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はじまりの声
お久しぶりです。
新章、思わせぶりにスタートです(笑
ねぇ。
どこに消えてしまったんだ?サアヤ。
君が僕を残して消えてしまうなんて。
そんなの、信じられないよ。
君が消えてしまったあの日から。
全ては色をなくして。
何を食べても砂を噛んでるみたいで。
息をしていても、生きている気がしないんだ。
こんな僕を見たら君は笑うだろうか?
信じられないと呆れるかな?
なんでも良いよ。
君の顔が見たい。
隣にいるのが日常で。
あまりにも当たり前すぎて。
いなくなったらどうなるかなんて、考えたことも無かった。
笑ってよ、サアヤ。
君がいないと、僕はこんなにも弱い。
僕も、知らなかった。
知らなかったんだよ。
サアヤ。サアヤ。………サアヤ。
あぁ。
君に会いたい。
雑踏の中耳を澄ます。
探している人の声は聴こえないけど。
僕の声も、届かないけど。
いつか。
いつか…………。
伸ばした指先に、望んでいた温もりが届く日を夢見て。
読んでくださり、ありがとうございました。
新たなフラグを立ててみました。
死亡フラグではありません。
このお話はほのぼのホームドラマを目指しています(キリッ