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対決、改造魔物

「ふんっ!!」


 改造ブレードザウルスが振り下ろした尻尾を、エグラルは当たる寸前に殴って横に逸らすと、改造ブレードザウルスは口から火球を吐いた。


「危ねっ! 火吐けんのかコイツ!」

「離れても油断しないようにね」


 メイトが警告すると、改造ブレードザウルスの背中の機械から空に向けて火球が数発放たれ、俺達に向かって降り注いだ。


「おいおい。こんなのアリか?」

「改造されたせいだね。余計気を付けないと」


 降り注ぐ火球を避けていくと、改造ブレードザウルスは尻尾をレイルに向かって薙ぎ払うと、レイルは回転しながらジャンプして避け、アスレルが鞭を改造ブレードザウルスの脚に巻き付け思いっきり引き転ばせると、メイトが剣で背中の機械を斬り破壊する。


「これで、どうじゃい!」


 俺は大剣に水の属性力を纏わせて叩きつけると、巨大な水柱が上がり、改造ブレードザウルスの機械から火花が走り爆発した。

 機械が無くなった改造ブレードザウルスはその後動かなくなった。


「機械が壊れると動けなくなるみたいだね」

「だな。……酷ぇ事しやがる」


――――――――――――――――――――


 改造サンドホーンが咆哮を上げると突進し、ユール達は躱すと、すぐさま振り向いたサンドホーンは角の機械から電撃を放った。


「何っ!?」


 ヨルナは驚くも、電撃を避ける。


「なんちゅう改造してんだ」

「全く予測出来ませんね」


 改造サンドホーンは前脚で地面を掘ると地中に潜った。


「潜った。一体何処から……」

「俺に任せな」


 アモセは近くの岩山に登ると、手で輪っかを作り口の前にかざす。


「地面に潜るのが得意な魔物はな、地中から相手を探せるように、聴覚が発達してるのさ」


 アモセが輪っかに向かって声を当てると、魔法で声量が増幅され地面に当たる。

 直後、大きな音に驚いた改造サンドホーンが地中から上半身だけ出てきた。


「やっちまえユール!」

「うん!」


 ユールは走りだし剣に雷の属性力を纏わせると、改造サンドホーンの腹に向かって突き刺すと、雷が改造サンドホーンの機械に伝わり、改造サンドホーンは倒れた。


――――――――――――――――――――


 ダンガンは改造ファイアザウルスに向かって魔法銃で魔力弾を連射するが、全く効いていなかった。


「随分魔力耐性が高いもんで出来てるみたいだな。あの機械」

「ん。毒も効かない」


 改造ファイアザウルスが口から火を吐くと、ダンガンとサシェは躱し、ブラークが頭を殴った勢いで口を塞がれ、口内で暴発した。


「よし。カゲキリ姐さん、今の内にコイツの首を! ……姐さん?」


 ブラークが振り向くと、カゲキリは他の皆の戦いを座り込んで見ていた。


「何してんだ? カゲキリ姐さん」

「ん? 将来の有望な剣士達を眺めてたんだが?」

「だが? じゃねぇよ。こっちに集中して」

「はいは~い」


 立ち上がったカゲキリは砂を払うと、丁度改造ファイアザウルスが動き出し大口を開けて襲い掛かる。

 カゲキリは躱すと同時に鞘から刀を抜き、改造ファイアザウルスの首を斬り落とした。


「首斬られりゃあ殆どの生物は死ぬんだから、首にも機械着ければ良かったのに」

「負けない自信でもあったんだろうな。大抵の自信家は、油断しやすいんだよ」


――――――――――――――――――――


「グオォォォォォォォ!!」


 改造タイガーレックスが咆哮を上げると、脚に付いてる機械がジェット噴射し、凄まじい勢いで突進してきた。


「うおわっ!?」


 ソルラ達は間一髪のところで躱すが、改造タイガーレックスはすぐさま方向転換し再び突進してきた。


「ぐあっ!!」「ぬうっ!!」「んごっ!!」


 今度はギリギリ躱せずソルラとフンガは吹き飛び、アレンクは盾で防ごうとするが、防ぎきれず吹き飛ばされる。


「痛ってー。あんな突進、どうすりゃあ良いんだよ!?」

「この年ではキツいのう。まずは脚の機械を壊した方が良いかもしれん」


 腰をトントンと叩くアレンクが言うと、ゲイブは頭を回転させて考え込む。


「……。マルナ、また突進してきたらアイツの進路の地面を凍らせて」

「凍らせてって……転ばせるって事? 上手くいくの?」

「やるだけやってみようよ」

「……分かったわ」


 頷いたマルナは改造タイガーレックスの方を向き突進するのを待つと、ソルラ達と戦ってる改造タイガーレックスは、突然振り向きマルナの方に突進してきた。


「え? 嘘、こっち!?」

「マル!!」


 マルナは急いで地面を凍らせるが、凍らせた範囲が狭く、改造タイガーレックスは少しバランスを崩してフラついただけだった。

 だが、その際に出来た一瞬の隙で、ソルラは近づき改造タイガーレックスの首に剣を突き刺した。

 脚の機械のジェット噴射が止まり、改造タイガーレックスがフラついた隙に、ルポンの強化魔法で攻撃力が上がったフンガの斧の一撃で改造タイガーレックスは倒れた。


「お嬢様、大丈夫ですか!?」

「ええ。平気よビービル。流石にこっちに来た時は焦ったけど」


 肩の力が抜けたのか、マルナはその場に座り込んだ。


「おーい。そっちも終わったか?」


 そこへガクラ達がやってきて、エグラルの手にはドワーフの男と小人族の助手が縛り付けられたロープがあった。


「ああ。丁度今倒した所だ」

「捕縛も終えた様じゃし、これで依頼完了じゃの」

「そうね。じゃあレイオン陛下に報告へ行きましょ」


 マルナは立ち上がり、ガクラ達は王都へ向けて足を進めた。

 ……すると、改造タイガーレックスの足がピクッと動くと起き上がり、マルナに向かって襲い掛かった。


「えっ!?」

「しまった、まだ!?」


 ガクラ達は武器に手を伸ばした。

 その直後、突然飛び出してきた男が、改造タイガーレックスの首を両手の剣で斬り落とした。

 ガクラ達は呆気に取られると、改造タイガーレックス今度こそ倒れ、首を斬り落とした男は、両手に持った剣を腰の鞘に仕舞う。


「アイツは……」


 ガクラはその人物に見覚えがあり見ていると、その騒ぎに生じてドワーフの男と小人族の助手が縛られながら逃げだした。


「やべっ。逃がすか!」


 エグラルが追いかけようとすると、二人の周囲の岩が突然浮き、岩が二人を締め付ける様に纏わりついて押さえつけた。


「お兄ちゃん、こっち押さえたよ」

「おう。ご苦労さん」


 杖を持った女が手を振って男に知らせると、男はガクラの方を見る。


「久しぶりだな」

「お前等は……」


 ガクラだけでなく、アスレル、メイト、エグラルもこの二人組に見覚えがあった。

 この二人は以前、魚人族領の王都の酒場で会った冒険者だった。

 その時酒場でガクラと口論になっていた男をガクラはジッと見ると、男はフッと笑いだした。


「あの時名前を聞いた時はまさかなぁって思ったが、新聞を見て本当かよってちょっと驚いたな」

「?」

「……そういやぁ、()()()姿()じゃああんま会わなかったな」

「二刀流……それにその声……。お前、まさか……!?」

「久しぶりだな、ガクラ」


 男はそう言うと、ガクラは目を見開かせて指を差す。


「お前……エスティー!?」


 ガクラは男に向かってそう叫ぶと、今度は女の方を向く。


「って事は……お前、アールか!?」

「久しぶり~ガクラ」


 女は手を振って返事をする。

 アスレル達も驚く一方、ユール達は訳が分からず困惑していた。


「ねぇ。今の会話から推測したんだけど……もしかしてあの二人も?」

「……うん。あの二人も僕達と同じ光族だよ」


 メイトがそう答えると、ユール達はエスティーとアールを見て驚く。

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