第713話「招待の結果」
少し時間が経って復活したアミタちゃんに聞いてみると、しっかりと招待状を渡していた。
戦闘科では疲れ果てて動けなくなる人や、攻撃を受けて気を失って救護室へと運ばれる人もいるため、何か用事がある場合授業前に済ませることになっているそうだ。
しかも、フォルネアちゃんの護衛をしている男子生徒にも口頭で声をかけてもいた。
フォルネアちゃんの側を離れられないという理由で断られたそうだけどね。
アルトリュリエールちゃんとプルムちゃんもしっかりと渡せたようなので、あとは返事を待つだけだ。
珍しいお菓子をメインにしたお茶会という内容なんだけど、アルトリュリエールちゃんが主催というだけで何かと理由をつけて断られる可能性がある。
遠回しに言われても分かるものは分かるから、今後の付き合いにも影響するんだよね。
『アルトリュリエール様。招待状に対する返事が届きました』
『セルフィリアート様にも届いております』
アルトリュリエールちゃんとセルフィリアートちゃんが出した招待状に関しては、その日の内に返事が来た。
全員参加になっていたので一先ず誰も来ないということはなくなった。
その翌日からもどんどん招待状に対する返事が送られてきた。
その結果、ハークリアちゃん7割、プルムちゃん5割、アミタちゃん6割参加という成果になった。
アルトリュリエールちゃんとセルフィリアートちゃんは10割だけど、数が少ないのと仲が良い人にしか送ってないからだけどね。
断られた理由も様々で、寄親の子供に行くなと指示が出たと正直に書いている人もいれば、興味がないといった内容や別の方のお茶会に参加するから行けないということが書かれていた。
他にも使用人として参加したい、護衛として参加したいなども書かれていたけど、これは理由があれば参加できるという意味らしい。
正直に寄親の子供に行くなと書いている子は、行きたいけど行けないという意思表示で、別の人のお茶会に行くというのは派閥を表しているそうだ。
私ならほとんど言葉通りに受け取っちゃうね。
同じ断りが続けば流石に分かるけど、貴族の言い回しは難しいよ。
とりあえず人数も確定したので、場所を抑えるのと和菓子や洋菓子、普通の食事などの準備に取り掛かることになった。
食べ物に関しては殆ど私が用意するし、取引で買うだけだから大変なのは使用人の方々だ。
せっかくだからテーブルクロスや机に飾るキャンドルなんかも色々用意してみよう。
テーブルクロスで普段と違うデザインを楽しめるし、キャンドルは形だけじゃなくて香りも良いものだ。
もちろん食事の邪魔にならないように気をつけるよ。