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誘われしダンジョンマスター  作者: 北のシロクマ
第3章:アレクシス王国の暗部
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ダイレクトアタック

前回のあらすじ

兵士「ディヤッハー! グロスエレムの連中は通さねぇぜ!」

アイリ「違います」

兵士「嘘乙」

キャメル「知り合いだから」

兵士「どうぞどうぞ」

キャメル「ダンマス強いからお願い」

アイリ「じゃあノリピーは任せた」

 次の日、私達は宿泊施設を出て……行く事はなく、部屋でのんびりとしていた。

さすがに貴族が泊まってるだけあって、中々居心地が良かったのよね。

 そして今朝、朝食を食べにいった時に気付いたんだけど、周りの客層が全員貴族だった。

当たり前って言えば当たり前なんだけど、本当今更よね、1人金貨1枚もするところに普通の冒険者が泊まる筈ないのに、微妙に厚化粧の貴族オバサンに馬鹿にされてムキになった自分が恥ずかしい……。


「今日もアイカ号は絶好調です」


 そんな高級な宿泊施設で私が寝てる間、アイカは一晩中ドローンを飛ばして遊んでたらしい。

しかもいつの間にかドローンの名前が勝手に決められてるんだけど、正直どうでもいいので敢えて触れる事はしない。

 宿泊施設を拠点に飛び立ったドローンはアチコチから会話を拾い続けたようで、中には思わず耳を傾け……じゃなかった、耳を塞ぎたくなるような男女の事情も有ったりもした。

 ちなみにそこへアイカが読心スキルをかけたら男の方はただの金蔓だった事が判明し、早朝にその話を聞いたアンジェラが、腹を抱えて笑い転げるという一幕もあった。

なにやってんのよアンタら……。


「何も遊んでるだけではありませんよお姉様。遊んでる傍ら情報収集も行ってたんですから」


 何とも有意義な遊びね……。



 そのアイカの情報収集の結果、南方のグロスエレム教国との小競り合いはおさまったとか、東方のダンノーラ帝国という島国で内乱が起きてるとか、プラーガ帝国がミリオネック連合に進攻したっていう国外の情報。

国内だと、ヨゼモナールが実は生きているって噂が流れてるようだ。


「お姉様、もっと面白い情報があったじゃないですか」


 面白い情報? そんなのあったっけ?


「ほら、王都一の劇場にいる人気女優は胸パットを使ってるって話ですよ」


 くっだらない……、そんなんどうでもいい事じゃない。


「女優なんだから、見た目を気にするのは当たり前なんじゃないの?」


「胸パットがスライムだとしてもですか?」


 ……それはちょっと気になるわ、触り心地がいいのかしら?


「ひんやり~、してそうですから~、クールビズに~、最適ですね~♪」


 そういえばすっかり夏になったし、今の時季なら丁度いいのかもね。

いや、欲しくはないけど。


「こちらが証拠です。鑑定スキルと読心スキルで発覚しました」


名前:アニー 種族:人間 性別:女

職種:女優  年齢:24     

『今日も男共の視線を釘付けにしてしまったわ。あたしって罪なオ・ン・ナ……フフ。でも今日はちょっとヒヤッとしたわ。共演者の男の腕が胸に当たってしまったんですもの。まさかバレてはいないと思うけど、胸パットがスライムだなんて知られたら大スキャンダルですものね、これからは気をつけないといけないわ』


 黒歴史になるから、これ以上晒すのは止めて差し上げなさい。


「続いて腕が胸に当たった男の方です」 


名前:ウェルス 種族:人間 性別:男

職種:俳優   年齢:33

『ウオォォォォォ! 今日はラッキーだったぞぉぉぉぉぉ! バランスを崩したせいでアニーの胸に腕が当たっんだからな! あの【ポヨン】と弾いて【プルン】と揺れる動きは、まるで生きてるかのようだ。いや、俺の中であの感触は生き続けるのだ。素晴らしい……素晴らしいぞアニー!』


 スライムの感触は実に素晴らしいみたい。

抱き枕の代わりにするのもありかな?


「以上です」


 以上ですって、こんな報告いらんでしょ。



「それでお姉様、今日はどうするのですか?」


「勿論ホエロスってダンジョンマスターを捕まえに行くわ」


 予想以上にフカフカのベッドが名残惜しいけれど、さっさと捕まえなきゃいけないのも事実。


「そういう訳で、アンジェラ、案内宜しく」


「承知した」


 アンジェラの案内で王都を練り歩く私達は、何となく周囲の男の視線が集中してるのに気付いた。

 その視線の先は殆どがアンジェラだって事も気付いたけど、アンジェラが先頭に立って歩いてるから仕方ない。

今度から目立ちにくい服装にしようかな?

ユーリなら作れそうな気がするけど、何故か完成時は魔法少女の衣装に成ってそうだから止めとこう。

 そんな絡み付くような視線を潜ってやって来たのは、なんとスラム街だった。


「こんな所にホエロスが居るの?」


 もう見た目からスラムだってわかる場所に足を踏み入れてるんだけど……。


「間違いなく居るぞ。あのメッザーという眷族(けんぞく)の反応はもっと奥の地下からじゃのぅ」


 地下って事はダンジョン内部の可能性が高いわね。

ダンジョンコアを他所から移して、スラム街の奥地にダンジョンを構えたんだろうか?


「それよりもお姉様……」


「ええ、分かってるわ」


 どうやらスラム街に入ってから後を付けられてるみたい。

動きが素人っぽいから、ここ(スラム)の住人だと思われる。

 このままホエロスのダンジョンまで行こうと思ったけど、どうしようかな……。


「気にせずともよいのではないか? 襲ってきたら返り討ちにすればよかろう。ほれ、もう着いたぞ」


 着いた場所は、一軒のボロボロになった家屋だった。

この家屋の真下にダンジョンがあるらしい。


「じゃあさっそ「待ちなぁ!」


 中に入ろうとしたところで呼び止められた。

振り向くと、みすぼらしい格好をした男達10人くらいが通路を塞ぐように現れる。


「嬢ちゃん達、こんなとこに何の用だい?」

「ここは危険な場所だからな、俺達が手伝ってやるぜ?」


 言葉は丁寧だけど、表情はニタニタしててゲス染みた雰囲気が丸出しよ。


「時間が勿体無いからアンジェラはホエロスの方を頼むわ。私達はこの辺りの()()をしとくから」


「ふむ、ならば妾1人で()()()()くる事にしよう」


 アンジェラは素早く家屋の中に入っていったけど、それを見た男達は嬉しそうだ。

多分、家屋の中に籠ったとでも思ってるんでしょうね。


「なんだなんだ、隠れんぼかい? それとも鬼ごっこかなぁ? 俺達も交ぜてくれよぉ」

「人数が多い方が楽しいだろぉ?」

「よーーし。パパ、張り切って鬼になっちゃうぞぉ?」


 乗りが良い奴等だけど、コイツらと遊ぶつもりは毛頭ない。


「そんなに遊びたいんなら、アンタらだけで遊んでれば?」


 言い終わるのと同時に男達は動き出した。

 ただし……、


「ゲェヘヘヘ、捕まえたぞぉ?」

「お、おいバカ、ヤメロッ!」


 1人の男がすぐ側の男に抱きついた。

そして強引に服を脱がそうとしてる。


「なんだアイツら……ウギェェェ! な、何しやがる離せ!」

「ほーら、油断してるからだぞぉ?」


 別のとこでも男が別の男に髭をジョリジョリと頬に擦り付けられていた。

 何ともおぞましい光景がそこらで繰り広げられてるんだけど、何故こうなったかというと、ドローンが放ったコンフュージョンという魔法に男達の半数が掛かってしまってるからなのよ。

掛かった男達は、仲間の男達を私達だと思い込んで捕獲に動いたらしい。


 コンフュージョン……相手を混乱させ幻覚を見せたりする魔法。

魔法のレベルが高いほど、持続時間が長い。


 属性にもよるけど、ドローンの魔法レベルが高いから暫くは地獄絵図になるわね。

 ただ、アンジェラを待ってる間これを見続けるのは遠慮したいから、ロープで縛ってから人通りの多い大通りに運んでやった。

大通りに着いたところでロープをほどき解放してやるが、いまだに男達は抱き合ったままだ。

 そうしてる内に徐々に人が集まってきたので、私達はアンジェラが入った家屋に戻ってきた。


「お姉様、詰所まで連行しなくてよかったのですか?」


「そこまで連れてくのは面倒くさいわ」


 それに放っておいても()()()()死ぬだろうし、問題ないんじゃないの?



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



 スラムの男達による派手なスキンシップが貴族街の大通りで行われてる頃、ホエロスのダンジョン内部ではアンジェラが猛威を振るっていた。

見た目は洞窟タイプのダンジョンのようで、暗い通路が奥へと続いている。

そんな足場の悪い通路を、モンスターを薙ぎ払い、罠を強引に突破して、宝箱には目もくれず、ダンジョンマスターが居るであろう最下層に向かってひた走る。


「なんじゃなんじゃ、手応えが無いのぅ。これならモフモフを相手にしてた方が楽しいぞ?」


 モフモフにとっては地獄の苦しみになるが、そもそもSSS(トリプル)ランクのアンジェラを楽しませる相手なんぞ存在するのかどうかが怪しい。

 だが1つだけ言えるのは、ここのダンジョンマスターの命は風前の灯火だという事だろう。


「ふむ、1階層のボス部屋か」


 ボス部屋を前に一旦立ち止まったが、すぐに中へ突入した。


「さぁ、どんな奴が相手だろうと逃げも隠れもせんぞ?」


 ボス部屋への侵入者を感知し、部屋の奥からノソノソと姿を現したのは巨大なミミズ、ビッグワームだった。

そのビッグワームを見て明らかに落胆するアンジェラだが、これでもDランクの魔物である。

寧ろビッグワームがアンジェラから逃げたいと思っている事だろう。

 だが残念な事にボスとして配置されてる以上、侵入者を前にして逃亡する訳にはいかず、開き直ってアンジェラ目掛けて突進してきた。


「GYUooooooo!!」


「フッ……図体ばかりがデカくても意味はない。寧ろ……」


 突進してきたビッグワームにドラゴンブレスを吹きかけると、断末魔をあげる隙もなく消し炭となって消滅していった。


「いい的だったのぅ」


 1階層のボスを1分もかからず撃破したアンジェラは2階層へ突入した。

2階層も1階層と同じ洞窟仕様のようだ。

 そしてやはり、アンジェラはこの階層も強引に突破する。

一応ボス部屋にはヒュージスパイダーが居たが、壁に叩きつけて終了した。

 3階層と4階層の解説は省かせてもらう。

単純に見処が無かったので。

強いて言えば、ボス部屋にはデスマンティスというデカいカマキリと、アシッドクロウラーというデカい芋虫が居た……とだけ言わせてもらおう。

 因みにホエロスの眷族であるメッザーも居たが、何をする事も出来ずにアンジェラによって灰になった。


 そして5階層がこのダンジョンの最下層となるらしく、ボス部屋のエルダーリオックという巨大なコオロギを焼きつくしてコアルームを開けたところ、ダンジョンマスターと思われる青年ホエロスが腰を抜かしてアンジェラを見上げていた。


「ななな、何なんだお前は! あのエルダーリオックはBランクのモンスターだぞ!? それを容易く焼き尽くすなんて……」


 狼狽えるだけで何もしてこない青年に落胆しながら、ここに来た用件を伝えた。


「お主はここで……いや、アレクシス王国で何をしてるのじゃ? 返答次第では捕らえなければならぬが」


「な、何って、そんなの決まってる。プラーガ帝国の奴に依頼されたんだよ、アレクシス王国を混乱に陥れて国力を低下させろってな」


 フムフム、コヤツもプラーガ帝国の者か。

あの工作員……ヒヅメヒトシだったか? そいつの言ってた自身の他に潜入してた者とは、どうやらホエロスだったようだの。


「つまり今回の御家騒動はお主が黒幕という事でよいかの?」


「そうだなぁ……まぁ黒幕っちゃあ黒幕かもなぁ。この国の第三王子だっけ? ソイツを暗殺する計画があったからそれに便乗して毒を盛ってやったんだよ。俺にとっちゃあ毒を持ち込むなんざ朝飯前なんでな。でもよ、あの公爵さんは自分の部下が上手く暗殺したと思い込んでるぜ?」


 成る程な、何らかの方法で満持紀子とボーアロッカの企みを知って、便乗したと言う事のようだの。

その方法は恐らく、クロコゲ虫を使っての情報収集じゃな、コヤツのダンジョンのタイプからいって間違いなかろう。

 しかし随分とペラペラ喋るのぅ。

この状況から逃げ出す算段が有るって事かの?

だが喋ってくれるなら有り難いわい。


「あの公爵というのはボーアロッカ公爵で間違いないか?」


「おう、それそれ。付人の女と色々話してるのを聞いちまってな、こっそり協力してやったっつー訳よ」


 付人の女というのは、恐らくミツモチノリコの事じゃな。

コヤツの思惑通り、ボーアロッカとミツモチノリコはアレクシス王国を混乱に陥れてるといったところか。


「よーーく分かった。お主を連行する」


「しゃーない。大人しく付いて……行かねーよ、バーカ♪」


 ホエロスは紫色の奇妙な宝石を掲げると、その場から消え去った。






 王都のスラム街から少し離れた民家の中に光が集まり、ダンジョンマスターであるホエロスが姿を現した。


「さーてと、見つかっちまった事だし、大人しくトンズラするとしますかね♪っと」


 ホエロスは一瞬の内にスラム街から離れた場所に瞬間移動(テレポート)したのである。

アンジェラとの会話中に使用した宝石は転移石と言い、半径3キロ以内なら何処でも転移出来るアイテムだ。


「あの女の強さにぁビビったけど、頭は悪くて助かったぜ!」


 アンジェラが侵入してきたのには気付いてはいたのだが、アンジェラが強すぎたためどんな罠を使用しても効果が無いという糞ゲー状態だったので、最初から逃亡する準備をしていたのであった。

 その証拠にホエロスの手にはしっかりとダンジョンコアが握られている。


「任務は失敗だが一応の成果は出た事だし、お咎めは無いだろう」


 プラーガ帝国に咎められる事はないだろうが、アレクシス王国にとっては別だ。

ホエロスが無事にプラーガ帝国に逃亡出来なければ意味はない。


「ま、暫くは逃亡生活だな。こんな哀れな俺に救いはないものかねぇ」


「ふむ、救済してほしいのか?」


「そりゃそうさ、なんせ急拵え(きゅうごしらえ)だったから路銀が心許なくてなぁ」


「それは難儀だのぅ。妾が旅をした時はアイテムボックスとやらを持っておる仲間がいたからの、特に苦労する事はなかったがの」


「アイテムボックス持ちかよ、そりゃ羨ましい限りだぜ、パーティに1人はほしい人材だからなぁ」


「ふむ、やはりそういうものか。まぁ妾としては美味い(うまい)飯にありつければ良いのだがの」


「ああ、アイテムボックスの中は時間が経過しないんだったっけな。干し肉や堅パンだけじゃ旅はキツイよな。出来れば俺も……ん?」


「? どうしたのじゃ?」


「えーと……あれあれ? ……俺って確か転移して来たよな?」


「そうだの」


「一瞬の内に約3キロ程離れた場所に来た筈だよな?」


「そのようだの」


「つまり俺はお前から逃げれたって事になるよな?」


「そいつはどうかの」


「……なんで?」


「妾には固有スキルに探知波動(エクスプロルウェーブ)というのが有ってな、1度覚えた対象なら何処へ行こうと探知出来るのじゃよ」


「つまり……どういう事だってばよ?」


「つまり……こういう事じゃな」


 アンジェラはいつの間にか用意したロープを青年に対して乱雑に巻き付けると、そのまま走り出した。


「ちょ、待っ……イデッ! お願いだから待って!」


 ホエロスの言葉に耳を傾けずに走り出したため、直後に頭を地面にぶつけた。

 だがそんな事は気にせずにアンジェラは走り続ける。


「待つ訳なかろう」


「だからゴフッ! ちょっとゴヘッ! 待っブゴッ!」


 アンジェラが更にスピードを上げて走り出したため、連行されているホエロスは顔のアチコチを地面にぶつけていた。

 そして複数の建物を飛び越え、遥か上空からスラム地区のダンジョン入口があった家屋に着地した。

 尚、ホエロスは着地の際に顔面を思いっきり強打したため、そのまま気絶した模様。


「随分早かったわね。ダンジョンから飛び出して行った時は何事かと思ったけど」


 アンジェラが飛び出した直後、ダンジョンマスターのホエロスが外に転移した事を念話で聞いたから、落ち着いてるんだけどね。


「でもこうして連れて来たがの」


 頭部のアチコチを辛子明太子のように腫れ上がらせた青年がアイリの前に転がされた。


「コイツがホエロス? ……うっわぁ、さすがに汚い所に住んでるだけあって汚い顔してるわねぇ……」


「まるで~、ゴミのようです~♪」


 不幸な事に、口々に辛口判定を受けるホエロスだがアンジェラが特に何も言わなかったので、ホエロスは元から汚い顔だったという事にされてしまった。


「コヤツがヨゼモナールを暗殺したと自白したぞ。つまりヨゼモナールの影武者を殺害したのはホエロスという事じゃな」


「コイツが!? もしかしてボーアロッカ公爵とグルなの?」


「妾も最初はそう思ってたのだが違うようだったの。ボーアロッカも同じように暗殺を企んでたらしくてな、ホエロスがやった事を自分の部下がやったのだと勘違いしとるらしいのぅ」


 ボーアロッカ公爵って割と抜けてるのだろうか……。

そう思いつつ地面に転がってるホエロスに視線を移すと、まだまだ絶賛気絶中だった。

試しにペチペチと顔を叩くが、効果が無いように見える。

出来れば起きて自力で歩いてほしいんだけども……。


「こういう時は~、コレを使うと~、いいんですよ~♪」


 そう言ってセレンが手にしたのは、ホークから薦められた日本人なら誰でも知っている……って、何でそんな物を持ってるの!?


「これはですね~、傷口に塗ると~、良く効くんですよ~♪」


「セレン、お主はまた何という物を……」


 腕をサムズアップさせながらセレンが見せつけた物は、寿司や刺身を食する際には欠かせないアイテム、ワサビに間違いないわ。

 セレンはホエロスに近寄ると、ニコニコしながらチューブからワサビを押し出してホエロスに塗りだした。


「それでは~、ご賞味下さい~♪」






「アンギャアアアアアァァァァァ!!!」


 この日、スラム地区に魔物が侵入したという騒ぎが起こったのであった。


アイカ「どうせならあの男達を劇場に乱入させたら盛り上がったのでは?」

アイリ「無関係な人達に汚物を晒すのはダメ」

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