくお願いします。

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