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誘われしダンジョンマスター  作者: 北のシロクマ
第5章:熱き猛るダンジョンバトル
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危険なダンジョンマスター

前回のあらすじ

 7階層の海エリアへと駒を進めたダンマス達は、ボス部屋の場所が海中にあるという事実を突き止めるのだが、そこへ行くには海を渡る必要があった。

 するとそこへ同じ侵入者である千手せんじゅ)が現れ、全員を瞬時に移動させるレアアイテムを提供するのだが、結局誰かが行く必要があり、暗礁に乗り上げてしまう。

 するとまたまた都合良くAランクのドラゴンを眷族けんぞくとする少年が現れ海を渡る役を買って出たのだが、ドローンにより強制退場させられた。


敵艦(ドラゴン)の沈黙を確認。撃墜完了です、お姉様」


「はい、ご苦労様。さすがのドラゴンも、近代兵器を備えたドローンには敵わなかったみたいね」


 たった今、アイカの操縦するドローンによってフェザードラゴンというAランクのモンスターを撃墜した。

千手(せんじゅ)のポータルシートってアイテムも海に落下したから後で回収して返す事にする。

なんとなく良いとこ無しの千手が憐れだから。


「お姉様、残りの侵入者はどうしますか? さすがにAランクのモンスターを瞬時に撃ち落としたのを見て、大分やる気が削がれてるみたいですが」


「他は放っといていいわ。戦意が落ちてるなら攻略は出来ないって判断するでしょ」


 私が危険視したのはアマノテラスって奴だけだしね。

 あ、そうだ!

折角来てくれたんだから、()()はしないとダメよね? って事で……


『モフモフ、今攻略中のダンジョンが片付いたら、至急向かってほしいとこがあるんだけど』


『へい姉御。サクッとシバいてきやすんで少々お待ち下せぇ』


 これでOK。

モフモフには念話で伝えたから、戻って来たらアマノテラスをシバきに行ってもらおう。


「それにしても、何故お姉様はアマノテラス様を目の敵にするのですか? 特にお姉様を害するような事はしてませんが……」


「私にもよく分かんないのよねぇ。ただ何となくとしか言えないんだけど、アイツを放置するのは危険な気がしたのよ」


 何故そう思うのかは寧ろ私が聞きたいくらいなんだけどね。

これに関しては追々考えよう。



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



 一方でアイリのダンジョンへの侵入者達は、レアアイテムを海に落とされてしまった千手が挫折のポーズで号泣する姿を背景に、撤退し始めていた。

 だが大半のダンマスは表情を明るくしている。

理由はというと、Aランクのフェザードラゴンがミンチになったところを見せつけられて、これは絶対に敵わんと逆に清々しい気分になったからだ。

特にバーニィなんかは、このような難攻不落のダンジョンの宝箱(箱ごと持ち帰るため中身は見てない)を入手できてホクホク顔だ。


 しかし、そうでない者も居た。



 ガシャーン!


「クソッ! 何なんだよ! いったい何が起こったっていうんだ!?」


 アイリが禁じ手(ドローン)を使用した事により強制退場させられたアマノテラスはというと、コアルームで酷く荒れていた。


 ガッシャーン!


「不快だよ、とっても不快だよ! こんな理不尽な事があってたまるか!」


 先程から近くに置いてあった物を壁に叩きつけてるため、物が壁に当たって砕ける音とアマノテラスの叫び声が、交互に八畳程の空間に響き渡る。


 ドガッシャーン!


「Aランクのフェザードラゴンでも()()には敵わないなんて!」


 アマノテラスは知っていた。

入手方法は知らないが、フェザードラゴンを刈り取った物の正体は()()()()に存在した武器だという事を。


 ガシャガシャーン!


「あぁぁぁぁクソクソクソクソ! こうなったら思い知らせてやる。いったい誰を怒らせたのかをなぁ!」


 立ち上がり、天を見上げた少年の顔は狂気に染まっていた。




 が、しかし……


 ビーッビーッビーッ!


「チッ! とことん不快だね。折角あのルーキーを痛め付ける計画を練らなきゃいけないってのに」


 けたたましく鳴り響くアラートが、より一層少年を不快にさせる。

どうやらアマノテラスのダンジョンにも侵入者が現れたようだ。


「まぁいい。丁度ムカムカしてるとこだったし、少し遊んでやろう」


 だがいたぶる気満々だったアマノテラスは、スクリーンを見て驚愕する。

何故なら、そこに映っいてたのはSランクのデルタファングだったからだ。


「デルタファングだと!? しかも差し向けたのは期待のルーキーじゃないか!」


 Sランクという脅威に加えよこしたのがアイリだと分かり、益々激昂する。

だがそんな心情を他所に、デルタファングのモフモフは獲物(ボス)を捜して洞窟エリアを走り回る。

雑魚を蹴散らし罠を華麗に回避し続け、あっという間にボス部屋へと突入すると、そこに居たアサシンスネーク(Dランク)を瞬殺し、次の階層へと進んで行った。


「ちょ、待てよクソォ! こ、こうなったら罠だ、罠を仕掛ける! ええと……仕掛けるのは……って、クソ! もうボス部屋まで来やがった!」


 もたついてるアマノテラスを嘲笑うかのように、2階層の沼地エリアを悠々と飛び越えてボス部屋へとやって来た。


「これじゃあボスの変更は出来ないし、次の森林エリアで雑魚を大量に召喚しよう」


 2階層はすぐに諦め、3階層で足止めをするべく大量のゴブリンとグリーンウルフを召喚する。

だが所詮はFランク。

端からSランクであるモフモフの足止めになる筈もなく、そのまま蹴散らされてしまった。


「あ"~もう役立たずがぁ! え~と、罠罠罠罠……よし、これでいこう!」


 焦りながらも思い付いたのは、落とし穴の上に魔物肉を設置するというシンプルなもの。

これで一時的にでも穴の中に閉じ込める事が出来れば……という考えで実行に移された。

 と、そこへモフモフが現れて魔物肉目掛けて猛スピードで突っ込んで来る。


「よし、掛かったぁぁぁ






 ぁぁぁあ!?」


 だがモフモフのスピードが速すぎたため、通過後に落とし穴が発動してしまう。

結果、偽装に使った土だけが寂しげにパラパラと舞い降りていった。


 こうなるともう冷静ではいられなくなり、あ~でもないこ~でもないと、罠の選別してる内に、ダンジョン内を散々荒らし回られた。

そして最終的にはコアルームに侵入された事により、アマノテラスのダンジョンは陥落扱いになったのである。


「あぁぁぁぁぁぁ! もう怒った! 絶対に許さないからなクソォォォォ!」


 再びアマノテラスの叫び声がコアルームに木霊した。



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



 3、



 2、



 1、



 0!


ペルフィカ バトルロイヤルの会場

『それまで! バトル開始から3時間が経過したため、只今をもってバトルロイヤルは終了致します。各ダンマスは速やかにモンスターを引き上げて下さい』


 長いようで短かったバトルロイヤルが終了した。

かな~り際どいタイミングだったけど、モフモフが頑張ってくれたお陰でアマノテラスのダンジョンを落とす事も出来た。


「でも全てのダンジョンを攻略出来た訳じゃありません。お姉様以外のダンマスも少なからず残っておりますので、どのような措置になるかは不明です」


 そうね。アイカの言う通り、本来は最後に残ったダンマスの勝利って事になってた筈よ。


(しゅ)よ、今戻ったぞ」

「姉御、只今戻りやしたぜ!」


「うん、2人共ご苦労様」


 主力の2人が戻ってきた。

今回のバトルロイヤルの功労者としては、この2人が断トツで抜きん出ている。

勿論攻略したダンジョンの数の話よ。

 攻略数はモフモフがやや上回ってるけど、アンジェラはカイザーって言うダンマスのとこでお茶をご馳走になってたらしいし、それが無ければアンジェラがトップだったと思う。


「そういえばアンジェラ、カイザーって人と何を話したの?」


「ん? 何って、ただの世間話じゃぞ?」


 バトルの最中に世間話とな!? まぁ終わったからいいけども。


「それだけなの? 何か本人から通信が来て、友達になって下さいって言われたんだけど」


 そうよ、いきなり知らない人から言われたもんだから、思わず「えっ!?」って声に出してしまったわ。


「ブッフ! そ、そりゃいきなりじゃのう。確かカイザーは親しいダンマスが居ないと言うとったからの、ならば(しゅ)と仲良うしてたもれと言ったんじゃよ」


 ああ、そういう事ね。

だったら最初からキチンと言ってくれればよかったのに……。

お陰で新手のナンパかと思ったじゃないの。


「アイリ様、只今戻りました」

「只今ッス、姉貴」


「はい、お帰り。ご苦労だったわね2人共」


 ギンとクロも戻ってきた。

バトル中はこの2人で組ませてたんだけど、攻略は出来ずに終了ってとこね。

でも他の眷族よりランクが低いから仕方がない。


「アイリは~ん、戻って来ましたでぇ!」

(あるじ)よ、只今帰還したで御座る」

「アイリ様~、只今ですぅ~♪」


「お帰りなさい、3人共」


 ホークの提案で途中からこの3人で組ませたんだけど、結果はまずまずといった感じ。

効率は間違いなく良かっただろうし、次のバトルロイヤルでは最初から組ませようと思う。


「さて、後はルーが戻ってきたら全員揃うんだけど……」


「アイリはん、後ろや後ろ」


「後ろ?」


 ホークが私の後ろを指してるから振り向いてみる。

そこには既にスイーツタイムに突入したアイカとルーが、山盛りになったスイーツに舌鼓を打って……って、何で然り気無くルーが混ざってんのよ!


「マスター、お先に」


「お先にじゃない!」


 全くもう……、この子はいつの間に帰って来たんだか。

後、レイクはこのダンジョンのボスをやってもらってたから最初から居る……というか寝てる。

リヴァイは街を管理させてるからバトルには不参加。

って事で、無事全員揃ったわ。


ペルフィカ バトルロイヤルの会場です

『皆さんお待たせしました。集計が終わりましたので発表致します』


「おお! (しゅ)よ、いよいよ発表されるようじゃぞ?」


 みたいね。

集計って事は、生き残ったダンジョンを数えたんでしょうね。


ペルフィカ バトルロイヤルの会場です

『今回はバトルロイヤルの特性上、ダンマスが少なくなると膠着(こうちゃく)状態に陥ってしまうため、多くのダンジョンが生き残ってしまいました。次回からはルールを変更すると思われます事を先にお知らせ致します』


 うんうん、やってはみたけど思ったようにはいかなかったのね。


ペルフィカ バトルロイヤルの会場です

『では生き残ったダンジョンのダンジョンマスターを発表します。まずはAランクから……』


 そこから生き残った26人が発表された。

当然その中に私の名前も有ったけど、千手が生き残ったのには驚いた。

いや、侵入者が少なかった可能性もあるか。


 ま、何にせよこれでDランクに昇格したし、私としては満足してるわ。


アイリ「はい、ポータルシート。高かったんでしょ?」

千手「おお! 心の友よ!」

アイリ「アンタはジャイ〇ンか!」

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