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合流、ヒュルマノ王国

「つ……着いたぁぁぁ」


 俺達が乗る列車がヒュルマノ王国の王都にある駅に着くと、俺達は列車から降りた。


「や……やっと地獄の旅が終わった……」

「地獄なのはアンタだけよ」


 大剣を杖代わりにして歩き列車から降りると、大きく息を吸って酔いが醒めてきた。


「はぁ~、ちょっと落ち着いた」

「そんなに乗り物によえーんなら馬車とかも大変そうだな」


 列車の中で偶然再会したブラーク達も降り、駅の出口へ向かった。

 前に一級の魔物を倒した所を見られたから怪しまれるんじゃねぇかと思ったが、特に何も聞かれず少しホッとしている。


「んで、お前達はここに依頼で来たのか?」

「いや。俺等はちょっと知り合いと待ち合わせをな」


 駅を出てクレン達を探そうと思ったが、そもそもアイツ等着いてんのか分かんねぇし、待ち合わせ場所とか決めてねぇから何処行こう?


「おーい、ブラークぅぅぅ!」


 ブラークを呼ぶ声が聞こえて、つられて俺達も振り向くと、そこには前にエドで会ったソルラとマルナの二パーティーがいた。


「お久しぶり、おじ様」

「よぉお前等。元気に冒険者やってるみたいだな、若人!」

「まぁな。……にしても、ガクラ達も一緒だったなんてな」

「おぅ」


 ここで会うのは想定外だったな。

 特にあのマルナって奴、俺達の事怪しんでたしな。


「何だ? コイツ等と知り合いだったのか?」

「ああ。前にエドで会ってな。じゃあ俺達、ちょっと待ち合わせの知り合いを探しに……」

「お、いたぞ」

「あ?」


 エグラルの視線の先を見ると、確かにクレン達がいた。

 しかもこれまた知った顔と一緒に。


「やぁ。来たよ」

「合流出来たのは良いが……何でユールと一緒にいるんだ?」


 クレン達と一緒にいたのは、仲間と一緒にいるユール達だった。

 ユールの仲間を実際に見るのは初めてだな。


「王都の入り口の所で会ったんだ。ここで合流するって聞いたから、ついでに一緒に行こうかなと」

「そうかよ」

「ユールじゃん! また会ったな!」

「ソルラ!? 皆もいたんだ!?」

「アンタ達全員知り合い?」

「前に会ってね。ちょっと協力してもらったんだ」


 意外と世間って狭いんだなぁ。こんなに知った顔が集まり、しかも互いに知っている者同士とはな。


「合流出来たのは良かったんだが……なんか、この王都兵士多くねぇか?」


 そこら中に衛兵が立っていて警戒してるみたいだから、何か物々しい雰囲気だな。


「そりゃあ明日『全王会議』だもの。衛兵も目を光らせてるのよ」

「全王会議? 何だそれ?」

「知らない? 年に一度、王様が全員集まって行われる会議よ。今年はここ、ヒュルマノ王国の王都で行われるのよ」


 成程。王の出迎えで兵士達が各所に配置されてるんだな。

 ……まぁ、今はそんな事より。


「じゃあ、俺等用事があるからこの辺で。じゃあな」


 俺達は合流したクレン達と一緒にその場を後にした。


――――――――――――――――――――


「お前等はアイツ等の事どう思う?」


 王都の酒場でユール、ブラーク、ソルラ、マルナの四パーティーが集まると、ブラークが皆に訊ねた。


「アイツ等って……ガクラ達の事か?」

「ああ。確か、ユールはアイツ等と同じ頃に冒険者になったんだよな?」

「うん。危ない所を助けてもらったし、あと稽古もつけてもらったよ。彼等、結構強かったし」

「あー。ユールが言ってた、特訓を付けてもらった冒険者ってアイツ等か」


 ユールの仲間のエルフの青年、アモセが聞くとユールは「うん」と頷いた。


「俺が聞きたいのはそれだ。アイツ等の強さ、ランクに合ってなさすぎる」

「うーん……確かに彼等は強いけど、一緒に魔物討伐した時に、『故郷で二年程鍛えた』って言ってたよ」

「……それは嘘だな。アイツ等のあの筋肉量、二年やそこらで身に付くもんじゃねぇ。10年、20年……いや、もっとだな」


 カゲキリの言葉に、ソルラの仲間のゲイブが首を傾げる。


「カゲキリ姐さんの推測通りなら変だよ。彼等は見た目から推測すると、年齢は多分20代前半ぐらい。でも彼等の種族は人間だから辻褄が合わない。それに、人間の平均身長から考えても、あれほどの背の高さの人達があんなに集まってるのはちょっと変だね」

「まぁ、背が高ぇのは別に良いけど、確かに強かったよなぁ。アサシンパンサーを一撃で倒しちまったし」

「アサシンパンサーをか?」


 ソルラの言葉にブラークは少し驚く。

 その後も、ビービルから回復魔法を掛けたのに傷の治りが遅かったりと、不思議な話を聞く。


「そーいうブラークは何かあるのか? ガクラ達に関する事」

「ああ。サシェから聞いた話なんだが……アイツ等、一級のアイアンドラゴンを倒したらしい」

「一級って、マジかよ!?」

「ん、ホント。あの強さは、既にSSに匹敵してると思う」

「ちょっと……そこまでとは思わなかったわね」

「あの後ギルドに確認を取ってみたが、アイツ等はアイアンドラゴンを倒した事をギルドに報告してねぇ」

「どうしてだろう? ランクが高い方が色々と融通が利くのに」

「考えられるとしたら、目立ちたくねぇんだろ。アイツ等の話題なんて、新聞でも噂でも耳にしねぇからな」


 ガクラ達の行動に増々謎めくが、ブラークは「へっ」と笑う。


「だが、悪い奴ではねぇと思う」

「根拠でもあるのかよ?」

「無い。長年の勘だ」

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