白と黒
ぼくの中は まっしろだ
明るくも冷たくもない
言葉になりきれない何かが
ふわふわとただよっている
色んなお祈りの言葉をおぼえたけど
ぼくに羽根は生えなかった
背中に大きな痛みだけ残して
ぼくに羽根は生えなかった
悲しいと寒いは同じ
誰かにそばにいてほしいから
でも1人だって歩いていける
多分、何かを失いながら
気付かないふりをしていく
ちぐはぐに無理矢理ならべた思いだから
もう誰も唄えないほどに狂ってしまった
凍える舌はもつれて転んだまま
ぼくはもう起きあがれない
流されていく雲の速さ
夕暮れに染まる冬の匂い
ぼくはまだ歩きだせない
足の下に広がるのは
ぼくの中の まっくろだ
ぼくは、一体誰に助けてもらいたいんだろう