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第26話「アイエエエエエエ!」

連休明けの火曜日なので第26話です。


今日はちょっと短めかしら。

「ぬわあああああんいたいいい!!ちくしょー!あのゴブリンめえええ!」


私は床に転がって泣きわめいている。

今日もだ。

帰蝶ちゃん何も悪いことしてないよ!

むしろ世界を救おうとしてる美少女姫様なのに!


「なあんでよおおおおおお!」


私は突っ伏して泣く。

時折顔を上げておさきや信長ノッブをチラチラ見ながら泣く。

早くなぐさめて!我姫だし奥さんなんだよ!

はやくしてやくめでしょ!

でも信長ノッブもおさきもなんかみんなと話して私に気を使ってくれない。

どうしてこんなことに!!

私はここ数日の事を思い返しながら糞ゴブリンへの怒りを再燃させるのだった。



思い返せば10日前。

初めてあいつにあった時、私は無様な敗北を喫した。

なんなんだよあの動き!ほかのゴブリンあんなふうに動かないじゃん!

お前ら死ぬまで戦う系モブエネミーやったんちゃうんか!


なんとか信長ノッブとおさきになだめられて落ち着いた私は泣きべそをかきながら体育座りで地面に「の」の字を書くマシーンと化した。


そんな私を放置して小鬼対策を話し合う信長ノッブたち。

どうもニンジャな久助ですらいつから私の隣にいたかわからんそうな。

ちなみに久助本人はニンジャじゃないって言うけど、迷宮に入るようになってなんだか技のキレがよいのですよとニヨニヨしながら一瞬分身したように見える技を披露してくれた。

絶対ニンジャだろ・・・。

滝川一益だし君はニンジャ。

はい論破。


いやそんなことはどうでもいい。

そのうち忍術教えてもらいたいけど今はいい。

とにかくニンジャな久助は気配察知能力というんだろうか。

何かが近くにいることに気付く能力が半端ない。

その久助の目をかいくぐって現れたあの小鬼は危険だ、と話す信長ノッブ

でも慶次が「あいつから殺気は感じなかったんだが」とか言ったあたりから雲行きが怪しくなってきた。

犬千代くんまで「あいつ、姫様で遊んでいるようでしたよ」とか言い出して私が無様に遊び相手にされた事が満場一致で議決された。

いや何の解決にもなってないんですけど!

君たち姫様に対する敬意とかもう少し持った方がいいと思うの!!

我姫ぞ!!

くやしくてくやしくて震えていると信長ノッブ


「あんな得体のしれない小鬼がいる場所にこれ以上帰蝶を連れて来るのは・・・」


とか言い出したので私は立ち上がり


「できらあ!」


と叫んだのだ。何がだよ。


結局私はあんなのは例外だし負けっぱなしじゃいられないので迷宮進入禁止は勘弁してつかぁさいと信長ノッブに懇願し、今まで以上に鍛錬とレベル上げを頑張るよう言われて了承した。

目をギラつかせるなおさき!

キミが私を鍛錬にかこつけてしごくのが大好きなことはもうわかってんだかんね!!

というわけで過酷な特訓モードに入ったんだが。


あの糞ゴブリン、その後毎日「そろそろ帰ろっか♡」という時に「おっそうだな」と言わんばかりに私の傍に現れて、転ばすはお尻叩くは髪引っ張るは傍若無人にもほどがある狼藉をこの!帰蝶ちゃんに向かって!!

毎日のように繰り返しているのだ!!

おい滝川ぁ!君ニンジャちゃうんけ!

警戒どうなってんのよ!

帰蝶ちゃんストレスで禿げそうなんですけど!(禿げません)


いや、久助はよくやってくれてんだけどあいつがおかしいんだよね。

本当に、本当に煙のように現れているとしか言いようがない。

何日目かには久助が私のすぐ後ろで監視していたのに、本当に瞬き程度目を離した隙に現れて私をからかっているのだ。

背筋が凍ったと語る久助の顔色は青ざめているのでガチでビビってるのだろう。

あいつが立ち去るときに追跡もしてくれているのだが追いつけないしすぐ見失ってしまうとか。


そんな感じで私のレベル上げは順調に進んでいる(と思う。自分では全然わかんないけどなぎなたは軽く感じるようになってきた)のに、毎日糞ゴブリンにケチをつけられているのだ。


そして今日はあいつが現れた瞬間頭に血が上った私はなぎなたを放り捨て殴りかかって、手を取られてポーンと投げ飛ばされて今に至る。


受け身練習していてよかったよ!殺す気か!!




地面に突っ伏しておいおい泣く(時々チラチラ見る)私を困ったように見る信長ノッブたちは


「うーむ・・・あいつの目的がわかんねえんだよなあ・・・」


「見ようによっては稽古をつけているようにも見えますな」


「慶次もそうおもうか?俺もあの小鬼とたたかってみてえな!・・・あ、たたかってみたいです!」


などと話している。

君らねえ、もっと私をいたわりなさいよ!

この帰蝶ちゃんが屈辱で泣いているわけだよ?

それを君たちはぁ!放置してだ!

そうやって評論家気取りでいていいのかい?!

ぼかぁそうは思わないな!!

ぐすぐす泣きながら益体もなく頭の中でぼやいていると追跡に向かっていた久助が戻ってきた。


「駄目ですねえ。今日も撒かれました。」


「駄目か・・・本当に何が目的なんだか・・・」


「しかし、あの小鬼に稽古を付けられて濃姫さまの動きは良くなってますぜ。」


「おれもそうおもう。姫様なんか強くなってる気がする・・・ます!!」


なんかお前ら糞ゴブリン(あれ)を師匠ポジに置こうとしてない!?

全く心外である!

武士ならか弱いお姫様をきちんと守りたまえよ!!

あいつが現れなければ毎日気分よく寝られるのに!!


「姫様、明日こそはあのにっくき小鬼になぎなたを叩き込むのです。さあ帰ってまた鍛錬ですよ」


うっさいわおさき!脳筋部活顧問か!休みをください!!

でもあいつになぎなたを叩き込むというのは良いアイデアだよ。

あいつを殺すのは最後にすると言ったな。あれは嘘だ。


・・・などとここ数日と同じような事を考えながら今日も半べそで陣屋に帰る私であったが、翌日の奴はなんだか様子が違ったのだ。


そのうちニンジャはNINJAになるかもしれない。

そう、ナーロッパならね。


最後までお目通しいただきありがとうございます。

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