第9話「天使の御仕事」
とりあえず剣と魔法のファンタジー世界に行くのに、私は魔法が使えないってことはわかった。
剣より薙刀派なんで持ち込めればいいけど、無理だったら剣を頑張ろう。
「それで、天使になって何をするの?」
「さっきも言ったけど自由にしていいんだよ。目の前の死にそうな人を見殺しにしてもいいし、可愛い子供に加護を与えて守り抜いてもいいしね」
死にそうな人を見殺しにするのは無理だね。
子供に加護を与えるのはいいんだけど、加護自体よくわからないね。
「加護って何かな?」
「マーキングだね!加護を付けた対象が危険な状態になった時や、設定した条件に抵触した時にアラートが出て、一瞬でその場所に行くかどうか決めれるんだよ」
「瞬間移動だね!」
「そうだよ!」
ふむふむ。
守りたい相手をいつでも守れるようにってことかな。
ん?!
設定した条件ってことは『お風呂に入った時』って設定すればすべすべの肌を堪能し放題?
なるほど。
「あとは天使はその世界の生き物には見えないから、好き勝手できるよ。こっちからは一方的に干渉できるし」
「なるほど」
つまり眺め放題、触り放題、撫で放題ですね。
最高じゃないですか。
でも、現地に行ったら物陰からひっそりと守る感じになるんだろうなぁ。
それはそれでいいけど。
ふふふ…。